はじめに
Agent Development Kit (ADK) の v1.18.0のアップデートで ADK Visual Agent Builder が追加されました。
これは Agent を GUI で直感的に構築することができるツールになります。
実際に触ってみました!
インストール
pip install google-adk==1.18.0
起動
adk web
画面
あとは直感的な操作で Agent を作っていくことができると思います!
軽く機能を紹介したいと思います。
左のエリアでは以下の設定を行います。
- Agent の設定
- Tools の追加
- Sub Agent の追加
- Callbacks の追加
右のエリアでは Assistant を使って、自然言語で Agent を自動生成できます。
詳細は後述。
Tools
以下から選択できます。
追加をすると Tools の欄にも、Agent にも付与されたことが視覚的に分かります。

Sub Agent
以下から選択できます。
Sub Agent を追加すると、その Agent に紐付かれます。

Assistant 機能
自然言語で指示をして Agent を作成することができます。
「ある地域についての現在の気温と天気を返すエージェントを作成したい」と指示してみます。
おすすめの構成を提案してくれて、モデルの指定を促されます。
Assistant の回答
モデルの選択ありがとうございます。「gemini-2.5-flash」を使用します。
それでは、現在の気温と天気を返すエージェントの設計案をご提示します。
このシステムは、以下のファイルで構成されます。
root_agent.yaml: メインとなるエージェントの設定ファイルです。LlmAgent として設定し、天気情報を取得するためのカスタムツールを使用します。
tools/weather_tool.py: 現在の天気と気温を取得するためのカスタムPythonツールです。
tools/__init__.py: tools ディレクトリをPythonパッケージとして認識させるための空ファイルです。
システム設計の概要
root_agent (LlmAgent): ユーザーからの問い合わせを受け取り、どの地域の天気を知りたいかを理解します。その後、weather_tool.py で定義された get_current_weather ツールを呼び出して天気情報を取得し、ユーザーに返答します。
ファイル内容
root_agent.yaml
# root_agent.yaml
name: Weather_Reporter
agent_class: LlmAgent
model: gemini-2.5-flash
instruction: |
あなたは天気予報アシスタントです。指定された地域の現在の気温と天気情報を正確に提供することがあなたの仕事です。
ユーザーが特定の地域について尋ねたら、tools.weather_tool.get_current_weather ツールを使用して情報を取得してください。
tools:
- name: test3.tools.weather_tool.get_current_weather
tools/weather_tool.py
# tools/weather_tool.py
from typing import Dict, Any
def get_current_weather(region: str) -> Dict[str, Any]:
"""
指定された地域の現在の天気と気温を返します。
Args:
region (str): 天気情報を取得したい地域の名前。
Returns:
Dict[str, Any]: 現在の気温と天気の詳細を含む辞書。
例: {"temperature": "25°C", "conditions": "晴れ", "region": "東京"}
"""
# これは例示用のモック実装です。
# 実際の天気APIを呼び出すロジックをここに実装する必要があります。
if "東京" in region:
return {"temperature": "25°C", "conditions": "晴れ", "region": "東京"}
elif "大阪" in region:
return {"temperature": "28°C", "conditions": "曇り", "region": "大阪"}
elif "ロンドン" in region:
return {"temperature": "18°C", "conditions": "雨", "region": "ロンドン"}
else:
return {"temperature": "不明", "conditions": "不明", "region": region}
tools/__init__.py
# tools/__init__.py
この設計案とファイルの内容で、エージェントを作成してもよろしいでしょうか?
Plan を教えてくれて、作成するか聞かれるので「はい」と返事すると、自動的に反映されます。

作成されたAgent に質問をしてみます。
weather_tool.pyはモックのデータとなっているので、その Tools を使って内容が返ってきていることが分かります。
自然言語の指示のみで Agent を作成することができました!
まとめ
Agent Development Kit (ADK) v1.18.0 で追加された新機能 「ADK Visual Agent Builder」 を紹介しました。
このツールは、GUI を通じて 直感的にAgentを構築できる ようにするものです。
Tools や Sub Agent の追加も、画面上で視覚的に確認しながら行えます。
特に強力な機能として 「Assistant 機能」 があり、自然言語で「〜するエージェントを作りたい」と指示するだけで、必要な設定ファイル (yaml) やツール (Pythonコード) の設計案を提示し、自動で生成 してくれます。
ADK Visual Agent Builder は、Agent 開発のハードルを下げ、効率を大幅に向上させてくれる注目の機能だと思います!






