既存の.xcodeprojファイルを開きノールックで Command+R したところ、Xcode11 絡みと思しき理由で Apple さんお得意の「サイレント仕様変更」にぶつかりましたのでここに纏めておきます。
事の経緯
Xcode 11.0 のリリース以前から Xcode10.x で開発していた iOS アプリ (iPad向けアプリなので今後はiPadOSアプリですね) のプロジェクトファイルを Xcode 11 で開いたところ、そのまま実機デバッグができず、吐かれたエラーに従って確認したところ、TARGETS > Signing & Capabilities タブ > Signing (Debug) セクションの Status に doesn't include signing certificate のエラーが出ていました。
※私の業務環境では多数の証明書やプロファイルを管理している都合上、"Automatically manage signing" を使わないのがデフォルトになっていますので、Automatically〜ボックスにチェックを入れ機能を有効にしている環境下ではまた状況が異なる可能性があることにご留意ください。
原因
プロファイルそのものや証明書の期限切れはどちらも半年以上先で、設定を変更できる (権限&知識を有する) メンバーも自分以外に居ない環境のため、「そんなバカな?」と思い Apple Developer サイトへGO!
プロファイルを確認すると、そのプロファイルに紐付ける証明書を指定するセクションに、いつの間にか下記のような項目と表示が出現していることに気がつきました。
□ (Development) For use in Xcode 11 or later
何者だお前は…いつからそこに居た?( •᷄ὤ•᷅)
これと関連して確認したところ、Macのキーチェーンアクセスにもそれらしき証明書と秘密鍵のセットが Apple Development として追加されていました。無論私は追加した記憶もなく、証明書の発行日がこの問題に気づいた日付と同日なので、恐らくは Xcode が自動生成したものでしょう。やりおったな…。
対処
通常であれば Certificates の Type が "(iOS Development)" となっているところが、この "Xcode11以降向け" と称している証明書は単に "(Development)" となっているのが気がかりではあるものの、項目のボックスにチェックを入れてプロファイルを書き出し直し、Mac に再導入したところ Xcode のエラーも消え、ひとまず無事に実機デバッグを実行することができました。
Apple さんの事ですので、iPadOS が出たり、MacApp との兼ね合いで命名を変更したとか、そんなチャチな理由じゃあ断じてねぇとは思いますが、今後何か発見したことがあれば引き続き書き留めていきたいと思います。
キーワードをググっても特段日本語での情報が見当たらなかったため、どなたかに役立てばと思い投稿してみました。
ᕙ( 'ω' )ᕗ