これまでの経緯
ふだんはバッテリーでバックアップされた環境(というか ThinkPad 上)で作業しているせいか、これまであまり意識してこなかったのだが、これから隠居生活を始めるにあたって、自宅の仕事場の安全を確保するために UPS でバックアップされた RAID 5 環境を構築することを唐突に思いついた。
RAID 5 を構築する
思いついたらやってみないと落ち着かない性分。RAID 5 のエンクロージャーとしてどんな選択肢があるのかを調べていて目に留まったのがこの Highpoint RocketStor 6114V という製品。
今日時点で USB 3.1 Gen2 接続の RAID 5 エンクロージャーにはあまり選択肢がなかったこともあるが、製品レビューの中に「WINDOWS 10を最新にアップしたら使えなくなった」などとあったのもこの製品に魅力を感じた点の一つ。さっそく取り寄せてみると、案の定 Windows10 Update 1809 との組み合わせだと一筋縄ではいかないようだ。具体的にはこのエンクロージャーに RAW HDD を組み込み USB に接続してみると:
- 個別の RAW HDD が Windows から中途半端に認識されてしまう(接続・切断を繰り返す)
- RocketStor RAID Manager からこれらの RAW HDD に接続できない
どうやら Windows10 Update 1809 がこれらの RAW HDD を直接握ってしまっているようだ。このままでは RAID を構築することができないので、Device Manager で様子をうかがってみると、どうやら「UAS マス・ストレージデバイス記憶域コントローラー」というのが悪さをしているらしい(試しにこのコントローラーを Disable にしてみると個別の RAW HDD が Windows10 に握られてしまうこともなくなるが、同時にこれらの RAW HDD が RAID Manager からも見えなくなってしまうので、このコントローラーを単純に Disable すれよい、というようなものでもないらしい)。
そんなわけで何か方法がないか、試行錯誤をしていて気が付いたのが、マシンを Reboot してからこれらの RAW HDD が Windows に「握られてしまう」までに少し時間があるという点。ならばそれまでの間に RocketStor RAID Manager を手早く立ち上げて Create Array してしまえばよいのではないか。というわけで、その通りやってみた結果がこちら。
すんなりとセットアップが通り、これまでのところ運用にも支障は出ていない。
UPS を組み込む
ボクがまだ若かったころのシステムでは、これは実地に見たことはないのだが、無停電電源として巨大なフライホイールが稼働していたらしい。電源がある間はモーターでこのフライホイールをぶん回しておき、電源が落ちるとこのフライホイールが発電機を回すことによって束の間の猶予時間を稼ぐという仕組み。当時、作業中のコンソールに「The system is going down in 5 minutes.」などというメッセージが表示されるのを何度か目撃した記憶があるが、おそらくそのタイミングで電源の切り替えが起きていたのだろうと推察する。
今回チョイスした UPS は CyberPower 750VA/525W CP750SWLTJP という製品。選択肢はいろいろとあったのだが、この製品にはフロントパネルに状況インジケーターがあるのが良さげだったので。
この UPS には PC 側から電源の残り時間をモニターする機能が用意されていて、あらかじめ閾値をセットしておくと UPS の電源が落ちてしまう前に PC 側から Shutdown をかけることができるようになっている。以前の UPS にはこんな気の利いた機能はなかったような気がするのは気のせいか。
まとめ
いつになっても新しい環境というのは気分がよろしい。
次回はデモ機として入手した ThinkPad 13 の改造について書いておこう。