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ABAP Cloud Developer Trialのライセンス更新とアクセス設定

Last updated at Posted at 2025-03-07

前回記事からの続きです。

前回はABAP Cloud Developer Trialのインストールと起動まで完了したので今回はABAP Cloud Developer Trialへのアクセスをしてきます。

1.SAP GUIのダウンロードとインストール

SAPへのアクセスは基本SAP GUIでのアクセスになります。今回は仮想環境内でのアクセスをしたいので仮想環境内からJAVA版のSAP GUIを下記URLからダウンロードします。

GUIインストール1.png

ページの下のほうにSAP GUI for Javaがあるのでクリックしてダウンロードします。

GUIインストール2.png

※ダウンロードの際にS-UserまたはP-Userがないとダウンロードできないのでダウンロードの際に登録画面が表示されるのでそのまま進めるか、SAP Communityで事前に登録しておきましょう。(今だとUniversal IDの登録になると思います)

ダウンロードが完了したら展開し、展開先フォルダからターミナルを立ち上げてjava -jar PlatinGUI-Linux-x86_64-7.80rev7.jar installと入力しインストールを実行します。

GUIインストール5_1.png

GUIインストール6_1.png

実行するとSAP GUI for Javaのインストーラーが立ち上げるので進めていきます。

GUIインストール9.png

途中インストールフォルダを決める箇所があるのでフォルダを決め、処理を続行します。
GUIインストール11_1.png

続行し、以下の画面が出ればインストール完了です。
GUIインストール12.png

2.接続情報の設定

ここまででGUIのインストールが完了したので、次に接続情報の設定を行っていきます。
インストールしたフォルダにSAPGUIフォルダがあるのでフォルダにあるguilogonを実行します。
GUIインストール13_1.png

GUIインストール14_1.png

実行するとアプリが立ち上がるので新規ボタンから接続設定を行います。
GUIインストール15.png

接続プロパティ画面が表示されるので内容説明欄に適当なテキストを設定し、詳細タブをクリックします。
GUIインストール16.png

'詳細'の'エキスパートモード'にチェックを入れて、ABAP Cloud Developer Trialへの接続設定をconn=/H/localhost/S/3200とし保存します。
GUIインストール17.png

アプリに作成した接続のエントリが表示されるので、これを実行します。
GUIインストール18.png

実行しABAP Cloud Developer Trialへのログオン画面が表示されれば接続情報の設定は完了です。
GUIインストール19.png

3.ライセンスの更新

ABAP Cloud Developer Trialにログオンするためのユーザとパスワードは概要のUser and Passwordsに記載されています。

記載されている通りユーザ:Developer パスワード:ABAPtr2022#01と入力しログオンしようとするとエラーが表示されます。
ライセンス更新1.png

どうやらライセンスチェックエラーでログオンできないようなので、これも概要のHow to update the licensesに記載してある通りに対処していきます。

ユーザ:SAP*、パスワード:ABAPtr2022#01と入力してログオンします。
ライセンス更新2.png

ログオンすると第一画面が表示されるので、上方のトランザクション入力箇所(赤枠)にトランザクションコード:SLICENSEと入力し、横のチェックマークをクリックもしくはエンターボタンで実行します。
※トランザクション入力箇所がない場合は左横の<<マークをクリックすると入力箇所が展開されます。
ライセンス更新3.png

ライセンス管理画面が表示されるので、画面に表示されているActive Hardware Keyに記載されているハードウェアキーをコピーしておきます。
ライセンス更新4.png

下記サイトからライセンスを取得します。

システムはA4Hを選択します。
ライセンス更新5.png

システムA4Hを選択すると、画面下部に入力欄が表示されるので名前などを入力します。Hardware Key欄には先ほどコピーしたハードウェアキーを入力し、License Agreementにチェックを入れてGenerateボタンを押します。
ライセンス更新6.png

Generateボタンを押すとA4H_Multiple.txtというテキストファイルがダウンロードされます。これが新しいライセンスとなります。
ライセンス更新7.png

先ほどのライセンス管理画面に戻り、Installボタンを押すとファイル選択画面が表示されるのでダウンロードしたテキストファイルを選択します。
ライセンス更新8.png
ライセンス更新9.png

選択するとライセンス更新処理が実行され、メッセージが表示されるのでメッセージにsuccessfully installedと表示されているのと、ライセンス更新画面でステータスが青信号になっていればライセンスの更新は完了です。
ライセンス更新10.png
ライセンス更新11.png

今回はABAP Cloud Developer Trialにログオンしてからライセンスの更新を行いましたが、ログオンしなくてもDpcker経由でライセンスの更新も可能です。
以前の投稿でDocker経由のライセンス更新方法を書いているのでよかったら参考にしてみてください。

4.Eclipseのインストール

SAP GUIでプログラムなどのオブジェクトは作成できますが、CDS ViewなどのオブジェクトはEclipseにプラグインをダウンロードしての作成となるので追加でEclipseをインストールします。

まずは下記サイトでダウンロードするEclipseのバージョンを確認します。

使用したいツールの箇所にチェックがついているか確認し、チェックがついているEclipseのバージョンがツールを使用できるバージョンとなります。
今回はABAP、BWとHANAにもアクセスしオブジェクトの作成をしたいので各欄にチェックがついているバージョン:2024-09をダウンロードします。

eclipseダウンロード1.png

Eclipseのダウンロードサイトで対象のEclipseをダウンロードします。
eclipseダウンロード3.png

ダウンロードが完了したら展開しEclipseを実行し、Help->Install New Softwareを選択しプラングインのインストールを行っていきます。
eclipseダウンロード7.png

先ほどのサイトにプラグインダウンロード用のURLが記載されいるのでURLをコピーします。
eclipseダウンロード6.png

コピーしたURLをWork withに入力し、エンターを押すとインストールできる各プラグインが表示されます。
eclipseダウンロード9.png

今回はABAP・BWとHANAでのオブジェクト作成をしたいので、ABAP Development Tools Modeling Tools for SAP BW/4HANA and SAP BW powered by SAP HANA SAP HANA Toolsにチェックを入れて続行します。
eclipseダウンロード10.png

使用許諾の画面が出るので同意にチェックを入れて終了ボタンを押すとインストールが始まり、完了するとEclipseの再起動を求められるので再起動します。
eclipseダウンロード11.png

再起動し以下の画面が表示されていればインストール完了です。
eclipse設定1.png

5.ABAP Cloud Developer Trialへのアクセス

5-1.SAP GUIでのアクセス

SAP GUIでのアクセスは2.接続情報の設定で作成した接続情報でアクセスします。
3.ライセンスの更新で行ったように、User:Developer・Password:ABAPtr2022#01と入力しログオンします。
SAPGUIアクセス1.png

下記画面が表示されればログイン完了です。
SAPGUIアクセス2.png

5-2.Eclipseでのアクセス

Eclipseでは作成したいオブジェクトごとに使用するツールが異なるため、使用するツールごとにアクセスの設定を行います。

5-2-1.ABAP

ABAPのオブジェクトを作成するにはEclipseを実行しOpen Perspectiveボタンを押し表示されるダイアログからABAPを選択します。
eclipse設定2.png

パースペクティブが開くとProject ExplorerCreate an ABAP projectのリンクがあるのでクリックします。
eclipse設定3.png

ABAP Projectの作成画面になりSAP GUIで設定されたABAP Cloud Developer Trialへのアクセス情報が表示されるので選択し次に進みます。(SAP GUIでのアクセスを設定していなければ次の画面が最初に表示されます)
eclipse設定4.png

SAP GUIで設定された情報の一部が引き継がれているので足らない部分であるSystem IDにコンテナ作成時に設定したA4Hを入力します。
(SAP GUIのアクセス設定をしていなければ、Connection TypeCustom Application Serverに変更し、System ID Application Server Instance Numberに必要な値を設定します。またコンテナ作成時にSystem IDA4Hから変更している場合は変更した値を設定します)
eclipse設定5.png

次にログイン情報を設定しFinishボタンを押して設定完了です。
eclipse設定6.png

ログイン処理が行われProject ExplorerLocal Objects等表示されていればOKです。
eclipse設定7.png

5-2-2.BW

BWオブジェクトを作成するにはABAPの時と同様にOpen Perspectiveボタンを押し表示されるダイアログからBW Modelingを選択します。
eclipse_BW設定2.png

あとはABAPの時と同様にアクセス情報、ログイン情報を設定しログオン処理が行われProject ExplorerBW Repository等が表示されていればOKです。
eclipse_BW設定1.png

5-2-3.HANA

HANAもABAP、BWと同様にOpen Perspectiveボタンを押し表示されるダイアログからSAP HANA Administration Consoleを選択します。
eclipse設定8.png

パースペクティブが開くのでSystemsにあるAdd Systemボタンを押します。
eclipse_HANA設定1.png

システムを指定するダイアログが開くので接続したいDB(システムDB or テナントDB)の情報を指定します。

システムDBの場合
Host Name:localhost
Instance Number:02
Mode:Multiple containers System database
eclipse_HANA設定2.png

テナントDBの場合
Host Name:localhost
Instance Number:02
Mode:Single containers
eclipse_HANA設定3.png

次にユーザとパスワードを設定します。

システムDBの場合
User Name:SYSTEM
Password:ABAPtr2022#01
eclipse_HANA設定4.png

テナントDBの場合
User Name:SAPA4H
Password:ABAPtr2022#01
eclipse_HANA設定5.png

接続が完了してSystemsタブに接続されたシステムDBとテナントDBが表示されていれば接続完了です。
eclipse_HANA設定6.png

6.最後に

思いのほか長くなってしまいましたがABAP Cloud Developer TrialにアクセスするSAP GUIとEclipseの設定となります。(Cloud Connectorまでたどり着けなかった…)
今回は仮想環境内からのアクセスなのでIPアドレスがすべてLocalhostになっていますがホストOS側からは仮想環境のIPアドレスを指定してあげればアクセス可能です。
またライセンスについては3か月間のライセンスのみとなっているので更新3か月後に再度ライセンスの更新が必要となります。

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