まえがき
これは「misskey.dev ユーザー Advent Calendar 2025」5日目の記事です。
なお、このカレンダーには続きがあります。
- 26日目 『弊社のAIツールの変遷と今後の展望』 by @nekononikukyu
- 27日目 『六の宮の姫君』 by @picric_acid
はじめに
モバイル向けゲームのテストプレイに、自分が、あるいは、見知らぬ誰かが以前使っていた古いデバイスを使っています。
これは、そういったデバイスのひとつだった「Xperia Z3 Compact SO-02G」の最後の記録です。
環境
環境依存はなさそうに思いますが、確認はしていません。
- Windows 11 Pro 24H2
経緯
端緒
SO-02Gのタッチパネルが死にました。
画面に触れても一切反応がなく、再起動しようが何をしようが変化がありません。
それでも、この時点では、ペアリング済みのBTキーボードがあったので、取り敢えず事なきを得ていました。
ペアリングの喪失
キーボードのペアリングが失われました。
もう、ずいぶんと昔のことで、よく覚えていないのですが、緊急で他の端末とペアリングする必要があって、深く考えずに上書きしてしまったように思います。
初期化の欲求
使わなくなった古いデバイスの整理をしていて、リサイクルに出すことを想定して初期化することを思い立ちました。
どこかの回収に出すことが前提なので、破壊・分解の類は禁じ手です。
最悪、文鎮化はありですね。
試行錯誤
色々と可能性を模索しました。
リカバリーモード
Androidには、タッチパネルが使えなくてもハードウェアボタンだけで操作できる修復モードがあるようです。
しかし、古い機種ではサポートされていませんでした。
代わりに初期化モードがあるようです。
初期化モード
リカバリモードのない古いXperiaでファームウェア修復に使用するモードです。
画面は出せましたが、操作にタップが必要で使えませんでした。
代替入力デバイス
外付けのマウスやキーボードを使えば、そちらから操作できるはずです。
Bluetooth
ペアリング済みのワイヤレス・キーボードやマウスがあればよかったのですが、先に述べたとおり、既に解除されていました。
USB On-The-Go
SO-02GはUSBホスト機能があるらしいです。
OTG対応ケーブルでマウスやキーボードを接続すればいけるはずです。
しかし、接続してもキーボードのLEDが点灯せず、反応がありません。マウスもダメでした。
セーフモードも試し、電力不足を疑って、充電端子から充電しながら、電源供給のあるセルフパワーのUSBハブ越しの接続も試してみましたが状況は変わりませんでした。
接続したUSBメモリのLEDは点灯しますし、通常のUSBケーブルでPCに接続すると、USBデバッグの許可を問うダイアログが出るので、USBポート自体は生きているようです。
また、使用したケーブルやデバイスを、Z1f (SO-02F)やZ3 Tablet Compactに接続したところ正常に操作できましたので、それらの問題でもなさそうです。
遠隔初期化
Googleアカウントの「スマートフォンを探す」には、ログイン中のデバイスをリモートで初期化する機能があります。
しかし、既にログアウトされていました。
ファームウェア上書き
Xperia Companion
ソフトウェアを修復するためのメーカー純正アプリが用意されています。
ダウンロードページの「対象製品」リストには記載があるのですが、実際に試すと「このモデルはサポートされなくなった」みたいなことを言われてダメでした。
(リストに「電話会社からのファームウェア提供が終了した製品は修復できません」などと添え書きがあれば親切だったのですが…)
flashtool
flashtool導入
以下から、0.9.36.0を入手して導入しました。
ドライバ導入
導入先のdrivers/Flashtool-drivers.exeを起動して、Flashmode DriversとXperia Z3 Compact Device Driverを導入しました。
ファームウェア入手
XperiFirmというのもあるらしいですが、今回は、以下を辿って、Internet ArchiveからFTFファイルを入手しました。
導入状態の確認
flashtoolを起動、電源の入ったSO-02Gを普通にUSB接続して、Devices→Check Driversでドライバの導入状態を確認しました。
INFO - List of connected devices (Device Id) :
INFO - USB\VID_XXXX&PID_XXXX\XXXXXXXXXX Driver installed : true
書き込みと挫折
Flash device(稲妻)ボタンを押して、FTFファイルのあるフォルダを選び、ファームウェアのツリーを辿ってバージョンを選択、Wipe列に全部チェックして、Flashボタンを押すと、図説付きの待機ダイアログが出ます。
INFO - Selected Bundle for Sony Xperia Z3 Compact(SO-02G). FW release : 23.1.B.1.317. Customization : NTT DoCoMo JP
INFO - Preparing files for flashing
INFO - Please connect your device into flashmode.
いったん、SO-02GをUSBから外して、電源を完全に落とします。
少し時間をおいて、音量下ボタンを押しながらUSBケーブルを接続します。
すると、フラッシュモードで接続できて、ダイアログが消えるのですが、以下の出力から進みません。
INFO - device connected in flash mode
何度かやり直しても変化が見られず、諦めて、いったんは「お手上げ」との記事を書きました。
再挑戦と成功
時間をおいて、思い直して、接続タイミングを変えるなどしてやり直していたところ、さらに何度目かで以下のように進み出しました。
INFO - Using Gordon gate drivers version 3.2.0.0
INFO - Opening device for R/W
INFO - Device ready for R/W.
INFO - Reading device information
INFO - Phone ready for flashmode operations.
INFO - Opening TA partition 2
INFO - Current device : SO-02G - XXXXXXXXXX - XXXX-XXXX_XXXX - XXXX-XXXX_XX.X.X.X.XXX - DOCOMO-LTE_XX.X.X.X.XXX
INFO - Closing TA partition
INFO - Start Flashing
なお、このときは、device connected in flash modeの出力はありませんでした。
その後、そこそこ時間のかかる書込中表示が何度も繰り返されますが、じっと我慢します。
INFO - Flashing data
そして、無事、完了のログが出力されました。
INFO - Flashing finished.
INFO - Please unplug and start your phone
INFO - For flashtool, Unknown Sources and Debugging must be checked in phone settings
INFO - Device connected with USB debugging off
INFO - For 2011 devices line, be sure you are not in MTP mode
INFO - Device disconnected
切断の表示を確認して、ケーブルを外して起動したところ、端子蓋警告画面で止まってしまって緊張しましたが、再起動させたら無事に起動しました。
これでリセット完了です。
おまけ (SO-02G 操作メモ)
SO-02Gには、以下のような操作や起動モードがあるようです。
強制電源断
電源+音量下(または、SIMスロット横の黄色ボタン) 長押し → 3回バイブ
フラッシュモード
電源断 → 音量下+USB接続 → LED赤(+緑)点滅
初期化モード
電源断 → 起動 → メーカーロゴ → 電話会社ロゴ → 電源+音量下 押しっぱ
セーフモード
電源断 → 起動 → メーカーロゴ → 音量下 押しっぱ
(起動後、画面左下にモードが表示されます。)
おわりに
なんとか目的を達成できました。
USB OTGは、ファーム上書き後に試してもダメでした。
なぜ、使えないのか? は謎のままです。
(何処かで設定が必要なのか、何かが死んでいるのか…)
Z3 Compactは、Z1fに続いて、自身で使用した端末でした。
(Z1fは、電池がへたっているけれどまだ動くようです。
Z3 Tablet Compactは、純正電池交換して、宅内用途で未だ現役です。)
ものを手放すのに様々なコストのかかる時代になりましたね。
ストアも数を減らして今は来店予約がいるらしいし、他の回収ボックスを探して放り込んできた方が面倒がないかも知れません。
う~ん、もうしばらく、このままにしておいてもいいかな…
最後までお読みいただきありがとうございました。
何かお気づきの際は、是非ご指摘ください。