はじめに
業務や日常で「ちょっと自動化したいな」と思うことはありませんか?
私は最近、ノーコード/ローコードの自動化ツール n8n に興味を持ちました。
特に、インストール不要ですぐに使える n8n Cloud が提供されていると知り、初心者ながら試してみることにしました。
本記事では、
- n8nクラウド版とは何か
- 使い始めるまでの流れ
- 簡単な自動化の例
を紹介します。
n8nとは?
n8nはオープンソースのワークフロー自動化ツールです。
特徴は以下のとおりです。
- IFTTTやZapierのような自動化を、もっと自由度高く実現できる
- オープンソースなので自分のサーバーにも導入可能
- 豊富なノード(連携先) があり、SlackやGoogle Sheets、Notionなどと接続できる
今回試したのは、そのクラウド版(公式が提供しているSaaS版)です。
n8n Cloudに登録する
- 公式サイト にアクセス
- 「Sign up」をクリックし、アカウント作成
- 数分でクラウド版の環境が立ち上がる
特に環境構築不要で、すぐにGUIで操作を始められました。
初めてのワークフローを作成
私が最初に試したのは「定期的にSlackに通知する」という簡単なワークフローです。
- Triggerノードに「Schedule Trigger(スケジュール実行)」を追加
- Actionノードに「Slack」を追加し、メッセージを設定
- 保存して実行 → 指定時間にSlackへ通知が届いた!
思っていたよりシンプルで、ノードを線でつなぐだけで自動化できました。
具体的な作業手順
では、実際の作業画面をお見せしながら実際にどのようなことをしたのかを記載します。
こちらに載っている内容をそのまま真似すれば、同じようにワークフロー作成できるようにしていますので、n8nを使ってみたい、という人は参考にしてみてください!
1.新規ワークフローの作成
2.Triggerノードに「Schedule Trigger(スケジュール実行)」を追加
画面右に検索窓が出てくるので「Schedule Trigger」と入れ、検索結果を押下します。
実行間隔を指定します。今回は5分ごとに設定しました。
例:Every 5 minutes や Every day at 09:00 など。
3.Slackノードの追加
元の画面に戻ると「Schedule Trigger」が画面に追加されているので、その右横に追加された「+」ボタンを押下→検索窓で「Slack」と入力します
Slackワークスペースと認証を連携(OAuth認証)
今回、Slackにてあらかじめ「n8nテスト用」というワークスペースを作成しておいたので、そちらと連携しました。
実際の送信内容の設定を行います。
今回はallチャンネルに「Schedule Trigger(スケジュール実行)」で設定した間隔(5分ごと)でメッセージが送られるようになっています(設定の詳細は後述)。
入力後、右上の「Execute step」を押すと、成功するかどうかをチェックできます。
n8n × Slack 「Send a message」ノードの設定項目詳細
Channel
- 説明: 送信先のSlackチャンネルを指定します。
- 入力例:
-
#general
(チャンネル名を指定) -
C0123456
(チャンネルIDを指定)
-
Text
- 説明: 実際に送信されるメッセージ本文です。
- 入力例:
n8nからのテスト通知です
-
{{ $json["message"] }}
(変数を埋め込む例)
Username(任意)
- 説明: 投稿時に表示される送信者名を上書きします。
- 入力例:
n8n Bot
Icon Emoji / Icon URL(任意)
- 説明: 投稿時に表示されるアイコンを指定します。
- 入力例:
-
:robot_face:
(Slackの絵文字) -
https://example.com/icon.png
(画像URL)
-
Thread TS(任意)
- 説明: 指定したスレッド(Thread)の中に返信する場合に、そのスレッドのタイムスタンプを指定します。
- 入力例:
1712345678.901234
Attachments / Blocks(高度なオプション)
- 説明: JSON形式でリッチメッセージ(ボタン、区切り線、カード風デザインなど)を送信できます。
- 入力例(Blocks):
[ { "type": "section", "text": { "type": "mrkdwn", "text": "*n8n通知*\nジョブが完了しました ✅" } } ]
4.ワークフローを保存&有効化
右上の「Activate Workflow」をONにして、画面下の「Execute workflow」を押下すれば完了!
上述しませんでしたが、「Activate Workflow」をONにすると、Production Checklistが表示されます。
こちらはは「本番運用に入れるときに見落としやすい設定をリマインド」してくれるものです。
必須ではありませんが、運用の安定性・改善のためには確認しておくのがおすすめです。
Error notifications (Slack)
- ON にすると、エラーが発生した際にSlackに通知が送られる
- 活用例
- エラーの早期発見・即時対応
- チーム内でエラー共有
- Timeout After
- 時、分、秒で設定可能
- 設定した時間内にSlackからの応答がない場合はエラー
Track time saved (Slack)
- ONにすると、AI や自動化機能によって削減された時間を Slack に通知できる
- 通知内容
- 今週/今月の「削減時間」サマリー
- 利用した機能別の効果可視化
- 活用例
- チームの業務効率化を数値で共有
- 成果をレポート化・社内プレゼンに活用
まとめ
n8nクラウド版を初心者ながら触ってみて、「自動化は思っていたより簡単に始められる」と感じました。
この機能の本領発揮はGPTなどと組み合わせた時だと思います。
Slackのメッセージを定期的に読み込んで、GPTに要約、返信内容を生成させるといった対応をノーコードで簡単に実装できるのは魅力的ですね。
もし「自動化をやってみたいけど、ローカル環境構築はハードルが高い」という方には、まず n8n Cloud を触ってみるのがおすすめです!