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【徹底解説】MCPサーバーを6つの主要カテゴリに分類(2025年版)

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1. はじめに

近年、Cursor や Windsurf など AI を使ったコーディングの利便性が高まり、その中でも Model Context Protocol (MCP) に注目が浴びています。

MCPを使うことにより、どんな情報でもLLMと連携できるようになりましたが、「結局これで何ができるんだろう?」 と悩まれる方が多いと思います。

でも安心してください。

本記事では、MCPサーバーを6つの主要カテゴリに分け、それぞれの特徴や実際の使用感を徹底調査してまとめました。

AIを活用した開発ワークフローの効率化に高い関心を持つ方々に向けて、MCPがどのように開発プロセスを変革し得るかを具体的に解説します。

MCPサーバーについての解説はしていません。
詳細について知りたい方については、以下の記事をお読みください。


2. MCPサーバー カテゴリ一覧

まずは、以下の表にそれぞれのカテゴリについてまとめました。
今回は主要なカテゴリのみをまとめています。

  • ◎(最高):非常に利用頻度・注目度が高い
  • ○(高):利用頻度・注目度が高め
  • △(中):機能は強力だが運用には注意が必要
カテゴリ 主なサーバ例 使用頻度 用途・利点 メモ
データベース系 Supabase / PostgreSQL AIが実データを直接参照し、正確なコード生成やリレーション考慮が可能。幻覚リスク減。 読み取り専用が多め。大規模スキーマでも安定動作。
バージョン管理系 GitHub / GitLab PR・Issue操作の自動化で開発効率UP。変更点の要約からPR作成まで一貫してAIに任せられる。 MCPでタスクを高レベル抽象化できる。
プロジェクト管理系 Linear / Jira タスク・チケット更新を自動化。コード修正時の進捗反映やバグ検知→Issue登録も可能。 エンジニアの更新負担を軽減。他ツールとの連携事例が豊富。
コミュニケーション系 Slack / Discord 変更内容やエラー通知を自動要約しチームに共有。チャットからAI操作開始も可能。 初期設定でAPIキーなど必要。IDE内で完結できるのがメリット。
ナレッジ検索系 Perplexity / Notion 検索・KB参照をAIが直接実施。設計書・ドキュメントを読み込み、実装や回答に反映。 社内WikiやConfluenceとの連携が進み、情報収集効率が向上。
システム実行系 Shell/CLI / FileSystem コマンド実行やファイル操作の自動化。ビルド、テスト、環境構築、デバッグも一括で実行可能。 強力だが安全確認が必須。実行時にユーザ承認がデフォルト。

3. 各カテゴリ別MCP利用事例と評価

MCPサーバは、データベース系・バージョン管理系・プロジェクト管理系・コミュニケーション系・ナレッジ検索系・システム実行系といった複数のカテゴリで開発・利用されています。

前述の一覧表とも重複しますが、ここでは特に代表的なMCPサーバの事例と評価を詳しく見ていきましょう。

データベース系(Supabase MCP、PostgreSQL MCPなど)

  • 実データをAIに直接参照させることで、DBスキーマを把握したうえでの正確なコード生成やクエリ作成を行える。
  • 特に Supabase MCP はコミュニティ人気が高く、「DBへの読み取りアクセスを付与するだけで型の不整合や幻覚が激減する」という報告が多数。
  • 大規模スキーマを扱う際のパフォーマンスや安全性(多くは読み取り専用)は問題ないと評価されている。

バージョン管理系(GitHub MCP、GitLab MCPなど)

  • リポジトリ操作を自動化し、コード変更差分をまとめてPull Requestを作成したり、Issueを参照してその内容を元に修正を行ったりできる。
  • 「Gitコマンドをターミナル経由で実行するだけでも似たことはできる」という声があるが、MCPならより抽象的な指示が可能(PR作成まで一括で任せられるなど)。
  • CLI MCPと合わせるとさらに柔軟にGit運用が自動化でき、長期的には非常に有益と見るユーザが多い。

プロジェクト管理系(Linear MCP、Jira MCPなど)

  • 修正内容に応じてチケットやタスクを自動で更新し、進捗を管理できる。
  • エンジニアが嫌がりがちな細かいチケット管理作業が大幅に楽になったという報告が多い。
  • SlackやDiscord MCPと組み合わせることで、変更概要→チケット更新→チーム通知というフローがほぼ自動化できる。

コミュニケーション系(Slack MCP、Discord MCPなど)

  • コード変更点の要約をチームに共有したり、逆にチャットからAIに対して開発指示を出すことも可能。
  • APIキーの設定が最初に必要だが、その初期手間を超えると「IDEから離れずに報告・連絡・相談までできる」便利さが支持されている。
  • 要件やバグレポートをSlack経由で受け取り、そのままコーディングに入る例なども報告がある。

ナレッジ検索系(Perplexity MCP、Notion MCPなど)

  • Perplexity MCPはウェブ検索エンジンをAIが呼び出すイメージで、エラーメッセージの解決策や最新情報を自動取得・要約できると大変人気。
  • Notion MCPなどはドキュメント管理ツール上の要件定義書や設計書を参照しながらコードを生成できるため、認識の齟齬を減らす。
  • 「従来の4倍早く検索結果を得られる」「要件管理ドキュメントをAIが先に読んでくれるためプロジェクトの初期設定が楽」などの声がある。

システム実行系(Shell/CLI MCP、FileSystem MCPなど)

  • 実行コマンドやファイル操作をAIに任せられるため、ビルド・テスト・環境構築などを一括自動化可能。
  • 安全性確保のため実行のたびにユーザ確認を挟む仕様になっている。煩わしい面もあるが、誤操作やセキュリティリスクを防ぐためには必要な仕組み。
  • 大規模な処理やテストを繰り返し回す用途には非常に便利だが、運用には十分な注意が求められる。

4. MCP関連についての課題

他にもあるかもしれませんが、個人的に感じている課題をまとめました。

  • MCPはまだ比較的新しい技術であるため、フォーラムやReddit、技術ブログなどで事例が頻繁に共有・更新されているので、キャッチアップが大変。
  • すでに1000個を超えるMCPサーバが乱立しており、玉石混交の状態との指摘もあります。
    • iOSの「App Store」のようなプラットフォームができる可能性があります。
    • 公式が「推奨サーバ」や「Cursor認定MCP」などの仕組みを作り、動作検証済みの安全性・有用性が高いサーバをリストアップする取り組みが求められています。

総じて、MCPはCursorユーザーにとって自動化の幅を大きく広げる革新的技術ですが、現段階ではセットアップや運用に一定の学習コストが必要です。
コミュニティの情報を活用しながらノウハウを蓄積していくことで、より快適で強力な開発体験につなげられるでしょう。


5. まとめと参考資料

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
いかがでしたか?

AIツールと外部サービスをつなぐ架け橋として、MCPは開発者の可能性を大きく広げています。
特にデータベース連携による幻覚の減少や、プロジェクト管理・Git操作の自動化は、すでに多くの開発者の日常を変えつつあります。

まとめ

  • Model Context Protocol (MCP) は、外部ツールやデータベース、コミュニケーションツールなどをAIが直接操作・参照できるようにする仕組み。
  • Cursorと組み合わせることで、コード生成やプロジェクト管理、タスク更新、コミュニケーション、システム実行まで多岐にわたる自動化が実現可能。
  • 特にデータベース系・プロジェクト管理系・バージョン管理系が人気・利用度ともに高いが、システム操作系ナレッジ検索系なども含め、多方面で事例が増加中。
  • コミュニティの活発なノウハウ共有が進む一方、導入時の設定や安全設計、UI/UXのわかりにくさなど課題も存在。
  • 将来的にはMCPサーバのマーケットプレイス化や、高度な連携機能の実装などで、開発フロー自動化がさらに加速する見込み。

参考文献

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