はじめに
これまで、AWS全冠(12+3冠)、Google全冠(11冠)、Azure Architect/AI系全取得(7冠)について、それぞれにまとめてみましたが、3大クラウド試験を経験してみて、それぞれの特徴とポイントとなりそうな部分を比較してみました。
AWS試験について
まず、最初にクラウドの面白さを知った、AWS 試験についてです。AWS は、私の感覚では、パブリッククラウドの標準というのに相応しい統一感&完成度の高さが特徴ではないかと思います。このため、初めてクラウドを始める方(初めてクラウド試験を受ける方)が体系的に学習するには最適ではないかと思います。
各試験の詳細については、
https://qiita.com/tech-nami/items/315a56abff0a6f38b4d9
にまとめていますので、見てみてください。
GoogleCloud 試験について
次に Google Cloud は、AWS でベースのクラウド知識をつけてから学習するのに良い試験であると思います。(もちろん初めに受けるのでも問題はありません)
特に、AI系、ML系、Kubernetesなどのモダナイズについては、現時点では一番強いクラウドと思います(個人の感覚です)ので、このあたりを使いこなしたい方に向いているのではないかと思います。
各試験の詳細については、
https://qiita.com/tech-nami/items/0db15e3bdf631069e6db
にまとめていますので、見てみてください。
Azure試験について
最後に Azure ですが、全資格に合格したわけではありませんので、全てについて比較することはできませんが、やはり Microsoft 系のプラットフォームを使っている方に有効な試験であると思います。
また、Azure といえばやはり、Chat-GPT などで有名になった AI 系を使いこなしたい方には向いていると思います。
各試験(Architect系、AI系)の詳細については、
https://qiita.com/tech-nami/items/e1c42ffe77be2dfc75f5
にまとめていますので、見てみてください。
勝手に比較(Architect編)
まず、3種類のクラウドで取得している Architect 系の試験についてです。
アーキテクトについては、難しさを比べると、
AWS>Azure>GoogleCloud
ではないかと思います。(あくまで個人的な意見です^^)
とにもかくにも AWS の Professional の問題は、質も高い上に難しいため、合格するのは本当に難しいです。私もこの試験だけは次受けて受かる自信が半分くらいしかありません。ダントツで難しいといって過言ではないと思います。
Azure は Expert 試験自体も難しいのですが、その受験の前提条件となっている Azure Administrator Associate の試験が難しいというか曲者と思います。Azure 未経験者が合格しにくくするための方策ではないかと思いますが、経験者であっても、合格するのがなかなか難しいのではないかと思う試験です。Azure の管理者として、様々なケースにおいて、どういった管理や設定をする必要があるかを問う問題が多いのですが、同じことをするのに複数のアプローチがある場合、それぞれの手順を知っていなければならないと正解できない問題などが結構あり、試験中に Learn を見ることができるとは言え、結果的に暗記的な勉強が多くなってしまう印象です。
Google Cloudは、良い意味で素直な問題が多いので、ちゃんと勉強した人が頑張れば、きちんと一発合格が狙えます。
勝手に比較(AI/ML編)
次に、AI/ML 系の試験の比較です。個人的には、なんといっても Google CLoud の Machine Learning がダントツで難しいと思います。Google Cloud は AI/ML 系のツールが早く用意されていたのか、一般的な AI知識は少な目で、Vertex AI や Pipeline を使った具体的な問題が多く、かつ英語であることも手伝って、合格するのに苦労しました。
AWS の傾向としては、私が AWS の Machine Learning - Speciality を受けた1年位前までは、AWS では G検定などで扱う様な AI やディープラーニングの知識を問う問題が多かったのですが、最近受験した Machine Learning Engineer - Associate は AWS 製品の扱いに関する問いが非常に多くなって来たと思います。
Azure については、(私が受験したタイミングでは)比較的一般的な AI 知識で対応できる問題が多かったと記憶しています。また、試験中に Learn を使うことで、ある程度の製品知識については対応できます。但し、AI/ML のジャンルは非常に進化が早く、問題更新も頻繁に思われますので、今後各社の試験ともに、私が受けた頃とは明らかに違ってくる(難しくなる)可能性が高いと思います。
英語試験(Google Cloud)
Google Cloud では、Database と Machine Learning に日本語試験がありません。特に Machine Learning の試験の英語は簡単ではないため、Database で一発合格したから大丈夫かな?などと考えると痛い目にあいます。Google Cloud の記事でも書きましたが、英語試験に対抗するには、やはり英語の問題集やドキュメントを読み込む方が早い「かも」しれません。また、同じ推論というキーワードでも複数の言い回しがあったりするなど、単語集みたいなものを作成することをお勧めします。
まとめ
今回は、AWS、Google Cloud、Azure の資格試験について比較してみましたが、かなり個人の経験の違いなどもあると思いますので、ご意見が異なる部分もあるかもしれません。今後もう少し整理してより分かりやすく補正していきたいと思います。