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Azure WAFはクリックジャッキング攻撃に対応できますか

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Azure Web Application Firewall(WAF)は、クリックジャッキング攻撃に対する直接的な保護機能は標準では提供していません。クリックジャッキングは、ユーザーをだまして意図しないアクションを実行させる攻撃手法で、通常はX-Frame-OptionsヘッダーやContent-Security-Policy(CSP)ヘッダーを使用して防ぐことができます。しかし、Azure WAF自体は主にSQLインジェクションやクロスサイトスクリプティング(XSS)などの一般的なウェブ攻撃を防ぐためのルールセット(OWASP Top 10など)に焦点を当てており、クリックジャッキング専用のルールは含まれていません。

ただし、Azure WAFをAzure Application GatewayやAzure Front Doorと組み合わせて使用する場合、以下の方法でクリックジャッキング対策を実装できます:

  1. X-Frame-Optionsヘッダーの追加

    • Azure Application GatewayやAzure Front Doorでは、HTTPレスポンスヘッダーをカスタマイズできます。X-Frame-Optionsヘッダー(例:DENYSAMEORIGIN)を追加することで、ウェブページがiframe内でレンダリングされるのを制限し、クリックジャッキングを防ぐことができます。
    • 設定方法:
      • Azure Front Doorでは、Rules Engineを使用してレスポンスヘッダーにX-Frame-Optionsを追加できます。
      • Application Gatewayでは、HTTPヘッダー書き換え機能を使って同様の設定が可能です。
  2. Content-Security-Policy(CSP)の設定

    • CSPヘッダーを使用して、iframeの使用を制御できます。たとえば、frame-ancestorsディレクティブを設定して、信頼できるドメインのみがページをiframeで読み込むことを許可できます。
    • Azure Front DoorのRules EngineでCSPヘッダーを追加する例がドキュメントに記載されています。
  3. カスタムルールの活用

    • Azure WAFではカスタムルールを作成して特定の条件に基づくリクエストをブロックできますが、クリックジャッキングは主にクライアント側のブラウザ挙動に関連するため、ヘッダー設定が主な対策となります。カスタムルールで不審なiframeリクエストを検出するような高度な設定は限定的です。

注意点

  • バックエンドサーバーがすでにX-Frame-OptionsやCSPヘッダーを設定している場合、WAF側での追加設定は不要な場合があります。
  • ウェブサイトが意図的にiframe内で表示される必要がある場合(例:埋め込みウィジェット)、X-Frame-OptionsSAMEORIGINに設定するか、CSPのframe-ancestorsで許可するドメインを指定する必要があります。

結論
Azure WAF自体はクリックジャッキング専用の保護機能を持っていませんが、Azure Application GatewayやAzure Front Doorのヘッダー書き換えやRules Engineを活用することで、クリックジャッキング対策としてX-Frame-OptionsやCSPヘッダーを効果的に設定できます。これにより、クリックジャッキング攻撃を防ぐことが可能です。設定の詳細は、アプリケーションの要件に応じてAzureポータルまたはAzure PowerShellを使用して構成してください。

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