1
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 5 years have passed since last update.

【SAPUI5】SAPUI5のMVCをレストランに例えると

Posted at

##はじめに
SAPUI5をしばらく触ってみて、MVCはレストランに似ていると感じました。
MVC、レストランと検索すると以下のようなページが出てきたので、そう感じるのは私だけではないようです。

図解!どのサイトを見てもわからなかった人のためのMVC
MVCフレームワークって?
MVCとかWAFとかを最初に理解するにあたってイメージしたこと

これらのページでは、Model, View, Controllerは以下のものに例えられています。

  • Model: コックさん
  • View: ウェイター or お客さん or 料理
  • Controller: ホールスタッフ

共通してるのは、Modelが処理ロジックであり、Controllerはデータをどこに届けるかを決める役割をしているという点です。

##SAPUIの場合
SAPUI5ではModelとはデータであり、処理ロジックはControllerが担います。よって、以下のイメージのほうが近いのではないかと考えます。
ここではデータ=料理とします。

  • Model: メニュー・・・データの構造や内容を定義したもの
  • View: お客さん・・・データを消費する
  • Controller: コックさん・・・モデルをインスタンス化してビューに渡す

image.png

以下はシンプルなJSONモデルの例です。データの中身も見えていてそのまま使えそうですが、実はモデルはインスタンス化しないと使うことができないのです。(manifest.jsonを利用することによりインスタンス化を意識しないで済みますが)
そんなわけで、「Model=メニュー」のほうがSAPUI5ではしっくりくると思いました。

{ 
	"product" : {
		"name" : "pumpkin",
		"price": 150
	}
}

##Model, View, Controllerのシンプルなアプリケーションを作ってみる
manifest.jsonファイルなどを使わない、シンプルなアプリケーションを作ってみます。

###ゴール
「本日の定食」を表示する画面を作ります。

###作成するファイル

  • index.html
  • Model
  • View
  • Controller

###フォルダ構成
フォルダ構成は以下のようになります。
image.png

###index.html
まずはbootstrapの部分を作ります。(bootstrapについてはこちら

<!DOCTYPE html>
<html>
	<head>
		<!-- bootstrap of SAP UI5 -->
		<script 
			id="sap-ui-bootstrap"
			src="https://sapui5.hana.ondemand.com/resources/sap-ui-core.js"
			data-sap-ui-libs="sap.m, sap.ui.layout"
			data-sap-ui-theme="sap_bluecrystal"
			data-sap-ui-xx-bindingSyntax="complex"
			data-sap-ui-resourceroots='{
				"restaurant": "./"
			}'>
		</script>
		<script>
			//ビューを生成する
		</script>
	</head>
	<body class="sapUiBody">
		<div id="content"></div>
		
	</body>
</html>

「ビューを生成する」のコメントのところに、"customer.view.xml"のビューをbodyに配置するという内容のコードを追加します。

			var oFirstView = new sap.ui.view("idCustomer", {
				viewName: "restaurant.view.customer",
				type: sap.ui.core.mvc.ViewType.XML
			});
			oFirstView.placeAt("content");

###Model
本日の定食のモデル(menu.json)を作成します。簡単にするためにメニューは1つだけです。

{
	"menu": 
		{ 
			"name": "焼き魚定食",
			"price": 850,
			"calories": 500
		}
}

###View
定食を待っているお客さんを表すビュー(customer.view.xml)を作成します。
Textコントロールにメニューの項目をバインドします。

<mvc:View 
	xmlns:core="sap.ui.core" 
	xmlns:mvc="sap.ui.core.mvc" 
	xmlns="sap.m"
	xmlns:f="sap.ui.layout.form"
	controllerName="restaurant.controller.customer">
	<App id="idApp">
		<Page title="本日の定食">
			<content>
				<f:SimpleForm>
					<f:content>
						<Label text="メニュー"></Label>
						<Text text="{/menu/name}"></Text>
						<Label text="価格"></Label>
						<Text text="{/menu/price}"></Text>
						<Label text="カロリー"></Label>
						<Text text="{/menu/calories}"></Text>						
					</f:content>
				</f:SimpleForm>				
			</content>
		</Page>
	</App>
</mvc:View>

###Controller
customer.controller.jsファイルを作成します。メニューの料理を作ってお客さんに渡します。

sap.ui.define([
	"sap/ui/core/mvc/Controller",
	"sap/ui/model/json/JSONModel"
	], function(Controller, JSONModel){
		return Controller.extend("restaurant.controller.customer", {
			onInit: function(){
				//モデルをインスタンス化(メニューから料理を作る)
				var oModel = new JSONModel();
				oModel.loadData("model/menu.json");
				//モデルに名前を設定(名無しなのでデフォルトモデルになる)
				sap.ui.getCore().setModel(oModel);
			}
		});
});

まずは空のJSONモデルのインスタンスを作って、そこにデータを流し込みます。
setModelメソッドにより、このアプリケーションでモデルにアクセスできるようにします。

###結果
本日の定食がお客さんに届きました。
image.png

##余談
ところで、「モデルを使うためにコントローラーって本当にいるの?」って思いませんか?
ビューでデータのパスを指定しているし、そのまま読み込めそうな感じがします。
そこで、コントローラの処理をコメントアウトしてみます。

sap.ui.define([
	"sap/ui/core/mvc/Controller",
	"sap/ui/model/json/JSONModel"
	], function(Controller, JSONModel){
		return Controller.extend("restaurant.controller.customer", {
			onInit: function(){
/*				//モデルをインスタンス化(メニューから料理を作る)
				var oModel = new JSONModel();
				oModel.loadData("model/menu.json");
				//モデルに名前を設定(名無しなのでデフォルトモデルになる)
				sap.ui.getCore().setModel(oModel);*/
			}
		});
});

###結果
定食が消えてしまいました。やはり、モデルは料理(インスタンス化)しないと使えないことがわかりました。
image.png

##まとめ

  • 一般的なMVCと、SAPUI5のMVCではModelの役割が異なる
  • SAPUI5ではデータを定義した「メニュー」(あるいはカタログ)のようなもの
  • Modelは定義するだけでは使えず、インスタンス化する必要がある
1
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
1
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?