背景
Azure Loadbalancer のbackend poolにVM A とVM Bを配置しますが、VM AとVM Bのactive-standbyの構成がこのLoadBalnacerで実現できますか。
active-standbyの構成とは以下です:
通常時は正系Aのみにトラフィックを片寄し、正系障害時のみ副系Bに振り分け、正系Aが正常状態に復帰後は、また正系Aのみに片寄したい。
回答
できないです。
Azure Loadbalancerは負荷分散です。active-standbyの構成を達成できません。Azure Application Gateway もこれ実現できません。Azure Front Doorは配信元グループに優先順位がつけられますので、
Azure Front Doorでは実現が可能です。
Loadbalancerで実機検証してみました。気づいた点を以下にメモします。
実機検証の際の構成は:
ClientVM→→Internal LB (port 80)→VMA,VMB (port 80. iis install済)
ClientVMはsubnet2
ILB,VMA,VMBはsubnet1
1.まずLoadbalancerの設定上では優先順位の設定はありません。
2.検証のため、VM上でIISをinstallしてweb pageを設定する必要がありますが、以下のblogはとてもいい参照になります。
https://qiita.com/portfoliokns3/items/2b1da4ffaa4669c63724
3.LBとNSGの関係も興味深いなので、以下のblogもなかなかいい勉強になります。
https://ayuina.github.io/ainaba-csa-blog/azure-loadbalancer-and-networksecuritygroup/
補足説明
Azure Load balancerはAzure Paas製品の基礎です。基礎こそ、設計はシンプルです。active-standbyのような複雑なことはやりません。
Azure Load Balancer は Network Security Group と同じように、仮想アプライアンスのような「実体」がなく、仮想ネットワーク内でパケットを転送する際のルールを定めたものです。
つまり、Azure LBの実態はroutingとruleの集まりです。