ランニングしながらAudibleで聴いた本です。
本のまとめというより、自分の心に残ったことを3つだけ書いてます。
とりあえず思ったことをメモするのが大切と思い、なるべく30分以内で書き上げています。
聴いた本
私とは何か――「個人」から「分人」へ
ツイッターで「MBTIでNF型の人は共感するから読んでほしい」とオススメで流れてきた本でした。
私はSF型なので「まどろっこしいな・・」と感じてしまう部分もありましたが、後半に行くにつれて引き込まれて、
読み終えた頃には新しい概念がインストールされている感覚がありました。
(個人的満足度2.5/3、一般的なおすすめ度2.5/3)
心に残ったこと
分人という概念
この本では「分人」(ぶんじん)という概念が提案されています。
例えば、高校の友人の前での自分と、大学の友人の前での自分が違ったりすることがあります。また、環境によって陰キャだったり陽キャだったり、自分が変わることがあります。
これは、接する相手に応じて自分の振る舞いを変えているということです。
この「振る舞いを変えた自分」を「分人」といいます。
分人は、主に3種類あります:社会的な分人(全く知らない人との世間話など)、グループ向けの分人(集団の中での振る舞い)、特定個人向けの分人。
関係性が深くなっていくにつれて分人はカスタマイズされ、細かくなっていきます。
よく「アイデンティティ」「本当の自分」という言葉があり、人間は桃🍑のように核を持っていると考えられていますが、
実際は「本当の自分」はなく、複数の分人の集合体が「自分」という存在なのではないか、と筆者は主張しています。
自分の感情のうち、半分は他者のせい
「分人の集合が自分」とすると、自分は他者との関わりの中に存在していることになります。
そのため、自分の感情は(雑に言って)半分は他者から生じたもの、と言えます。
自分の中のポジティブな感情は半分他者のおかげですし、ネガティブな感情は半分他者のせいです。
他人との関わりは半分は自分に返ってくる、とも言えるので、他者の成功は全力で喜んだほうがいいですし、失敗は全力でケアしたほうがいいです。
人が犯罪を犯すと、社会的には「その人=悪」となりがちですが、実際は「悪い分人が健在化した」という要素が大きいです。
「半分は他者のせい」という考えに則ると、犯罪者が生まれたのは半分は周囲の他人のせい、と考えることもできます。
人は、色々な分人を生きることで人生を謳歌しようとしている
「人間はアイデンティティがある」という考えに閉じこもり何かを貫こうとするとつらくなります。
実際は、人間には色々は顔があります。色々な分人を生きることで人生を謳歌しようとしている、とも言えます。
以前、炭鉱の落盤で、作業員が炭鉱に閉じ込められる事故があり、
そこで、家族との連絡手段を確保したところ、作業員たちのストレス軽減に大きく寄与したそうです。
これも、「家族と接するときの自分」という分人を生きれるようになったから、ストレスが大幅に減ったのではないでしょうか。