はじめに
BaseDBについての個人的なメモを随時追加していきます。マニュアルに書いてあるよく参照する項目や、マニュアルに記載はないがよく参照する情報を書いていく予定です。
シリアルコンソール接続
SSH接続できなくなったときに利用する。2025年8月時点では最新のOracle Linux(BaseDBではOL8.8)を利用している場合はrootのパスワードが必要となる。パスワードがわからないときはサポートに問い合わせが必要。
https://docs.oracle.com/cd/E83857_01/paas/base-database/connect-console/#GUID-AD35EA2B-1832-4464-B550-E6BCC73B522E
ブートボリュームのバックアップ
Oracle管理のバックアップが週次で取得される。ユーザーからはアクセスできない。SRでリストア依頼を出すことができる。
https://docs.oracle.com/en/cloud/paas/base-database/about-dbs/#GUID-F5C3911A-D4B1-49C1-B99B-92FBEC176311
自動バックアップ(DB領域のバックアップ)
新規で作成したテナンシでは東京を含む一部のリージョンで自動バックアップの取得先にObject Storageを選べなくなった。
https://docs.oracle.com/en/cloud/paas/base-database/create-dbs-new/index.html#GUID-F1F7234D-D4F8-46BE-A5D1-28C102CBA428
Oracle Linuxのバージョン
BaseDB作成時に選択できず、Oracle Linux 8.xとなる(2025年6月時点)。
https://docs.oracle.com/en/cloud/paas/base-database/create-dbs-new/index.html
Oracle Linuxのカーネル
Red Hat Compatible Kernel (RHCK)、Unbreakable Enterprise Kernel(UEK)が付属しており、デフォルトはUEK。カーネル変更できるが、デフォルトのまま使うのが推奨。
https://docs.oracle.com/cd/F22978_01/relnotes8.10/ol8.10-ShippedKernels.html
エディション
Standard、Enterprise、High Performance、Extreme Performanceの4種類のエディションから選択する。
Data GuaredはEnterprise以上、マルチテナントやパーティショニングはHigh Performance以上、RACやActive Data GuardはExtreme Performanceが必要。

スケーリング
CPU、メモリのスケーリングは再起動が必要。1OCPUあたりメモリは16GBで固定。10OCPUであれば160GBになる。
ストレージのスケーリングは再起動が不要(オンラインスケーリング)。256GBが最小で512GB、1024GB、2048GBと選択できるストレージサイズは倍々に増える。ブートボリュームだけ増やすということはできず、ブロックボリュームを増やすことができる。

OCI CLIでスケーリング可能。
oci db system update --db-system-id <DBシステムのOCID> --cpu-core-count <変更後のOCPU数>
管理範囲
ユーザーはroot権限を持ちOS以上を管理する。OS、GI、Databaseなどパッチ適用はユーザーが行う。ハイパーバイザー以下はOracleが管理。
作成可能なPDBの数
Standard Edition、Enterprise EditionはPDB3つまで、High Performance以上(Extreme Performanceも含む)ではMultitenantが有効になるのでPDBを4096個作成可能。
https://docs.oracle.com/cd/F19136_01/dblic/Licensing-Information.html#GUID-0F9EB85D-4610-4EDF-89C2-4916A0E7AC87
インフラ障害発生時の再起動
インフラ障害(CPUやメモリなどの障害)によってVMが停止した場合、自動的に正常なホスト上でVMが起動する。管理者へのメール通知、コンソールのお知らせから再起動したことを確認できる。BaseDBに限らず、Computeについてもインフラ障害が発生した場合は再起動が走り、正常なホスト上でVMが起動する
プロビジョニングの所要時間
手元の環境では1時間~1時間30分ほど。1時間で終わることもあれば1時間半かかることもある。
シェイプ変更の所要時間
ストレージはオンラインのまま拡張できるが、CPU数の変更を行う際は再起動が発生する。手元の環境で試したところ再起動の所要時間は10分弱ほど。ExaDB-DはCPU、メモリ、ストレージをオンラインでスケールできる。

Data Guard有効化の所要時間
Data Guardアソシエーションからコンソール上でData Guardを有効化する。有効化する仮定で同時にStandby DBも作成するので時間がかかる。手元の環境では1時間15分ほどでData Guard構成が有効化。

