この記事は弥生アドベントカレンダー2025 16日目の記事です。
個人開発を始めたいけれど、何を作ればいいかわからない──。
そんな悩みを持つエンジニアは多いのではないでしょうか。
私自身も、最初は「とりあえずTodoアプリを作る」といった定番パターンに
挑戦しては挫折を繰り返していました。
この記事では、そんな私が試行錯誤しながら見つけた、個人開発のネタを生み出すための具体的な方法を紹介します。
- ネタが浮かばない
- なんとなく作ってみても継続できない
- 結局使わなくなり、開発もやめてしまう
こうした悩みを持つ方が、今日から実践できるネタだしのコツをまとめています。
個人開発を習慣にしたい方の参考になれば幸いです。
個人開発のネタだしのやり方
自分が使うものを作る
個人開発をやり始めた時は作りたいものがなく、一般的なTodoアプリやチャットアプリなどを作ろうとしていました。しかし、その方法だと長続きせずに挫折してしまいました。その問題点は以下です。
- 自分で使わないものなので、開発したり機能追加したりするモチベーションが低くなる
- 結果、やらなくなってしまう
- 自分で使わないものなので、仕様に迷った時に場当たり的に仕様を決めてしまう
- 仕様を考える経験につながらない
- 矛盾した仕様になってしまうことがある
私が普段個人開発する時には、自分が使うものを作るようにしています。
そうすることで、モチベーションの維持につながります。
また、自分が使う時にどうなっているべきかを考えながら開発することになるので、一貫性のある仕様検討ができるようになります。
個人的かつ小さい悩み事を解消する
自分が使うものを作るといっても、あまり汎用的なものや大規模なものをいきなり作るのはオススメしません。
作るのに時間がかかってモチベーションを維持しづらいからです。
また、汎用的なものは既存の製品やツールがあるケースが多く、それを使えば良いとなると、作ったものを自分で使いたいという気持ちが薄れてしまいます。
そのような問題を防ぐために、なるべく個人的な悩み、小さい悩み事を解消するものを作るようにしています。
個人的であればあるほど既存のツールでは解消できないことが多いので、自分で使うモチベーションにつながります。
小さいほど最初に動くものが完成するまでの時間を短くできるので、完成させやすくなります。
悩み事だけを書き出しておく
個人的な悩み事と言われて、皆さんはどういうものを思いつくでしょうか。
おそらくすぐには出てこないという人が多いのではないでしょうか。
悩み事かつシステムで解決できるものを考えつくのは難しいです。
そもそもそう言われてすぐに思いつく方はこの記事をここまで読んではいないでしょう。
悩み事があるかと聞かれてスラスラ出てくる人の方が稀だと思います。
そこで、私が普段やっているのは、普段生活していて困ったことや失敗したことなどを書き出しておくことです。
この時にはどうやって解決するかを考える必要はありません。
とにかく困ったことは何でも書き溜めておきます。
- 買い物に行ったときに、買うべきものを買い忘れた
- 眠りが浅く、夜に起きてしまう
- ゴミ出しの曜日を忘れていた
- イベントのチケット申し込みの期日を忘れてしまっていた
これは私のメモの一部ですが、見てわかるように個人開発に繋がるかは意識せずに普段の生活での悩み事を何でも書いています。
これらを定期的に見返すことで、個人開発によって何か解消する方法が思いつくことがあります。
思いつくかどうかはその人の考え方にもよると思いますが、とにかく思いつくための機会を増やすことが重要です。
「個人開発のネタを考えるためなら、明らかに関係ないものは書かなくていいのでは?」と思う方もいるかもしれませんし、実際その通りだと思いますが、最初から取捨選択すると選択肢も狭まってしまうので、この段階ではあまり絞り込む必要はないかと思います。
能動的に使う必要があるものを避ける
こちらはメモを作った後に、どう個人開発につなげるかを考えるときのコツです。
こちらは人によって向き不向きがあると思いますが、今までいくつか個人開発をしてきて、ウェブページやウェブアプリなど、自分から能動的に使う必要のあるものは避けるほうがよいと思います。
能動的に使う必要のあるものは使う習慣が定着する前に使うのをやめてしまうことが多いからです。
先にも書いたように、使わなくなると継続的な開発もしなくなってしまうため、避けたほうが良いと思うようになりました。
例えば、↑で書いたメモの一つの「イベントのチケット申し込みの期日を忘れてしまっていた」を解消するために、イベントの申し込み日をまとめて掲載するウェブページを作ったとします。
ただ、ウェブページを作ってもそれを自分で開かないと見れません。
そうなると、見るのを忘れるなどで効果が薄くなり、最終的に使わなくなってしまいます。
しかし、例えば毎日定時にウェブスクレイピングでイベント情報を収集し、その日に申し込みが開始したイベントがあればSNSに投稿し、そのSNSの投稿をスマホに通知する仕組みを作ることで、通知が来るのを待てばよいという構造にすることができます。
この後者の例は私が実際に以前作成したものです。
作成したのは今年の1月ですが、2025年12月現在も使い続けており、継続してメンテナンスできています。
おわりに
以上が、私が個人開発をするときのネタだしのやり方です。
以前の私のように個人開発のネタに困っている方がいればぜひ参考にしていただければと思います。