Testflightのアプリアップロード時に”App Encryption Documentation”に遭遇

TestFlightでアプリアップロードをする際に、突然App Encryption Documentation（アプリ暗号化ドキュメント）の画面が表示されることがあります。このメッセージは何を意味するのか、どのように対応すればよいのかを解説します。

“App Encryption Documentation”とは？

この画面は、Appleが米国の輸出管理法および各国の暗号化技術に関する法律を遵守するために表示するものです。アプリに暗号化技術が含まれている場合、Appleに対してそれを申告する必要があります。

具体的に何を確認しているのか？

• アプリが暗号化を利用しているかどうか。
• 暗号化が利用されている場合、その内容が輸出管理法に違反していないか。

暗号化技術が含まれるアプリの例

一般的には以下の場合に、暗号化技術が含まれるとみなされることがあります：

• HTTPS通信の使用（TLS/SSLを利用）
• サードパーティの暗号化ライブラリを利用
• 独自の暗号化ロジックを実装
• セキュリティ機能（認証、データ暗号化）を搭載

しかし、公式によると「export compliance requirements（輸出コンプライアンス要件）」を満たせば"NO"として、特段申請なしで良いそうです。

Set the value for this key to NO in your app’s Information Property List file to indicate that your app—including any third-party libraries you link against—either uses no encryption, or only uses encryption that’s exempt from export compliance requirements, as described in Determine your export compliance requirements. Set the value to YES to indicate that your app uses non-exempt encryption.

（訳）アプリの情報プロパティ・リスト・ファイルでこのキーの値をNOに設定すると、リンク先のサードパーティ・ライブラリを含め、アプリが暗号化を使用していないか、または「輸出コンプライアンス要件の決定」で説明するように輸出コンプライアンス要件から免除される暗号化のみを使用していることを示します。 この値をYESに設定すると、アプリが非適用の暗号化を使用していることを示します。

対応が不要な場合

• アプリが単に**標準的な暗号化（HTTPSなど）**を使用しているだけの場合。

　→この場合、「標準暗号化を使用しているが輸出管理対象ではない」と回答すれば問題ない

対応が必要な場合

• アプリにカスタムの暗号化ロジックや特殊な暗号化技術が含まれる場合。

　→Appleへの申告が必要

詳しくは以下も併せて確認してください。

対応

適当にNone of ~を選択すると

It is your responsibility to comply with export regulations, and you should revisit these questions if your encryption or exemption status changes. Since your build doesn't contain encryption, you can specify this in the information property list (Info.plist) in your Xcode project to avoid answering encryption questions with each app submission.

（訳）暗号化または免除のステータスが変更された場合は、これらの質問を再検討する必要があります。 あなたのビルドは暗号化を含まないので、あなたは、各アプリの提出で暗号化の質問に答えることを避けるために、Xcodeプロジェクトの情報プロパティリスト（Info.plist）でこれを指定することができます。

info.plistにキーApp Uses Non-Exempt EncryptionとバリューNOを追加すれば、次のアップロードから聞かれなくなります。

参考