Windows Server 2016 がリリースされたので、ドメイン コントローラー (以下、DC) 環境のアップグレードの作業内容もまとめておこうと思います。
目的
Windows Server 2012 R2 ベースの AD 環境をアップグレードする
環境
- DC 1号機 (Windows Server 2012 R2)
- DC 2号機 (Windows Server 2016)
条件
- DC 2号機は既存ドメインに参加後、AD DS の役割を追加、DC にしておく
- FSMO は DC 1号機が所有
作業内容
- コマンド プロンプトを管理者モードで起動し、
ntdsuti.exe
を実行します。 - ntdsutil メニューに切替え後、
roles
コマンドを実行していきます。
C:\Windows\system32\ntdsutil.exe: roles
fsmo maintenance: connections
server connections: connect to server dc02
dc02 に結合しています...
ローカルでログオンしているユーザーの資格情報を使って dc02 に接続しました。
3.quit
コマンドを実行して、fsmo mentenance
に戻ります。
server connections: quit
4.Transfer schema master
コマンドじ実行し、DC 2号機にスキーマ マスターを転送します。
fsmo maintenance: Transfer schema master
サーバー "dc02" は 5 個の役割を認識しています
スキーマ - CN=NTDS Settings,CN=DC02,CN=Servers,CN=Default-First-Site-Name,CN=Sites,CN=Configuration,DC=tokyo,DC=corp,DC=contoso,DC=com
名前付けマスター - CN=NTDS Settings,CN=DC01,CN=Servers,CN=Default-First-Site-Name,CN=Sites,CN=Configuration,DC=tokyo,DC=corp,DC=contoso,DC=com
PDC - CN=NTDS Settings,CN=DC01,CN=Servers,CN=Default-First-Site-Name,CN=Sites,CN=Configuration,DC=tokyo,DC=corp,DC=contoso,DC=com
RID - CN=NTDS Settings,CN=DC01,CN=Servers,CN=Default-First-Site-Name,CN=Sites,CN=Configuration,DC=tokyo,DC=corp,DC=contoso,DC=com
インフラストラクチャ - CN=NTDS Settings,CN=DC01,CN=Servers,CN=Default-First-Site-Name,CN=Sites,CN=Configuration,DC=tokyo,DC=corp,DC=contoso,DC=com
fsmo maintenance:
- 手順 4. と同様に
Transfer naming master
、Transfer infrastructure master
、Transfer PDC
、Transfer RID master
の各コマンドを実行します。
これで、すべての役割が DC 2号機に転送されました。
Windows Server 2016 環境でも、参考 URL に記載された様な作業内容で問題なく移行できたのかなと。
もし、間違いがあれば、ご指摘ください。
参考資料
[AD DS] ntdsutilコマンドを利用してFSMOロールを通常転送する方法
http://www.dell.com/support/article/jp/ja/jpbsd1/SLN293648/ja
ドメインコントローラーの入れ替えに伴う基本的な作業について
https://goo.gl/IQfv28