はじめに

LaravelでEloquent（ORM）を使っていると、以下のようなメソッドを頻繁に見かけます：

User::all();
Post::with('user')->get();
User::where('email', $email)->first();

これらはすべて モデルを通じてデータベースにアクセスするためのメソッドですが、意味や使い方がそれぞれ異なります。

この記事では、初心者が混乱しやすい all()・with()・where() の違いを、実際のコード例を交えてわかりやすく解説します。

①all() の意味と使い方

User::all();

概要：

戻り値：

使用例:

$users = User::all();

foreach ($users as $user) {
    echo $user->name;
}

注意：

Post::with('user')->get();

概要：

使用例:

$posts = Post::with('user')->get();

foreach ($posts as $post) {
    echo $post->user->name . '：' . $post->title;
}

SQL的には：

SELECT * FROM posts;
SELECT * FROM users WHERE id IN (...);

→ user() が belongsTo(User::class) として定義されている必要あり

User::where('email', 'example@example.com')->first();

概要:

使用例:

 $adminUsers = User::where('role', 'admin')->get();

$user = User::where('email', $email)->first();

チェーンも可能：

$posts = Post::where('status', 'published')
             ->where('category_id', 2)
             ->get();

Q. User::all()->where(...) はOK？
NGです。

all() はすでに全件を取得してコレクションになっているため、where() はコレクションのフィルタになってしまいます。
→ つまり、DBに対して絞り込みは行われません！

正しい使い方：

// DBで絞り込む
User::where('role', 'admin')->get();

$posts = Post::with('user')
             ->where('status', 'published')
             ->orderBy('created_at', 'desc')
             ->get();

→ 投稿とユーザーを一緒に取得し、published 状態のものだけを新着順で並べる

Eloquentのメソッドは、単体だけでなくチェーンして組み合わせることで、柔軟で読みやすいクエリが書けます！