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[C#/DesktopBridge] WPFをUWPパッケージしたときのUWPとしての動作確認のやりかた

Last updated at Posted at 2019-08-20

■やりたいこと

WPFを、DAC(Desktop App Converter)を使ってUWP(appx)パッケージにするアプリにて、appxにしたときの動作を確認したい。

■やり方

**「アプリケーションパッケージプロジェクト」**を使って、UWPと同じように動作する環境を作る。

■手順

appx(UWP)パッケージしたいUWPでないアプリをつくる

今回は、.NetFramework(4.7.2)のコンソールアプリを作成することにした。

下記のアプリでやっているのは、UWPパッケージしたアプリでしか動作しないUWPのAPIが動くかどうかで、UWPパッケージとして動いているかどうかを確認するということ。

Program.cs
using System;
using System.Diagnostics;

namespace ConsoleApp12
{
    class Program
    {
        static void Main(string[] args)
        {
            string path = string.Empty;
            try
            {
                // UWPアプリ
                var localDir = Windows.Storage.ApplicationData.Current.LocalFolder;
                path = localDir.Path;
            }
            catch (Exception ex)
            {
                // UWPアプリでない
                Debug.WriteLine(ex.Message);
                path = Environment.GetFolderPath(Environment.SpecialFolder.LocalApplicationData);
            }
            Debug.WriteLine("target paht is : " + path);
        }
    }
}

アプリケーションパッケージプロジェクトを追加する

ソリューションに、下図のアプリケーションパッケージプロジェクトを追加する。

image.png

アプリケーションパッケージプロジェクトに対象のアプリを追加する

アプリケーションパッケージプロジェクトの中の「アプリケーション」を右クリックして「参照の追加」をク選択し、パッケージしたいプロジェクト(ここではConsoleApp12)を追加する。
image.png

ビルドして、アプリケーションパッケージプロジェクトをスタートアップPJに設定する

ソリューション全体をビルドした後、アプリケーションパッケージプロジェクトを右クリックして、「スタートアッププロジェクトに設定」をクリックし、F5を押したらこちらのPJから起動するようにする。

F5(デバッグ実行)を押す

アプリケーションパッケージプロジェクトを起動する。
これで、デバッグできる。Breakを貼れば、そこでとめることもできる。

■実行結果

WPFの場合

コンソールアプリをスタートアップにして起動した場合は、Windows.Storage.ApplicationData.Current.LocalFolderで例外発生して、catchのほうを通る。

実行結果.txt
target path is : C:\Users\masa\AppData\Local

UWP(パッケージPJから起動した)場合

パッケージPJをスタートアップにして起動した場合は、Windows.Storage.ApplicationData.Current.LocalFolderで例外発生せず、パスを取得できる。

実行結果.txt
target path is : C:\Users\masa\AppData\Local\Packages\6c840429-c91b-4fbf-9592-af26324a4a1e_erpevgh2z069r\LocalState



■気になったところ

ここまでで、一旦デバッグはできるようになった。
以下は、調べる中で気になったことや、注意すべき点をメモしておく。
(調べながらのメモなので、まとまりありません)

出力フォルダはどこか?

アプリケーションパッケージプロジェクトの設定としては、デフォで下記のようになっている。
image.png

ので、ビルドすると、下記のようなフォルダにexe一式ができた。
<ソリューションフォルダ>\<プロジェクトフォルダ>\bin\<プラットフォーム>\<コンフィグレーション>\<アプリ名フォルダ> の中。
image.png

出力フォルダは上記だが、F5を押して行う「デバッグ」で動く際は、別のフォルダに、パッケージに含まれるもの一式が出来上がって動くっぽい。
<ソリューションフォルダ>\<プロジェクトフォルダ>\bin\<プラットフォーム>\<コンフィグレーション>\AppX\ の中。
image.png
image.png

この中に、アプリのexeと、exeが参照してるdllなどが、一式入る。

(参考)パッケージの作成

いろいろ調べてると、DACはすでにマイクロソフトの推奨から外れているらしい。

現状にわか状態なので詳しくはあとで調べるとして、とりあえず下記のようにすると、パッケージを作れる様子。

  • パッケージPJを右クリックして [ストア] > [アプリ パッケージの作成]を選択

ここでパッケージを作成すると、下記のようなものができる。

<プロジェクトフォルダ>\AppPackages フォルダ

その中の<PJ名>_<バージョン>_<コンフィグ>_Testフォルダに、.appxbundleまたは.msixbundleを含むインストーラー一式が出来上がる。(.cerの証明書ファイルも一緒にできてる)

<プロジェクトフォルダ>\bin\<プラットフォーム>\\<コンフィグレーション> フォルダ

ここに、.appxまたは.msixができてる。

(参考)パッケージ作成時、appxとmsixのどちらができるのか?

.appxbundleができるときと、.msixbundleができるときがある。どっちができるか決める条件はなんなのか?

19/08/21 追記
⇒VS2019 v16.1.6で試してみたところ、下記っぽい。
image.png

パッケージプロジェクトの**「最小バージョン」1803(10.0 ビルド17134)以前**にすると、appxとappxbundleが出来上がり、1809(10.0 ビルド17763)以降にすると、msixとmsixbundleが出来上がる。
image.png

なんとなく試してみて上記だと分かったが、どこかに説明かいているのか???
MSdocs色々見たつもりだが、appxとmsixのできる条件、見つけられなかった...

19/08/21 追記その2
下記が、そういうことか??
image.png
MSDocsより引用。

(参考)注意・ハマりかけた事

アプリが参照してるdllの配置についての注意

アプリが使うdllは、パッケージPJが、参照の設定をもとに自動でアプリのexeと同じ階層に入れてくれる。試したところ、

  1. アプリの参照設定に入っていて「ローカルにコピー」がtrueになっているもの
  2. アプリが参照しているdllが、さらに参照しているdll

は、自動で入れてくれるっぽい。

但し、上の2.は、「アプリが参照しているdll」と同じフォルダに「さらに参照しているdll」が入っていないと自動で配置してくれないっぽい。
なので、dll類を、ビルド後イベントで、別のところからコピーしてきているような場合については、パッケージプロジェクトでは自動で配置してくれなかった。
(そういう時は、パッケージPJの方でもビルド後イベントでコピーなどしないといけないっぽい。未検証)

UWPのAPIを使うときの注意

やりたいことの本筋から少々れるが、この実験をやるうえで、パスを取得するためのUWPのAPI(Windows.Storage.ApplicationData.Current.LocalFolder)を使いたかったので、NugetでMicrosoft.Windows.SDK.Contractsを追加して使えるようにしようとしたが、下記のようなエラーが出た。

image.png

エラーの主語(アプリケーションは、...)が何を指しているのかあいまいで混乱したが、どうやらMicrosoft.Windows.SDK.Contractsが、Windowsの10.0.18362.0、つまり1903を必要とするので、それ(Contracts)を使っているConsoleApp12(今回作った実験用コンソールアプリ)のMinVerを下げろ、と言っている様子。
Microsoft.Windows.SDK.ContractsはNugetしてきていて、MinVerを下げることはできないので困った。

解決法としては、Microsoft.Windows.SDK.Contractsを使うのをやめて、以前の方法(こちら参照。.winmdファイルを参照するやり方)でUWPのAPIを呼ぶようにして対応した。

参考

WPF などの .NET Framework のアプリから UWP の API を呼ぶ
https://blog.okazuki.jp/entry/2018/03/29/101601

.NET のプロジェクトから WinRT API を呼ぶのが凄く簡単になってます
https://blog.okazuki.jp/entry/2019/05/09/115020

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