古いMacは工場出荷時にインストールされていたのと同じバージョンのOSがないと初期化できません。
手元に元々Snow LeopardがインストールされていたMac miniがありますが、付属していたOSインストールディスクを紛失したため、以下の方法で初期化しました。
なお、Snow Leopard のインストールDVDを別途入手したのですが、Mac miniのDVDドライブがこのDVDを認識してくれなかったため、ブータブルなUSBメモリを作成し、初期化に使用しました。
#環境
インストールUSBメモリを作成するために使った環境です。
- MacBook Pro(macOS 10.15.6)
- 外付けDVDドライブ
- 16GBのUSBメモリ
- Mac OS X Snow Leopard のインストールDVD
#1. Snow Leopard のインストールDVDからディスクイメージを作成する
ディスクユーティリティを使用してディスクイメージを作成しようとすると失敗します。
このバグはEl Captainのときに発生していたようで、Catalinaでも同じバグが発生しています。
そのため、ターミナルでhdiutilを実行し作成します。
ターミナルで次を打つとディスクイメージを作成できます。
$ hdiutil convert -format UDTO -o <出力ファイル名> <ドライブ名>
<出力ファイル名>は ~/cdrom などとすると、cdrom.cdr が作成されます。
<ドライブ名>は、Snow Leopardのディスクが入ったDVDドライブのドライブ名で、/dev/disk3 などとします。
ディスクドライブ名は diskutil list と打って調べます。
-formatのUDTOは、DVD/CDマスターのことです。
hdiutil convert -help と打つと他のフォーマットを調べることができます。
作成されたファイルの拡張子を「.cdr」から「.iso」に変更します。
#2. .dmg ファイルの生成
次のコマンドを実行して先ほどの cdrom.iso から SnowLeopard.img.dmg を生成します。
hdiutil convert -format UDRW -o ~/SnowLeopard.img ~/cdrom.iso
#3. USBメモリをアンマウントする
次のコマンドを実行してUSBメモリをアンマウントしておきます。
diskutil unmount <ドライブ名>
これをしないとこの後のUSBメモリへの書き込み時に「Resource busy」と表示され実行に失敗します。
<ドライブ名>は先と同様に diskutil list と打ってUSBメモリのドライブ名を調べます。
もし上記でコマンドを実行して次のメッセージが表示されたら、
<ドライブ名> was already unmounted or it has a partitioning scheme so use "diskutil unmountDisk" instead
次を実行してアンマウントします。
diskutil unmountDisk <ドライブ名>
#4. ブータブルなUSBメモリを作成する
先ほど「3.」で生成した SnowLeopard.img.dmg をUSBメモリに書き込みます。
sudo dd if=~/SnowLeopard.img.dmg of=<ドライブ名> bs=1m
<ドライブ名>はUSBメモリのドライブ名を指定します。
#5. MacをUSBメモリから起動し、初期化する。
インストール先のMacにUSBメモリを挿し、Option キーを押しながら電源を投入します。
しばらくして表示される起動ドライブを選択する画面でUSBメモリを選択して起動。
後は画面に従えば初期化できます。
なお、USBメモリで起動後にディスクユーティリティで初期化対象のハードディスクを一旦消去してフォーマットしておかないと初期化できない場合があるかもしれません。
#参考
https://beiznotes.org/failed-to-make-a-cdrom-disk-image-on-macos-catalina/
https://qiita.com/kikuchy/items/4073c3bad9fe39101a25
https://www.taikun-room.com/2019/12/how-to-make-bootable-usb-installer.html