WSL2 Ubuntu20.04 を WSL1 に戻すには地道な方法しかなかった

概要

WSL1 の Ubuntu 20.04 を移行してみたが、次の点で問題があったのでもとに戻した。

• VS-Code の Paste Image が使えない
  WSL上の README.md に画像貼り付けできない。Windowsのクリップボードにある画像をLinux上のクリップボードに変換できない。

結果

地道な方法しかなかった。
なので、WSL2に移行するときは、 export して新規作成した環境で試してからが良いと思います。

• 失敗 ... WSL2のイメージをexportしてWSL1としてimportする
  → importは成功したが起動できず
• 成功 ... WSL2内のファイルをバックアップして、WSL2のイメージを消す、WSL1のイメージを再作成して、ファイルやパッケージ類を復元する

手順: WSL2に移行するときにexportしておかなかった場合

参考程度です。
失敗した手順からの復旧をしたので、実際には試せていません。

1. WSLを開いている Terminal, VS-Code などのエディタ、Explorer などを閉じる
2. wsl --export Ubuntu-20.04 ./Ubuntu.tar する
3. wsl --import Ubuntu-20.04-WSL2 .\Ubuntu-20.04-WSL2 Ubuntu.tar --version 2
4. WSL1 で Ubuntu-20.04 を入れ直す
5. Ubuntu-20.04-WSL2 からファイルをtarで固めるなりして移行する

参考: 失敗した手順

1. 状態を確認する

   PS C:\wsl_migration> wsl -l --verbose
     NAME            STATE           VERSION
   * Ubuntu-20.04    Running         2
   PS C:\wsl_migration> 
   

2. ターミナルやVS-Codeを閉じる
   閉じた後、Stopped になっていることを確認する

   PS C:\wsl_migration> wsl -l --verbose
     NAME            STATE           VERSION
   * Ubuntu-20.04    Stopped         2
   PS C:\wsl_migration>
   

3. exportを行う

   PS C:\wsl_migration> wsl --export Ubuntu-20.04 ./Ubuntu.tar
     NAME            STATE           VERSION
   * Ubuntu-20.04    Stopped         2
   PS C:\wsl_migration>
   

4. Distribution を登録解除する

   PS C:\wsl_migration> wsl --unregister Ubuntu-20.04
   登録を解除しています...
   PS C:\wsl_migration> wsl -l --verbose
   Linux 用 Windows サブシステムには、ディストリビューションがインストールされていません。
   ディストリビューションは Microsoft Store にアクセスしてインストー 
   ルすることができます:
   https://aka.ms/wslstore
   PS C:\wsl_migration>
   

5. 管理者で PowerShell を起動し、WSLのデフォルトのバージョン指定を 1 にする

   PS C:\WINDOWS\system32> wsl --set-default-version 1
   PS C:\WINDOWS\system32>
   

6. Ubuntu-20.04 を再度導入する
   Windowsメニューにリンクがあればそれをクリックしてもよいし、Storeから導入してもよい。
   

   導入中

   PS C:\wsl_migration> wsl -l --verbose
     NAME            STATE           VERSION
     Ubuntu-20.04    Installing      1
   PS C:\wsl_migration>
   

   導入完了

   PS C:\wsl_migration> wsl -l --verbose
     NAME            STATE           VERSION
   * Ubuntu-20.04    Running         1
   PS C:\wsl_migration>
   

7. Import する
   wsl --import <被らないNAME> <LocalState(rootfsとか)の展開先> <exportしたtarファイルのパス> --version 1 みたいな形式。

   PS C:\wsl_migration> wsl --import Ubuntu-20.04-WSL1 C:\Users\RoboDev\AppData\Local\Packages\CanonicalGroupLimited.Ubuntu20.04onWindows Ubuntu.tar --version 1
   PS C:\wsl_migration> wsl -l --verbose
     NAME                 STATE           VERSION
   * Ubuntu-20.04-WSL1    Stopped         1
   PS C:\wsl_migration>
   

8. 起動する
   次のコマンドやWindows Terminal などで起動する。失敗した。失敗した。失敗した。

   PS C:\wsl_migration> wsl -d Ubuntu-20.04-WSL1
   サーバーの実行に失敗しました
   PS C:\wsl_migration>
   

9. 管理者で PowerShell を起動し、復旧する
   wsl -l --verbose コマンドが固まるし、 unregister もエラー終了するので復旧する。

   PS C:\WINDOWS\system32> Disable-WindowsOptionalFeature -Online -FeatureName Microsoft-Windows-Subsystem-Linux
   

   再起動を要求されたので、再起動後に次のコマンドを実行する。

   PS C:\WINDOWS\system32> dism.exe /online /enable-feature /featurename:Microsoft-Windows-Subsystem-Linux /all /norestart
   

   アプリと機能でUbuntuとかが残っているなら消しておく

   PS C:\WINDOWS\system32> Enable-WindowsOptionalFeature -Online -FeatureName Microsoft-Windows-Subsystem-Linux
   

   wsl --unregister Ubuntu-20.04-WSL1 とかで消しておく。

参考

• Easily move WSL distributions between Windows 10 machines with import and export! - Scott Hanselman
• WSL 上で同一ディストリビューションの環境を複数インストール･管理する - Qiita