はじめに
Oracle Analytics Cloud Classic: セマンティックモデラーでは、物理レイヤー、論理レイヤー、プレゼンテーション・レイヤーの順番で構築していきます。
物理レイヤー、論理レイヤーを作成した後、プレゼンテーション・レイヤーを作成します。
記事記載時のOAC ver:Jan 2023 Update
前提
セマンティックモデラーとは何かというのがぼんやりとわかっている。
セマンティックモデラーで物理レイヤー、論理レイヤーを作成している。
プレゼンテーション・レイヤーとは
OACのマニュアル"Oracle Analytics Cloudでのセマンティック・モデルの構築"には、
「プレゼンテーション・レイヤーは、ビジネス・モデルのカスタマイズされたセキュアなロールベースのビューをユーザーに提供します。」とあります。
プレゼンテーション・レイヤーではサブジェクト領域を作成します。サブジェクト領域を使うことで、OACでワークブック、分析を作成する人にとって、わかりやすい名前、日本語名で利用することができます。論理レイヤーで作成したビジネス・モデルから必要な表、列を取り込みます。
手順は、シンプルな例では、以下です。
・プレゼンテーション・レイヤーで空の"サブジェクト領域"を作成します。
・プレゼンテーション表を作成し、論理レイヤーの列を"サブジェクト領域"に取り込みます。
・プレゼンテーション表の列の名前を元の英語表記から日本語表記に変更します。
プレゼンテーション・レイヤーで空の"サブジェクト領域"を作成します。
セマンティックモデルを開きます。
右上部の新規ボタンをクリックします。"サブジェクト領域"をクリックします
サブジェクト領域の名前を入力します。取り込みたい論理レイヤーのビジネス・モデルが選択されていることを確認します。OKをクリックします。
プレゼンテーション表を作成し、論理レイヤーの列を"サブジェクト領域"に取り込みます。
※Jan 2023 Updateでは、プレゼンテーション表を論理レイヤーから取り込んで、英語名を日本語名に変更した際にエラーとなるため、日本語名のプレゼンテーション表を新規で作成します。
サブジェクト領域"売上分析"を開きます。表タブで、表の追加+アイコンをクリックします。
名前を入力します。商品と入力します。サブジェクト領域を確認し、OKをクリックします。
左上部の"論理レイヤー"タブをクリックします。論理レイヤーに作成した"ビジネス・モデル"および論理レイヤーに取り込んだ表が表示されます。
論理レイヤーのPRODUCTS表の左▲のアイコンをクリックして展開し、PROD_NAME、PROD_CATEGORY、PROD_SUBCATEGORY列をドラッグ、作成したプレゼンテーション表"商品"にドロップします
論理レイヤーのPRODUCTS表の列をサブジェクト領域"売上分析"のプレゼンテーション表"商品"に取り込めました。右上部の保存アイコンをクリックします。
同様にして、プレゼンテーション表 売上明細を作成します。サブジェクト領域"売上分析"をクリックし、表の追加+アイコンをクリック、プレゼンテーション表の作成をクリックします。
論理レイヤーのSALES表の左▲のアイコンをクリックして展開し、QUANTITY_SOLD、AMOUNT_SOLD列をドラッグ、作成したプレゼンテーション表"売上明細"にドロップします。
同様にして、プレゼンテーション表 カレンダーを作成します。サブジェクト領域"売上分析"をクリックし、表の追加+アイコンをクリック、プレゼンテーション表の作成をクリックします。
名前を入力します。カレンダーと入力し、OKをクリックします。
論理レイヤーのTIMES表の左▲のアイコンをクリックして展開し、FISCAL_MONTH_NAME、FISCAL_MONTH_NUMBER、FISCAL_YEAR、TIME_ID列をドラッグ、作成したプレゼンテーション表"カレンダー"にドロップします。
サブジェクト領域のプレゼンテーション表の列名を元の英語表記から日本語表記に変更します。
サブジェクト領域の列の名前を日本語表記に変更します。
上部商品表のタブをクリックします。もしくは左部のプレゼンテーション・レイヤータブで、列タブをクリックします。変更したい列名をダブルクリックします。
名前を下図のように変更します。変更後、保存をクリックします。
SALES表を開き、列タブをクリックし、列名を変更します。QUANTITY_SOLDを販売数量、AMOUNT_SOLDを販売金額に変更します。保存をクリックします
カレンダー表を開き、列タブをクリック、列名を変更します。下図のように変更します。保存をクリックします
プレゼンテーション・レイヤーをつくる際には、空のサブジェクト領域を作成し、日本語名のプレゼンテーション表を作成、論理レイヤーの列を取り込み、適宜、名前変更、不要な列を削除し、AnswersやData Visualizationを利用する人が取り扱いしやすくなるようにします。
その他、プレゼンテーション・レイヤーですべきこととしては、権限の設定などがあります。用途や要件によって、適宜設定します。
以上