はじめに
海外旅行といえば旅行会社やツアーガイドが必要不可欠だと思っていませんか?
今回、生成AIを駆使して8泊10日のヨーロッパ3カ国周遊旅行(ドイツ・チェコ・ポーランド)を個人で企画・実行してみました。結果として、旅行会社に頼らずとも充実した旅行を楽しむことができました。
本記事では、生成AIを「旅行会社の代替」「現地ガイドの代替」として活用した実体験を共有します。
前提条件
- 英語力: 弱め(TOEIC400点レベル)
- 旅行経験: 海外5回目(一人旅は2回目)
- 旅行スタイル: 細かいプランより当日プランを組むのが好き、観光重視
- 使用ツール: ChatGPT、Perplexity
- 予算: 8泊10日で40万円
1. プラン立て(旅行会社の代替)
①行き先選び:対話を通じたブレインストーミング
まず最初に、AIとの対話を通じて行き先を絞り込みました。「中世の城めぐり」「ヨーロッパ」というキーワードから始まり、期間・予算・マストで行きたい場所を整理していきました。
使用プロンプト例:
ヨーロッパで中世の城を巡る旅行を計画しています。
以下の条件でおすすめの国や都市を教えてください:
- 期間:8-10日間
- 予算:40万円
- 一人旅
- 城や歴史的建造物が好き
- 英語があまり得意ではない
②工程・プラン決めとチューニング
行き先が決まった後は、具体的な工程を組み立てます。今回は仕事をしながらの旅行だったため、移動時間や業務時間も制約事項として組み込む必要がありました。
使用プロンプト例:
あなたはプロの旅行ガイドです。
ヨーロッパ旅行のプランを5つ提案して。
#前提
・期間:5/15夜-5/24
・一人旅
・観光にお金をかけたい、宿は安全であれば豪華でなくてよい
・予算40万
・豪華な宿に泊まるよりはコスト重視。安全な宿であればどこでも良い。むしろ交流が広がる方が面白い
・5/20(火)は日中に日本と繋いでリモートで仕事が必要な日もあり、Wifiがつながるホテルにしたい
・英語はあまり得意ではない
一人旅経験あり(指差し会話帳+ボディランゲージを駆使)
また、今回は翻訳アプリを駆使する予定。`
#出力
・おすすめプラン
・見どころ
・おすすめ観光地/食事どころ
・想定予算
・治安 ※最新状況できるだけ公式な状況
・その他
注意点: 当時は飛行機・宿泊先の予約情報は精度が低かったため、専用サイトを併用しました。
- 飛行機: Skyscanner
- ホテル: Expedia、Agoda など
2. 現地の文化・旅先のTIPS集(ガイドの代替)
①文化的な情報収集
各国の基本的な文化やマナーについて事前に調べました。トイレ事情、荷物預け場所、乗り換え方法、緊急連絡先、通貨、移動手段など、現地で困りそうなポイントを整理。
②通貨・支払い方法
各国の通貨や支払い方法について詳細に調べました。キャッシュレス対応状況や、現金が必要な場面なども事前に把握。
③現地語対応
実際に使用したプロンプト:
海外旅行で隣人と仲良くなるための英語をカテゴリに分けて列挙して
・日本語訳も合わせて表形式でまとめて
・()内にカタカナで読みも併記して
・同様にチェコ語、ドイツ語、ポーランド語も出して
#出力
| 日本語 | 英語(カタカナ) | ドイツ語(カタカナ) | チェコ語(カタカナ) | ポーランド語(カタカナ) |
このプロンプトで、日本語・英語・現地語の対照表が一瞬でリスト化されました。こういった調べ物系のタスクはAIとの相性が非常に良いです。
④現地でのリアルタイム活用
現地でも困った時はまずAIを開いて調べ物をしていました。交通機関の遅延情報から、急な体調不良時の対処法まで、リアルタイムでサポートを受けられるのは心強かったです。
3. ChatGPTとPerplexityの使い分け
ChatGPT
- 用途: プラン作成など熟考が必要なタスク
- 得意分野: 複雑な条件を整理して最適解を提案
- 具体例: 旅行ルートの最適化、制約条件を考慮したプランニング
Perplexity
- 用途: 調べ物や最新情報の取得
- 得意分野: 早く結果が欲しい検索系タスク
- 具体例: 現地の最新治安情報、交通機関の運行状況
4. ハルシネーション対策
AIの回答をそのまま鵜呑みにするのは危険です。実際に取った対策:
- リンクがないものは信じない
- 必ずリンク先を辿って確認
- 類似検索ワードでGoogle検索も併用
- 地球の歩き方を1冊購入してファクトチェック
5. 実際の旅行結果
訪問地
- ドイツ: ミュンヘン、ノイシュバインシュタイン城
- チェコ: プラハ、チェスキークルムロフ
- ポーランド: クラクフ、ワルシャワ
「珍しいパターン」の3カ国周遊
現地で出会った人に「珍しいパターンですね!」と言われました。通常は1-2カ国に絞ることが多いようですが、限られた時間の中で行きたいところを全部回れたのは満足度が高かったです。
まとめ
生成AIを使った旅行企画のメリット
- コスト削減: 旅行会社の手数料が不要
- 自由度の高さ: 自分の制約条件に合わせた柔軟なプランニング
- 学習効果: 旅行企画を通じて現地の文化や歴史を深く学べる
- リアルタイム対応: 現地での突発的な問題にも即座に対応可能
注意点とおすすめの併用ツール
- ハルシネーション: 必ずファクトチェックが必要
- ガイドブック併用: 地球の歩き方などの信頼できる情報源を1つは持参
- 現地での活用ツール: Google Map、Google翻訳なども併用
向いている人・向いていない人
向いている人:
- 自分で決めることを楽しめる人
- 多少の不確実性を受け入れられる人
- 学習意欲がある人
向いていない人:
- 完璧に計画された安心感を求める人
- 何かあった時の責任を誰かに求めたい人
おわりに
AIガチ勢ではない私でも、試行錯誤しながらこれだけの成果を得ることができました。もっと良い使い方があるかもしれませんが、生成AIを「旅行会社・ガイドの代替」として活用することで、コストを抑えつつ満足度の高い旅行を実現できることを実証できたと思います。
皆さんも次の旅行では、生成AIを相棒にしてみてはいかがでしょうか?
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