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そろそろテクニカルアーティスト10年目/役に立った書籍やweb

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はじめに

気づけば、テクニカルアーティストとして約 10 年目を迎えました。
この 10 年間で読んできた本や web から、特に役立ったもの、いくつか紹介したいと思います。
少し古いものなどがありますが、ツール特化の内容以外は現在でも有効かと思います。
(古い本の改正版なども出ていますので、そちらを紹介しています)

流れとしては入社から現在までの流れで紹介してみます。

僕のざっくり経歴

経歴

背景アーティストとして入社
👇
シェーダーアーティスト(兼テクニカルアーティスト)
👇
リードテクニカルアーティスト(国内)
👇
リードテクニカルアーティスト(海外)
👇
フリーランス(ゲームデバイスとソフトの両方を開発中)

これから
テクニカルアーティストを目指す方、既に現場で活躍されている方、どちらにも参考になれば幸いです。
また、アーティスト、プログラマーを目指す方には軽く目を通してもらえると「テクニカルアーティストとは?」が少し分かっていただけると思います。
(経歴に関連した内容を多く含みますが、ご了承ください。)

そもそも、テクニカルアーティストとは?

簡単に言うと、アーティストとエンジニアの橋渡しをする役割です。
僕が会社入ったところは結構微妙な定義でした。(今でもまぁまぁ定義は微妙かと/もはや定義なんて 🙂‍↔️)

美術的な感性と技術的な知識を持ち、パイプライン構築やツール開発、最適化などを担当している人。

というところに落ち着くと思います。

が、国を跨いだりするときっぱり分かれていて、
うちの会社ではこうだけど、他の会社(国)ではそうではないなんてことはあり得ます。

僕なりの結論としては、

上記の内容を理解でき、つつも、どんな分野でも飛び込んで理解し、解決まで持ち込める人

です。

反論異論はウェルカムです!
(色々他の方の意見もお聞きしたいですし)

それでは、お茶やコーヒー飲みながらでも、ご覧ください。

背景アーティストとして入社してから

まず、テクニカルアーティストというのを知らずに入社するわけです。
専門学校を出て、ある程度学んでたわけですが、、、まぁほぼどれも使い物になりませんでした笑

背景アーティストとして、絵を勉強しなおした時の本はこんな感じです。

背景とは

背景の先輩に貸してもらってから、自分で買いながら模倣したり参考にしておりました。
やっぱりアーティスト分野を深掘りするのはテクニカルアーティストとして重要だとこの時感じました。

草薙シリーズ
そこまで高くなく、中古でも出回ってるのでお手頃だと思います。
背景の先輩に貸して頂き、そこからシリーズで中古で買っては売ってを繰り返してました。
他にも色々漁りましたが、これが一番経験値になってるかなと思います。

ライティングについて

背景を勉強していると「ライティングが結構大きく左右するなぁ。」となってきたのです。
それで「ライティングとはそもそも何ぞや。」となって、探して目を通しておりました。

ライティング & レンダリング 第 3 版
レンダリングも兼ねて紹介しているので、3DCG 向けです。

カメラ/構図について

また、コンセプトアートを書くときなど、作ったものをよく見せるためにはカメラの構図なども非常に有効です。

filmmaker's eye
映画などの撮り方を解説していて、動きのあるものを作るときや、身近な映画から学にはとても有効です。

「レンズ」のキホン (イチバンやさしい理工系)
そもそもレンズってどうなってんの?って言うこと初心者向けに教えてくれます。

カラーコレクションとグレーディングについて

カラーコレクションハンドブック第 2 版
ライティングもお k、構図もお k。となれば次はカラコレの時間です。
記憶が曖昧ですが、

シェーダーアーティスト(兼テクニカルアーティスト)になる

プロジェクトへ参加して、アセットに再配置とか細かい作業が新人に回ってくるのです。
シェーダーアニメーションの背景クリップなどの作成とか諸々。
ん〜と思いながらスクリプト書いたり、自分でシェーダーを作ってやったりしていました。

それから次々とくる問題を解決できるものを作って、
出来るだけ作ったらその後の人でも使える様にするということで徐々にテクニカルアーティストっぽくなっていきます。

シェーダーについて

シェーダーを学ぶ上で役に立ったのはこちらです。
主に自社エンジンでしたが、
ノードベースの考えはほぼ同じなのでこっから少しマネして見たり、本当の基本を得ました。

UnrealEngine4 マテリアルデザイン入門
UE5 になって UI はかなり変わりましたが、まだ使えるかと。
https://amzn.to/4ogePNE

ゲーム制作者になるための 3D グラフィックス技術 改訂 3 版
本当に基礎の基礎。
(今時の学生とかは、当たり前にわかっているのかもしれない)
https://amzn.to/4mWSjYW

shadertoy
やはりシェーダー系で有名なのはここでしょう。
色々なものがあるので、ヒントをここから結構獲れます。
https://www.shadertoy.com/

graphtoy
サーフェス上のシェーダーを描く際は、基本は 0-1 の操作です。
このサイトは色々な数式で波形を可視化してみるので、試行錯誤する時などには打って付けだと思います。
https://graphtoy.com/

レンダリングについて

ノードベースでシェーダーをやる様になって、レンダリングを勉強し直そうとした時に手にしたのはこれらの本です。

The Book of Shaders
オンラインで無料で読めるシェーダー入門書。
視覚的にわかりやすく、さまざまな言語にも対応されています。(無償というのがねぇ。また感謝)

Physically Based Rendering 4th Edition 日本語版
あんまりレンダリングの本ってバンバン出るイメージないんですが、これが知る限り日本語で新しいものかと。
高いけど、日本語でまとまっていますし、学校や会社で買ってチラチラみるのもありです。

リアルタイムレンダリング 第 4 版 (Real Time Rendering Fourth Edition 日本語版)
ちょっとこれは古いですけど、まだまだ使えるかと思います。(あとリアルタイム系という点も)

そしてテクニカルアーティストとなる

一つのプロジェクトを終えて次にアサインされたらテクニカルアーティストというポジション名に変わっていましいた。
(面談でそういう方向性で行くという合意もとっていたからだとは思いますが。)

さて、次はプロジェクト全体を考えてワークフローの作成やらツールは何が必要なのかとか色々考えなくちゃならなくなったんです。
まずは、先輩やエンジニアなど他のプロジェクトの構造や考えを聞きまくりました。

その時に読んでいたのは、あんまりないんですが。。。
とにかく他のテクニカルアーティストの人たちは何をしているのかを把握したい為にこんなのを読んだりしてました。

テクニカルアーティストスタートキット 改訂版
日本語で探していて、見つけたのはこれぐらいでした。。
ただ現場の人の感じも伝わってくるし、名前の通りスターターキットとしては優秀だと思います。

Technical Artist Job: How To Prepare, What To Expect
もう 7 年前の動画ですけど、かなり詳細にテクニカルアーティストを分割して役割などを解説されています。

海外のテクニカルアーティストの認識の違いを肌感で知る

デザインからテクニカルアーティストになって、しばらくして海外へ移ることになりました。
(ふわっとした気分で海外で働いてみよう!と思って、飛び出した感じです。)

そこで色々とテクニカルアーティストってこんなんなのか。と肌感で知りました。

人それぞれ国や会社によって変わると思いますが、僕がいた会社は非常に多くの連携先があったので、多様なツールや開発環境のサポートが必要でした。
若い子達も、がっつりプログラミング出来て優秀でした。
ただ、ゲームについてはよく分からん。という人たちもかなりいました。(完全にツール特化という感じ)

僕はその間に入ることになったんですが、コードはしっかり書いてるし、ルールもしっかりしてました。
前の会社では git なんてプログラマぐらいしか触ってなかったんですが、git で管理したり CI/CD を組む様にならなければなりませんでした笑
(前の会社で同管理していたかは察してください。)

ここで色々学んだのは、

コードの書き方
web を介してのサービスの提供(フロントとバックエンド)
CI/CD

という所だと思います笑

いあ、基本じゃね?ってなってる方いらっしゃるかも知れませんが。
すみません。僕の経験としてはそうです笑

コードの書き方

これについては、本当に実践と github や他のソースコードをひたすら読む。
そしてフィードバックもらう。

これだけです!
すみません。(いい書や、web などは特に見つけられませんでしたし、肌感でこれが一番早い。と直感で思います)

唯一たまに、python での GUI 作成で読んでいた無料のページ

Python と Qt5 ではじめる GUI プログラミング for Windows
Amazon unlimited 入ってる方は無料で読めるはずです

web を介してのサービスの提供(フロントとバックエンド)

まず前提として、一つの会社でも国を跨いで連携やサービス提供をしないといけない環境でした。

こんな感じです。

PyQT or etc
👇👆
バックエンド(python)

こんな感じで多くのものが構築されていました。
ここでようやくフロントエンドとバックエンドというものを実感して、理解することになりました笑

基礎から学ぶ FastAPI 実践入門
python で高速でバックエンド作成するならやはり、FastAPI かと。
それで目を通していたのはこれです。

FastAPI 入門
Zenn にはこういう無料の入門書なども手軽に読めるのでありがたいですな。

Docker&仮想サーバー完全入門  Web クリエイター&エンジニアの作業がはかどる開発環境構築ガイド
デプロイやバックエンドやフロントエンドの構築を簡単にするにはやはり docker。

初心者が絵で理解する Docker
イメージで理解するにはいいですし、尚且つ無料。(🙏)

CI/CD

参加したプロジェクトで、unity を使ってビルドからリリースまでのパイプラインを保守することになったことがありました。
Jenkins で管理されていたので、改めて CI/CD とはというところに目を通したのはこんな感じです。
(実際は、ほぼ実践で試してドキュメントを見ながらの繰り返しでした)

【GitHub Actions 入門】GitHub Actions について基礎から徹底解説
Jenkins についての本は読んでいませんが、、、
こういう無料で提供してくださっている情報を元に、ある程度を把握してあとは公式ドキュメントを見ながら繰り返すで事足りると思います。

そして現在(フリーランス/無職/ゲーム開発者)として。

数年海外でも働き AI の勢いを感じながらも、「やる内容は意外と変わらん。」というジレンマを抱えて働いていました。
あとは、ソフトだけの開発に飽きを感じ、もういっそのこと一人でゲームデバイスとか作ってみようと思い切って辞めました。
そこからはデバイス関係の本や、ゲーム開発者の方々の本など多様にわたって読み漁っています。

ゲーム開発について

ゲーム開発者の本から色々探ってみることにしました。
まずは任天堂を知ろうと思って、読んでいたのはこちらです。

任天堂"驚き"を生む方程式
任天堂で検索して出てくるのはこれぐらいだと思います。

ゲーム界のトップに立った天才プログラマー 岩田聡の原点: 高校同期生 26 人の証言
個人的に岩田さんについて一時期ハマって色々記事とかも読んでいたので、興味を持って読んだ本です。

任天堂ノスタルジー 横井軍平とその時代
やはり任天堂を遡ると、横井さんが出てきます。
どんな人物だったのかや、彼の考えなどを知れる良い本だと思います。

デジタルデバイスの仕組みを理解する

デバイスを制作しようとすると、日頃使っている通信/電波...etc 色々なものに興味が湧いたんです。
そもそも理解しないとデバイス作れないよなぁ〜と思い、「Kindle Unlimited」 ユーザーの僕は以下を漁らせて頂きました。

「通信」のキホン いつでもどこでも超高速でつながる世界 (イチバンやさしい理工系)

「電波と光」のことが一冊でまるごとわかる

「電波」のキホン 周波数帯の再割り当てで注目される電波の世界 (イチバンやさしい理工系)

「電子回路」のキホン (イチバンやさしい理工系)

「半導体」のキホン 人類の情報力を拡張する「半導体」のすべて (イチバンやさしい理工系)

電子部品 超入門: 抵抗・コイル・コンデンサの実務で役立つ基礎知識

デジタルデバイスの仕組みを理解する(本じゃないけど)

Flipper Zero
一番ハッキングを楽しむツールとして有名なのかもしれません。
たけぇなぁ〜と思いながら購入した記憶があります。。
ただ、遊びながら色々と学べる良いデバイスです。

まとめ/最後に

最後までお読み頂きありがとうございました!
この記事を書きながら、こんなのもあったなぁ。。
でもなんか変わっているようでやってることあんま本質的にはまだ変わってないなぁと感じました笑

あと、技術書って地味に高いので。。
会社でこれ買ってくれ!とかやって同僚とか、会社でシェアできるようにした方がいいと思います。
(個人で買うと地味に痛いので。)
※他にも有益な本や web もありましたが、思い出したらまた書き出します

あと、お気づきの方がいるかも知れませんが、僕は 2D/3D ツール本を正確にはちゃんと読んだことがありません笑
時代なのか、僕のサボりグセなのかわかりませんが。。。web に 70%ぐらいはあると思っています。
なければ、大体オープンソースの中に落ちていたり、オンラインで聞く、公式のドキュメントを見る。で済む時代だと思いますです。(AI と web 両方使えば大方はいけるはずです)

ただ知識は AI に任せるとして知恵や経験などはまだ本や人から得られるところは多いと思います。
時間を費やして理解しようとするという行動と、行間を読んだり、分析が知恵の部分を発達させると考えています笑(あとはリラックス用)

今回紹介した本はあくまで私個人の経験ですが、これから TA を目指す方、興味を持たれた方々の参考になれば幸いです。
何か「これも読んだ方がいいよ!」というおすすめ、異論、あれば、是非コメントで教えてください。
それでは。


補足:Amazon アソシエイトリンクについて

この記事に含まれる Amazon リンクの一部はアソシエイトリンクです。
リンク経由でご購入いただくと → カフェイン中毒者栄養分になります ≠ モチベが上がります
もちろん、書籍タイトルで直接検索していただいても構いません。

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