はじめに
Oracle Analytics CloudはたまったデータをみるためのBIツールです。
たまったデータをみるときの手順は、
1.データが入っているデータソースへの接続を作成し、対象のデータ、たとえばデータベースの表を選んだりして、アクセスするための手筈をととのえる
2.手筈をととのえたデータをみる。表形式やピボット形式で集計したり、棒、円、折れ線グラフ、散布図などで、パッと見でどうなってるかわかりやすく加工する。
です。
OACでは、1.に対して2つのアプローチ、セルフサービス・データセットとエンタープライズ・セマンティック・モデルが利用できます。
記事記載時のOAC ver:Jan 2023 Update
エンタープライズ・セマンティック・モデルとセルフサービス・データセット
セルフサービス・データセット
セルフサービス・データセットはその名のとおり、OACの利用ユーザーが自分で対象のデータをセットします。OACの利用ユーザーは、データセットを複数作成できます。
OACをつかって、てっとりばやく、簡単にやってみるのなら、セルフサービス・データセットがおすすめです。セルフサービス・データセットはData VisualizationのDataset Editorで作成、編集します。
エンタープライズ・セマンティック・モデル
エンタープライズ・セマンティック・モデルは、OACインスタンスに1つです。主に情報システム部門がエンタープライズ・セマンティック・モデルを構築します。サブジェクト領域を複数作成し、アクセスできるデータに統制をかけ、Data VisualizationやAnswersを利用するユーザーに公開します。
例えば、
・データベースに直接アクセスさせたくない、英語名の表、列名だとわからない。とOAC利用ユーザーに言われるといった場合
・複数部門での利用もしくは人数が数百を超える利用を想定している場合
・セキュリティの要件が想定される場合、行列のアクセス制御、このデータはA部門には見せていいけど、B部門には見せたくない場合
こういった場合は、エンタープライズ・セマンティック・モデルがおすすめです
エンタープライズ・セマンティック・モデルは、Model Administration Toolで作成、編集します。Model Administration ToolはOracle Analytics Client ToolsをPCにインストールすると利用できます。
PCにインストールしたModel Administration ToolからOACにクラウド接続し、セマンティック・モデルをModel Administration Toolに読み込みます。PC上で編集後に保存、OACに反映するためにModel Administration Toolから公開というメニューを実行します。
OACのJan 2023 Update版では、セマンティック・モデラーという機能がプレビュー版として提供されています。Model Administration Toolの代わりにWeb UIのセマンティック・モデラーを利用して、エンタープライズ・セマンティック・モデルを作成、編集できます。
OACのサービスを作成するときにProfessionalかEnterpriseのEditionを選びますが、
Professional Editionは、セルフサービス・データセットをつかえます。Enteprise Editionは、エンタープライズ・セマンティック・モデルとセルフサービス・データセットの両方をつかえます。
以上