1本目の記事↓に続き、2本目は
・年月日の種類、連続、不連続との関係
・メジャーネーム、メジャーバリューの考え方と使いどころ
・セット、グループの考え方と使いどころ
について、記事にしたいと思います。
1.年月日の種類、連続、不連続との関係
1.1 大きな考え方の整理
年月日の種類
日付項目を右クリックすると、以下が出てくると思います。
・年、四半期、月、日、その他が上と下で2種類

なんとなく
①上は、一つ上の粒度を無視した集計になる
→例えば、月を選んだ場合は、年は無視され、1~12月の12個が横軸に表示されて集計される
②下は、日付項目で想像する時系列の集計になる
→例えば、月を選んだ場合は、YYYY年MM月が横軸に表示されて集計される
という所までは理解できている人も多いと思います。
Viz上での表現
Tableauには連続、不連続という考え方があり、連続は軸、不連続はヘッダーやカテゴリとして利用したい場合に使います。
そもそも連続と不連続については、他の参考になる動画や記事があるのでそもそもの考え方についてはそちらを参考にしてもらうとして
KTの動画
Satoshi Ganeko氏のNote記事
私の記事では、実際に使われる年月日と連続、不連続の3パターン
①上の年月日×不連続
②下の年月日×不連続
③下の年月日×連続
についてサンプルスーパーストアのデータで、実例を基にした説明を記載したいと思います。
1.2 ①上の年月日×不連続
「何月に売れやすいかを見たい」
列:オーダー日 → 上側の「月」[不連続・青]
行:SUM(売上)
マーク:棒 または 線
こうすることで、すべての年の同じ月がまとまって表示されるため、1年のうち、どの時期に売上が高くなるのかを見るのに適しています。同じように曜日や四半期でも見ることができます。

「前年と比べて、一番売上が成長した月を知りたい」
列:オーダー日 → 上側の「年」と「月」[不連続・青]
行:SUM(売上) → 簡易表計算の前年比成長率
マーク:棒 または 線
上の年と月にすることで
2014
1月 2月 3月 4月
2015
1月 2月 3月 4月
…
といった階層構造が作られるため、簡易表計算で前年比成長率が計算できます。
なお、これは下の年月日で月を指定した場合だと、年月の階層構造が無いため、前年比成長率は非活性で選択できず、選べなくなっています。

前年比成長率以外にもその年毎の累計売上といったこともこの組み合わせでないと簡易表計算で簡単にできない集計になります。

1.3 ②下の年月日×不連続
「各年月の売上額を細かく比較したい」
列:オーダー日 → 下側「月」
→ 不連続[青]
行:SUM(売上)
マーク:棒
縦軸で並び替え
不連続の場合、年月をラベルの様に扱えるため、例えば売上の高い順に並び変えてどの月が一番売れていたかといった可視化が可能です。
1.4 ③下の年月日×連続
「時系列で売上がどう変化したか知りたい」
列:オーダー日 → 下側「月」[連続・緑]
行:SUM(売上)
マーク:線
売上を年月日で見たい場合、一番オーソドックスな可視化はこのグラフだと思います。
連続の場合、1本の時間軸を表しているため、アナリティクスの傾向線や予測も意味合い的に使いやすいと思います。

2.メジャーネーム、メジャーバリューの考え方と使いどころ
データを取り込んだ後、シートに移動すると勝手に作られている項目であるこれです。

考え方
大体、以下の様な説明をされていると思います。
メジャーネーム:売上、利益、数量など複数の「メジャーの名前」を持つ特殊なディメンション
メジャーバリュー:それら複数メジャーの「値」をまとめて入れる特殊なメジャー
使いどころ
最も解りやすい利用例は、複数のメジャーを一度に可視化できるという使い方です。
ただ、これはメジャーネーム、メジャーバリューを使わなくても同じグラフは作れます。
単純にメジャーを列に並べる(メジャーネーム、メジャーバリュー不使用)

このため、メジャーネーム、メジャーバリューの価値は別にあると思っており、別々の項目だった複数のメジャーを1つの項目の様に扱えることだと思っています。
その結果、通常別々の項目で可視化した際ははできないことがメジャーネーム、メジャーバリューを使うとできます。
例えば、以下の様なグラフのイメージです。
売上と利益と目標金額のメジャーを同時に可視化

・二重軸でも2つのメジャーを重ねて可視化することはできますが、あくまで別の独立した軸を重ねているという手法です。
・ただし、上記例も適切ではない部分があり、売上に対して、利益の単位が小さいため、線グラフとして下に潰れてしまっている。よって、単位が近いもの(共通の軸で見たいもの)が複数ある場合に使うのが良いと考えられる(例えば、今年の売上、昨年の売上、今年の目標など)
・二重軸との違いは、メジャーの数以外に、二重軸ならマークをメジャーごとに変えられるといった違いもあるため、用途に応じて使い分ける
また、上記以外にも通常はできない、複数のメジャーを色に置いたり、フィルターにおいてメジャーをユーザーに選択させるといったこともできます。
この様に、複数のメジャーを1つの共通的な軸の中で扱えたり、同じマークの中で扱うことができるのがメジャーネーム、メジャーバリューの利点だと思っています。
3.セット、グループの考え方と使いどころ
考え方
どちらもディメンションのメンバーをまとめるように見えるが、目的が違うものになります。
グループ=分類を作り直す
セット=対象者を定義する
使いどころ
上記説明だけだと分かりにくいので、実際の例を踏まえて違いを理解したいと思います。
やりたい可視化が、 「赤字顧客と黒字顧客を比較したい」 という要件だったとします。
まず、グループでやってみます。
顧客名で赤字のもの、黒字のものを選択して、それぞれグループを作成します。

次にセットでも同じものを作成します。
顧客名をフィルターにドラックして条件から利益が0以上を選択。そのフィルター条件を選択して、セットの作成です。

どちらもこの時点では結果は一緒です。
ここから2016年のオーダーに絞って見たいという要件が追加されたとします。
グループの場合、フィルターにオーダー日で2016年を持ってきても、赤字の顧客が含まれてしまっていることがわかります。

これはよく考えるとわかるのですが、グループはあくまで顧客名単位で誰が赤字かを固定的に記録してしまっているためです。
一方、セットの場合は、利益が0以上という条件を記録しています。
よって、フィルターにオーダー日を2016年で追加することで、意図した結果を出すことが可能です。

※なお、さらっと流していますが、フィルターが灰色になっているのはコンテキストフィルターにしているためです。クエリパイプラインの部分なので詳細は割愛しますが、今回は2016年という条件を先にかけて、その分母を対象にして利益0以上を判定したいので、コンテキストフィルターに設定する必要があります。
以上、同じような点で理解が曖昧な方の参考になれば幸いです。

