はじめに
少し前の話になりますが、2024年のAWS All Certificates Engineersに選ばれました。喉元過ぎれば・・・とは言いますが、今考えてもなかなか苦しい試験だったと思います。今回はAWSの2024年全資格についてまとめてみました。また、2025年のAll Certificates Engineersについてのクライテリアも発表されましたので、それも含めてご紹介します。
AWS認定試験について
まずは、2024年の対象となった全資格についてです。
・AWS Certified Cloud Practitioner
・AWS Certified Solutions Architect – Associate
・AWS Certified SysOps Administrator – Associate
・AWS Certified Developer – Associate
・AWS Certified Solutions Architect – Professional
・AWS Certified DevOps Engineer – Professional
・AWS Certified Security – Specialty
・AWS Certified Database – Specialty
・AWS Certified Machine Learning – Specialty
・AWS Certified Advanced Networking – Specialty
・AWS Certified Data Analytics – Specialty
・AWS Certified SAP on AWS – Specialty
合格経緯(受験順序)について
私が受験した順序は、以下の通りです。
順序 | 取得資格 | 受験回数 |
---|---|---|
① | Solution Architect - Assosiate | 1回 |
② | Solution Architect - Proffesional | 2回 |
③ | Machine Learning - Specialty | 1回 |
④ | Database - Specialty | 1回 |
⓹ | DevOps Engineer - Professional | 1回 |
⑥ | Data Analytics - Specialty | 1回 |
⑦ | Security - Specialty | 2回 |
⑧ | Cloud Practitioner | 1回 |
⑨ | SAP on AWS - Specialty | 1回 |
⑩ | Developer - Associate | 1回 |
⑪ | SysOps Administrator - Associate | 1回 |
⑫ | Advanced Networking – Specialty | 1回 |
①最初に受験&合格したのは、Solution Architect - Assosiate でした。AWSを学ぶ上で一番中心的な知識はArchitect系だと思い受験しました。
「AWSの基本・仕組み・重要用語が全部わかる教科書」
という書籍を購入して、書いてあるサービスについては、BlackbeltやQiitaなどのブログ記事などを含めて、徹底的に勉強しました。ベンダ系は大体そうだと思うのですが、なかなか公式サイトに書いてあることを理解するのは容易ではなく、図解で丁寧に説明してくれる本書のおかげで、基本的な知識は獲得できたと思います。おそらく一番時間をかけたのはこの試験ではないかと思います。
②次のSolution Architect - Professional は、①が合格できた=Professionalも近いのでは?と勘違いしていたことと、たまたまAWS公式模擬問題一発目で60%正解してしまったこともあり、調子に乗って続けて受けてしまったという感じでした。言うまでもなく不合格だったわけですが、この時に3時間で長文問題80問という試験の大変さを思い知る一方で、次は絶対に合格したいという気持ちになりました。
次の受験までに1か月をかけ、土日を中心に徹底的に勉強を進めました。Udemyなどの有料コンテンツも取り入れ、間違えた問題を、正解がどうだったかだけでなく、間違いとなる理由についても徹底して確認して、本質的な理解を行うように繰り返し確認していきました。(簡単そうに書いてますが、実はこの間にストレスのせいか閃輝暗点という症状になったり、突発性難聴になったりしています)このような努力の甲斐もあり、2回目で合格することができました。
③~⑥その後、比較的得意と思っていたMachine Learning、Database Specialityに合格、DevOps Engineer-Professionalにも合格、Data Analyticsもクリアしました。勉強法は②の勉強法と同じやり方でうまくいきました。(概ね自分としての勉強法は確立したといえる)
⑦2つ目の壁は Security - Speciality にありました。私は過去に情報処理のセキュリティスペシャリストも合格していたこともあり、大丈夫かと思っていたのですが、予想以上に苦戦してしまいました。こちらも結果的には、模擬問題を繰り返し、不明点を整理、解明していく作業を繰り返したのですが、Securityはこの完成度をさらに高めないと合格できませんでした。IAMポリシー周りの詳細な知識や、KMSができることの限界など、Architectなどでは扱われない細かい部分を徹底的に繰り返して、2回目で合格できました。
⑧~⑪実は続けてNetworkを受験することを考えていましたが、根を詰める勉強に苦しくなってしまい、一旦残る比較的容易な試験に切り替えました。Cloud Practitioner、SAP、Developer、SysOpsを先に取得することとしました。このころになると、自分のレベルもかなり上がってきており、Associateレベルの試験は難なく合格できました。
⑫そして最後、Advanced Networkingは、最難関と考えて真剣に取り組みました。この試験はかなり独特な知識が必要だったため、
「AWS認定 高度なネットワーキング-専門知識」
という書籍を購入し、徹底して勉強しました。BGPやGWLBなど、なかなか通常触ることの少ない部分を理解するのはなかなか大変でしたが、約1か月(の土日祝&有給)頑張って、書籍マスター後は、模擬問題+徹底復習を繰り返すことで、なんとか合格できました。
振り返っても、間違っても余裕でクリアできたとは言えない状況でしたし、AWSの奥深さを実感しました。この間約6か月、我ながら本当によく頑張ったと思います。
おすすめの取得順序ですが、結果的に意外と私の受験順序は的を得ているというか、強弱のバランス的にも良かったのではないかと思っています。まず、Architect系を先に取得するのは、正しかったと思います。Specialityをとるにしても、その基礎にはArchitectのベースがあってこその話ですし、特にNetworkやSecurityの前にArchitect - Professional を取っておくのはおすすめです。あと私の場合、AWSの受験前にG検定を受験、合格していたのですが、これはMachine Learningを受ける上では非常に効果的だったと思っております。
難易度について(2024年版)
こちらは皆さんも書かれており、色々意見の分かれるところと思いますが、あくまで私の感覚として記載します。
No | 試験名 | 難易度 |
---|---|---|
① | Cloud Practitioner | やや簡単 |
② | Developer - Associate | 中程度 |
③ | Solution Architect - Assosiate | 中程度 |
④ | SysOps Administrator - Associate | 中程度 |
⓹ | SAP on AWS - Specialty | 中程度 |
⑥ | Database - Specialty | やや難しい |
⑦ | Data Analytics - Specialty | やや難しい |
⑧ | Machine Learning - Specialty | 難しい |
⑨ | DevOps Engineer - Professional | 難しい |
⑩ | Security - Specialty | かなり難しい |
⑪ | Solution Architect - Proffesional | かなり難しい |
⑫ | Advanced Networking – Specialty | かなり難しい |
⑩~⑫はほぼ優劣はなく、全部難しかったです。
特にSolution Architect - Proffesionalは、まず問題文を全部読むだけでも時間がかかる上、直感で答えた問題は概ねミスるので、問題文と選択肢をよく読み回答する必要があり、見直しの時間はあまりない(3時間もあるのに・・・)と思った方が良いと思います。(SecurityもNetworkも十分に長文&直感NGですのでご注意ください)
2025年のクライテリアについて
先日 2025 年の All Certificates Engineers についてのクライテリアも発表されました。
https://aws.amazon.com/jp/blogs/psa/2025-japan-aws-all-certifications-engineers-criteria/
2025年では、2024年の認定試験の対象から、
・AWS Certified Database – Specialty
・AWS Certified Data Analytics – Specialty
・AWS Certified SAP on AWS – Specialty
の3つが削除され、
・AWS Certified AI Practitioner
・AWS Certified Data Engineer – Associate
・AWS Certified Machine Learning Engineer – Associate
の3つが追加されました。
合計12個であることは変わりありません。一覧にしますと、
・AWS Certified Cloud Practitioner
・AWS Certified AI Practitioner
・AWS Certified Solutions Architect – Associate
・AWS Certified SysOps Administrator – Associate
・AWS Certified Developer – Associate
・AWS Certified Data Engineer – Associate
・AWS Certified Machine Learning Engineer – Associate
・AWS Certified Solutions Architect – Professional
・AWS Certified DevOps Engineer – Professional
・AWS Certified Security – Specialty
・AWS Certified Machine Learning – Specialty
・AWS Certified Advanced Networking – Specialty
のようになります。すでに、
・AWS Certified AI Practitioner
・AWS Certified Data Engineer – Associate
・AWS Certified Machine Learning Engineer – Associate
についても合格できましたので、少し所感を書きます。
Data Engineer は、やはり Database と Data Analystics を足したような感じでしたが、以前とは色々変わってきてますので、Udemyとかで練習した方が良いと思いました。
AI Practitioner は、結構クセがあるというか、例えば ML Speciality を持っている人でも、準備なくいきなり受けると多分落ちます。(SageMaker系の最新情報をきちんと把握している必要があります)
ML Associate は、ML Speciality を受験した(2023年6月頃)の試験とは全く異なる傾向となっており、Udemy等の情報も不十分だったので大変でしたが、きちんと考えて、(正解を選ぶというより)回答を絞り込んでいく様にすれば正解できる問題が多かった気がします。私としては AWS 系の試験で初めてケーススタディが出題されたので、ちょっと戸惑いました。
難易度について(2025年版)
せっかくなので、私の考える新しい方の難易度も記載します。
No | 試験名 | 難易度 |
---|---|---|
① | Cloud Practitioner | やや簡単 |
② | Developer - Associate | 中程度 |
③ | AI Practitioner | 中程度 |
④ | Data Engineer – Associate | 中程度 |
⓹ | Solution Architect - Assosiate | 中程度 |
⑥ | SysOps Administrator - Associate | 中程度 |
⑦ | Machine Learning Engineer – Associate | やや難しい |
⑧ | Machine Learning - Specialty | 難しい |
⑨ | DevOps Engineer - Professional | 難しい |
⑩ | Security - Specialty | かなり難しい |
⑪ | Solution Architect - Proffesional | かなり難しい |
⑫ | Advanced Networking – Specialty | かなり難しい |
おすすめの受験順序(2025年版)について
これまで受けてみた感覚ですので、目安程度になりますが、おすすめ順序です。
順序 | 資格 |
---|---|
① | Solution Architect - Assosiate |
② | Solution Architect - Proffesional |
③ | AI Practitioner |
④ | Data Engineer – Associate |
⓹ | Machine Learning Engineer – Associate |
⑥ | Machine Learning - Specialty |
⑦ | Cloud Practitioner |
⑧ | Developer - Associate |
⑨ | SysOps Administrator - Associate |
⑩ | DevOps Engineer - Professional |
⑪ | Security - Specialty |
⑫ | Advanced Networking – Specialty |
おわりに
ちょっと長くなってしまいましたが、全冠を目指す人は、地道な努力を続けて頑張って下さい!