はじめに
こんにちは。
私は情報系の4年制専門学校に通う就活生です。
就活を進める中で、「AIがプログラムを書けるなら、エンジニアは不要になるのでは?」という不安を感じたことはありませんか。
私も同じ不安を抱えながら、先日「AI時代におけるエンジニアに求められる能力と生存戦略」というテーマの講演に参加しました。そこで得た学びは、単なる技術論ではなく、エンジニアとして、人間として、どう生きるべきかという本質的な問いへの答えでした。
この記事では、講演で学んだ内容をもとに、AI時代を生き抜くために必要な4つの能力と、私自身が考える就活への活かし方をまとめます。
AIに代替できない4つの核心能力
講演では、AIがどれだけ発展しても人間が持ち続けるべき4つの能力が示されました。
1. 問題把握能力――課題を「見つける」力
AIは膨大な知識を持っていますが、身体性(肉体、欲求、物理的制約)がないため、「何が問題か」を自発的に理解できません。お腹が空くこともなければ、退屈を感じることもない。だからこそ、人間が現場で課題を見つけ出す力が不可欠です。
私の学び: 問題発見はエンジニアの最上流工程。ユーザーの潜在的なニーズに気づく力を磨きたいと感じました。
2. 解決能力――AIから「正しい答え」を引き出す力
AIは多くの解決策を提示できますが、それが本当に有効かは検証できません。知識を持つAIから、適切な解決策を引き出すスキルが求められます。
これは、「詳しい人が隣にいるとき、その人からいかに知識を引き出すか」に似ています。
私の学び: プロンプト設計や質問力の重要性を再認識。AIを使いこなす技術も、エンジニアスキルの一部だと気づきました。
3. プログラミングスキル――AIの間違いを「正す」力
AIが生成したコードには間違いがあります。その間違いを見抜き、修正する能力が必要です。
従来は「知っているかどうか」が問われましたが、今後は「知識を持つAIから情報を引き出し、検証する能力」へとシフトします。
私の学び: 基礎知識なしにAIは使えない。しっかりと技術の土台を固めることが、AI時代こそ重要だと痛感しました。
4. 責任能力――最後に「頭を下げる」のは人間
トラブルが起きたとき、AIアバターが謝罪しても誰も納得しません。責任を取るのは人間の役割です。
さらに、責任を取らなくて済むよう、トラブルを事前に防ぐ思考も求められます。
私の学び: 責任を持つことは重荷ではなく、エンジニアとしての誇り。主体性を持って開発に関わる姿勢を大切にしたいです。
最強の生存戦略は「適応能力(アジリティ)」
講演で最も印象に残ったのは、「未来予測は基本的に外れる」という言葉でした。
「プログラマーは不要になる」という予測も、外れるかもしれません。だからこそ、変化に素早く適応する力(アジリティ)こそが、最も確実な戦略です。
社会や仕事の仕組みに関心を持ち、状況が変わったときに柔軟に対応できる人が、生き延びていきます。
AIを「トレーニングツール」として使う
AIは脅威ではなく、自分を鍛えるための最高のツールです。
- 問題把握能力を鍛えるために、AIに課題を出してもらう
- 解決能力を磨くために、AIと対話しながら思考を深める
- プログラミングスキルを高めるために、AIのコード生成を検証・修正する
こうした反復トレーニングによって、4つの能力を効率的に伸ばせます。
「付加価値」をつけることが生き残る鍵
上司から指示されたタスクをAIに投げ、返ってきた結果をそのまま提出するだけでは、付加価値ゼロです。その人は不要になります。
付加価値とは:
- AIにちゃんと仕事をさせるプロンプトを考える
- AIの間違いを修正し、方向性を正す
- AIを適切にコントロールする
これらのスキル、経験、結果こそが、あなた自身の価値です。
まとめ:考え続けて、決断して、責任を取る
講演を通じて、「考え続けて、決断して、責任を取る」ことこそが、人間にしかできない能力だと学びました。
AIは優れたツールですが、右から左へデータを流すだけでは意味がありません。自分が何を考え、どう判断し、どんな価値を生み出したのか――それを言語化できるエンジニアでありたいと思います。
就活においても、「AIに何をやらせたか」ではなく、「自分がどう考え、どう行動したか」を語れるよう、日々の学びを積み重ねていきます。