Kramersの定理、というのがある。結晶場を考えてCr3+の多重項を問題にしたい。d電子が3個ある。奇数個だからクラマースペアはどうなる?とか言われる。
これを正確に理解したいとする。ネットで検索する。
chatGPTなどに聞く。イマイチわかりにくい。一体の話なのか多体の話なのかもよくわからん。信頼性も低い。教科書などにもパラパラと書かれているが、あまりていねいでない。でも元祖的な文献を読むのはしんどいし、できたら日本語で読みたい。
ちゃんと書いた本を探しましょう。おすすめは「磁性の理論、永宮健夫、吉岡書店」のappendixです。ていねいで正確だし信頼できる。時間反転演算子を正確に理解しといたほうがいいです。(これを理解しておけば一般的証明も理解しやすい。洗練された証明が泥臭い証明より偉いわけでもない。洗練された理論形式が泥臭い理論形式より偉いわけではない。泥臭い形式のほうが使いやすいとかわかりやすい、ということも多い)。
最近では、本を読んで理解するのは「裏技」らしい。信頼性の低いネット情報で満ちあふれていて勉強しにくくなっている。あいまいな理解を積み重ねるのも重要だが、それだけでは困る。