Node.js のバージョン管理を fnm から Volta に乗り換えました（Windows）

Node.js のバージョン管理は fnm (Fast Node Manager) を利用していましたが、

• シェルセットアップが面倒…
• コマンドプロンプトで利用できない…

という不満がありました。

ちなみに、fnm のインストール方法と使い方については以前投稿しました。

そんな中、以下記事と出会い、Volta が良さげ

Volta のオススメポイント

• インストールが簡単
• コマンドプロンプトで利用可能
• OS に関係なく利用可能
• Node に加え、パッケージマネージャー(npm, yarn)とグローバルパッケージも管理
• プロジェクトで利用するツールを package.json で管理
• プロジェクトごとに自動でバージョン変更

というわけで、乗り換えることにしました！

fnm のアンインストール

1. Chocolatey で fnm をアンインストール

fnm は Chocolatey でインストールしていたので Chocolatey GUI 、またはコマンドを入力してアンインストールします。

choco uninstall fnm

2. PowerShell 設定ファイルの削除

fnm を PowerShell で利用するために必要だったプロファイルファイル、Microsoft.PowerShell_profile.ps1 を削除します。
ファイルの場所は以下となります。

• Windows PowerShell
  C:\Users\[ユーザー名]\Documents\WindowsPowerShell\Microsoft.PowerShell_profile.ps1
• PowerShell
  C:\Users\[ユーザー名]\Documents\PowerShell\Microsoft.PowerShell_profile.ps1

3. fnm ファイルの削除

fnm で利用していたファイルが以下に格納されているので、削除します。

C:\Users\[ユーザー名]\AppData\Roaming\fnm

4. Windows の再起動

Windows を再起動します。

再起動しないと、PowerShell で Volta コマンドが認識されませんでした。

Volta のインストール

1. 開発者モードを有効にする

公式サイトに以下の記載があります。

注意
Volta の機能はシンボリックリンクの作成に依存しているので、どちらかが必要です。

• 開発者モードを有効にする（推奨）
• 昇格した特権で Volta を実行する（非推奨）

というわけで、開発者モードを有効にしておきます。

開発者 で検索し、開く をクリック。

開発者モード を オン に変更。

警告ウィンドウが表示されたら はい をクリック。

2. Chocolatey で Volta をインストール

Chocolatey GUI または、コマンドを入力してインストールします。

choco install volta

3. インストールの確認

正常にインストールできたか確認します。
以下コマンドを実行し、バージョン番号が表示されればインストールは終了です

volta -v
> 1.1.0

Volta の使い方

よく利用しそうなコマンドを紹介します。

コマンドリファレンス

volta

インストール

Node.js

# 安定版
volta install node
# 最新版
volta install node@latest
# バージョン指定
volta install node@{version}

パッケージマネージャ

# 最新版
volta install npm
volta install yarn
# バージョン指定
volta install npm@{version}
volta install yarn@{version}

グローバルパッケージ

# 最新版
volta install {package}
# バージョン指定
volta install {package}@{version}

グローバルバッケージはバージョン管理されず、最後にインストールしたバージョンが適用されます。

アンインストール

Node.js

volta uninstall node で削除できそうですが、できません…
以下ファイルを手動で削除するしかないようです。

• 本体
  %LOCALAPPDATA%\Volta\tools\image\node\{バージョン}
• キャッシュ
  %LOCALAPPDATA%\Volta\tools\inventory\node\{バージョン}

パッケージマネージャ

volta uninstall npm volta uninstall yarn で削除できそうですが、できません…
以下ファイルを手動で削除するしかないようです。

• 本体
  %LOCALAPPDATA%\Volta\tools\image\npm\{バージョン}
%LOCALAPPDATA%\Volta\tools\image\yarn\{バージョン}
• キャッシュ
  %LOCALAPPDATA%\Volta\tools\inventory\npm\{バージョン}
%LOCALAPPDATA%\Volta\tools\inventory\yarn\{バージョン}

グローバルパッケージ

グローバルパッケージは以下コマンドで削除できます。

volta uninstall {package}

プロジェクトでバージョンを固定する

以下コマンドを入力すると package.json に Volta の設定情報が追加されます。

fnm の場合は .node-version が作成されていました。
ルートに余計なファイルが作成されないのは嬉しい

# Node.js のバージョンを固定
volta pin node@18.18.0

package.json

"volta": {
  "node": "18.18.0"
}

npm は固定した Node のバージョンに合わせて、ローカルに自動的にインストールされるようです。
npm のバージョン固定は必要ないと思います。

バージョンを確認する

使用中のバージョン

# 現在使用しているツールのバージョンを表示する
volta list
# 現在使用している Node.js のバージョンを表示する
volta list node -c
# 現在使用している npm のバージョンを表示する
volta list npm -c
# 現在使用している yarn のバージョンを表示する
volta list yarn -c

インストールしているバージョン

# インストールしているツールのバージョンを表示する
volta list all
# インストールしている Node.js のバージョンを表示する
volta list node
# インストールしている npm のバージョンを表示する
volta list npm
# インストールしている yarn のバージョンを表示する
volta list yarn