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AI に渡したコードは学習に使われる? Claude Code・Codex・Gemini CLI の設定を見たら、私のアカウントは3つとも「使う」だった

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Last updated at Posted at 2026-11-04

2026年11月3日、Hacker News に「会社で切っていた Codex の学習の設定が、知らないうちにオンに戻っていた」という投稿が出て、465ポイントを集めました。同じことが起きたという声と、「自分は切れたまま」という声の両方があり、OpenAI の説明は出ていません。

戻ったかどうかより前に、私は自分の設定がどうなっているかを知りませんでした。 毎日使っている Claude Code と、11月2日の測定で使った Codex CLI・Gemini CLI の3つを、自分のアカウントで確かめました。

結論: 3つとも、会話を学習や改善に使う側になっていました。どれも、自分で設定を変えた覚えはありません。 決めていたのは CLI の設定ではなく、何で契約してログインしているかでした。

ツール ログインに使った契約 学習・改善に使うか
Claude Code Claude の Max プラン(個人向け) 使う(設定がオン)
Codex CLI ChatGPT の Free プラン 使う(設定がオン)
Gemini CLI Google AI Studio の API キー(無料枠) 使う(無料枠の規約)

(2026-11-04、私のアカウント。設定の状態は画面を開いて見ました)

  • 個人向けの契約と無料枠は「使う」側でした。Claude と Gemini は、会社向けの契約や有料の API なら使わないと書いています
  • CLI から学習の設定を開けるのは、Claude Code の /privacy-settings だけです(対話の画面だけ)。Codex と Gemini CLI は、ブラウザの画面で見るしかありません
  • 学習を切っても、フィードバックのコマンドなどから会話が送られる道は別に残ります

検証環境: Windows 10 Home(19045)/ PowerShell 5.1 / Claude Code 2.1.310 / Codex CLI 0.166.0 / Gemini CLI 0.66.0 / 2026-11-04


何で契約しているかで決まる

3つとも、「学習に使うか」は CLI ではなく、ログインに使った契約の側で決まっていました。

私の3つは、Claude Code が「Free・Pro・Max・Ultra」、Codex が「ChatGPT の学習の設定がそのまま効く」、Gemini CLI が「無料枠」の側でした。順に見ます。


Claude Code: Max プランは、claude.ai の設定で決まる

claude auth status を実行すると、ログインの種類が出ます。

  "authMethod": "claude.ai",
  "apiProvider": "firstParty",
  "subscriptionType": "max"

Max は個人向けのプランです。Claude Code の公式ドキュメント(Data usage)は、個人向けのプランについてこう書いています。

We will train new models using data from Free, Pro, Max, and Ultra accounts when this setting is on (including when you use Claude Code from these accounts).

(訳: 設定がオンのとき、Free・Pro・Max・Ultra のアカウントのデータで新しいモデルを学習します。これらのアカウントで Claude Code を使った場合も含みます)

会社向けの契約は別です。

Anthropic does not train generative models using code or prompts sent to Claude Code under commercial terms

(訳: 商用の規約のもとで Claude Code に送られたコードやプロンプトでは、生成モデルを学習しません)

この設定は、2025年8月28日の告知で、個人向けのプランに選択肢として入りました。告知によると、それまでの利用者は2025年10月8日までに選ぶ必要がありました。設定の場所は claude.ai の「設定 → プライバシー」です。私の画面では、オンでした。 選んだ覚えが無いので、選ぶ画面が出たときに、そのまま進めたのだと思います。

残る期間は、オンとオフで約60倍違う

同じドキュメントに、会話が Anthropic に残る期間が書いてあります。

設定オフは30日、設定オンは5年、/feedback で送った会話は5年、セッションの評価のあとに出る質問で Yes を選んだ会話は最大6か月です(/feedback と評価のあとの Yes は、下の「学習を切っても送られる道」で扱います)。

オフにしても、すでに使われた分は戻らない

Anthropic の告知とプライバシーセンターによると、オフにすると、それ以降の新しい会話とコーディングのセッションは学習に使われなくなります。ただし、すでに始まった学習と、学習済みのモデルからは取り除かれません。 また、安全のための分類器が印を付けた会話は、オフでも安全の目的(不正利用の検出や安全性の研究など)に使われることがあります。


Codex CLI: ChatGPT の Free プランで、設定はオンだった

codex login status の答えは、これだけでした。

Logged in using ChatGPT

どのプランかは出ません。~/.codex/auth.json のログイン情報の中にある chatgpt_plan_type を読むと、free でした(読み方は下の「確かめ方」に載せます)。

ChatGPT の「設定 → データコントロール」にある 「Improve the model for everyone」は、オンでした。 これも自分で触った覚えはありません。

この設定が Codex にも効くことは、Codex 自身が画面に出しています。ソースコード(codex-rs/tui/src/onboarding/auth.rs)では、ChatGPT でログインできたときに「Signed in with your ChatGPT account」に続けて、次の1行を出します。

Your plan's rate limits and training data preferences apply

(訳: あなたのプランの利用上限と、学習データの設定が適用されます)

「training data preferences」は https://chatgpt.com/#settings へのリンクです。手元の 0.166.0 の実行ファイル(codex.exe)にも、同じ文字列が入っていました。11月2日のログインの画面にも、この行は出ていたはずです。

Hacker News の「戻された」という話は、私の場合は確かめようがありませんでした。一度も切っていないからです。


Gemini CLI: API キーが無料枠だと、改善に使われ、人が読むこともある

Gemini CLI は API キーで動かしていました。~/.gemini/settings.json に "selectedType": "gemini-api-key" とあります。キーのプロジェクトは、Google AI Studio の画面で見ると無料枠でした。

Gemini CLI の文書(Terms of Service and Privacy Notice)は、API キーの場合、無料枠と有料で違う規約が当たると書いています。無料枠の規約(Unpaid Services)には、次の文があります。

To help with quality and improve our products, human reviewers may read, annotate, and process your API input and output.

(訳: 品質と製品の改善のため、人のレビュー担当者が API の入力と出力を読み、注釈を付け、処理することがあります)

Do not submit sensitive, confidential, or personal information to the Unpaid Services.

(訳: 無料のサービスには、機密の情報や個人の情報を送らないでください)

有料の規約(Paid Services)は、逆です。文の頭はこうで、続けてプロンプトと応答を製品の改善に使わないと書いています。

When you use Paid Services, including, for example, the paid quota of the Gemini API, Google doesn't use your prompts (以下略)

(訳: 有料のサービス、たとえば Gemini API の有料枠を使うとき、Google はプロンプト…を使いません)

有料の扱いになるのは、請求先のアカウントが有効な Cloud プロジェクトからキーを使うときだけです。私のキーのプロジェクトは、無料枠でした。

11月2日の測定では、このキーで Gemini CLI を36回動かしています。送ったのは測定のために作ったダミーのコードなので困りませんが、会社のコードを送っていたら、人に読まれうる側でした。


CLI から見えるもの、見えないもの

学習の設定そのものを CLI から開けるのは、Claude Code だけです。

ツール 手元で見えたもの 見えなかったもの
Claude Code claude auth status の subscriptionType(契約の種類)。学習の設定は /privacy-settings(Pro・Max・Ultra だけ) claude -p からは /privacy-settings を開けない
Codex CLI codex login status は「Logged in using ChatGPT」だけ。プランは auth.json を読むと分かる 学習の設定のオン・オフ
Gemini CLI /privacy は、API キーの人には規約のリンク4つを出すだけ キーが無料枠か有料か

Claude Code の公式のコマンド一覧には、/privacy-settings が「View and update your privacy settings. Only available for Pro, Max, and Ultra plan subscribers」とあります。対話の画面で開くコマンドで、claude -p "/privacy-settings" と頼むと「/privacy-settings isn't available in this environment.」と返りました。

Gemini CLI の /privacy は、ソースコード(packages/cli/src/ui/privacy/PrivacyNotice.tsx)で、ログインの方法ごとに出す文を分けています。API キーの人には「Gemini API Key Notice」という見出しで、規約のリンクだけを出します。キーが無料枠か有料かは見ていません。手元に入れた 0.66.0 にも、同じ見出しの文字列が入っていました。

確かめ方

契約の種類だけを読む PowerShell です。何も変えず、トークンそのものも表示しません。 Codex は、ログイン情報の id_token(JWT)の中身を開いて、プランの欄だけを出します。

'--- Claude Code'
claude auth status | Select-String '"authMethod"|"apiProvider"|"subscriptionType"'

'--- Codex'
$f = "$HOME\.codex\auth.json"
if (Test-Path $f) {
  $a = Get-Content $f -Raw | ConvertFrom-Json
  if ($a.auth_mode -eq 'chatgpt') {
    $p = $a.tokens.id_token.Split('.')[1].Replace('-', '+').Replace('_', '/')
    $p += '=' * ((4 - $p.Length % 4) % 4)
    $c = [Text.Encoding]::UTF8.GetString([Convert]::FromBase64String($p)) | ConvertFrom-Json
    'ChatGPT plan: ' + $c.'https://api.openai.com/auth'.chatgpt_plan_type
  } else { 'auth_mode: ' + $a.auth_mode }
} else { 'not signed in' }

'--- Gemini CLI'
$g = "$HOME\.gemini\settings.json"
if (Test-Path $g) { 'auth: ' + (Get-Content $g -Raw | ConvertFrom-Json).security.auth.selectedType } else { 'no settings.json' }

私の PC での結果です。

--- Claude Code
  "authMethod": "claude.ai",
  "apiProvider": "firstParty",
  "subscriptionType": "max"
--- Codex
ChatGPT plan: free
--- Gemini CLI
auth: gemini-api-key

subscriptionType が pro・max のような個人向けなら、学習の設定を見ます。Codex のプランが free のような個人向けなら、ChatGPT の画面で見ます。Gemini CLI が gemini-api-key なら、Google AI Studio の API キーの画面で、キーのプロジェクトが無料枠かどうかを見ます。

見る場所 見る項目
Claude Code の /privacy-settings、または claude.ai の設定 → プライバシー モデルの改善に使うかのトグル
ChatGPT の設定 → データコントロール Improve the model for everyone
Google AI Studio の API キーの一覧 キーのプロジェクトが無料枠か

学習を切っても、送られる道は別にある

学習の設定は、ふだんの会話をどう扱うかの設定です。フィードバックのコマンドや利用統計は、別の道で送られます。 3つの公式の文書とソースコードで確かめた範囲です。

送り方 Claude Code Codex CLI Gemini CLI
フィードバック /feedback で会話を送る(5年保存) /feedback でログを送る /bug で公開の issue へ
評価のあとの質問 Yes なら会話を送る(最大6か月) なし なし
利用統計 数字だけ(中身は含まない) 中身は確かめられず 数字だけ(中身は含まない)

Claude Code のドキュメントは、評価のあとの Yes で送った会話について「cannot be used to train our AI models」(学習には使えない)と書いています。送られはしますが、学習には使われません。/feedback で送った会話は「we may use your feedback to improve our products and services」(製品の改善に使うことがある)です。利用統計は「Metrics never include your code, prompts, or file paths.」(コード・プロンプト・ファイルのパスは含まない)とあります。

Codex CLI の /feedback は、「Upload logs?」と聞いたあと codex-logs.log などを送ります。外部の利用者には「Your feedback can be used to improve ChatGPT.」(フィードバックは ChatGPT の改善に使われることがある)と出ます。利用分析(analytics)が何を含むかは、文書で確かめられませんでした。

Gemini CLI の /bug は、GitHub の公開の issue を作る画面を開きます。会話の履歴をファイルに書き出し、添付を勧めます。添付すると誰でも読めます。ソースコードの注意書きにも「Please do not upload any logs containing sensitive or private information that you are not comfortable sharing publicly.」(公開したくない情報を含むログは上げないでください)とあります。利用統計は、ツールの名前・成否・時間などで、プロンプト・応答・ファイルの中身は含まないと文書にあります。

止める設定

フィードバックと利用統計は、CLI の側で止められます。どれも、学習の設定は変えません。 学習は上の画面で切ります。

Claude Code(~/.claude/settings.json):

{
  "env": {
    "DISABLE_FEEDBACK_COMMAND": "1",
    "CLAUDE_CODE_DISABLE_FEEDBACK_SURVEY": "1",
    "DISABLE_TELEMETRY": "1"
  }
}

Codex CLI(~/.codex/config.toml):

[feedback]
enabled = false

[analytics]
enabled = false

Gemini CLI(~/.gemini/settings.json):

{
  "privacy": {
    "usageStatisticsEnabled": false
  }
}

設定の名前は、Claude Code は公式ドキュメント(Data usage)、Codex は設定のスキーマ(codex-rs/core/config.schema.json)、Gemini CLI は設定の文書(configuration.md)から取りました。私の PC では、3つとも何も入っていない既定のままでした。

Claude Code の DISABLE_TELEMETRY には副作用があります。ドキュメントによると、機能フラグの評価も止まるので、Remote Control が使えなくなることがあります。Remote Control を使うなら、DISABLE_TELEMETRY は外し、フィードバックの2つだけを入れます。


言えないこと

  • 確かめたのは、私のアカウント3つだけです(2026-11-04)。設定の状態は、ブラウザで画面を開いて見たものです
  • Claude Code の /privacy-settings の表示は見ていません。claude -p からは開けず、公式のコマンド一覧の記述から書いています
  • Codex の設定が「戻された」かどうかは分かりません。私は一度も切っていません
  • 通信の中身は見ていません。何が実際に送られたかは、規約と文書の記述から書いています
  • OpenAI のヘルプセンターのページは、この PC から取れませんでした。Codex については、Codex 自身のソースと実行ファイルにある文だけを根拠にしています。ChatGPT の会社向けプランでの扱いは確かめていません
  • Gemini の無料枠のまま改善に使わせない設定は、規約にも Gemini CLI の文書にも見つけられませんでした。私が読んだ範囲での話です
  • 規約と設定の画面は変わります。どれも 2026-11-04 に見たものです

まとめ

Claude Code・Codex CLI・Gemini CLI は、どれも CLI の設定ファイルには学習の設定を持っていませんでした。決めているのは、ログインに使った契約と、その契約の画面の設定です。私の3つは、個人向けのプランと無料枠で、どれも「使う」になっていました。

先に契約の種類を見て、個人向けなら学習の設定を開きます。 API キーで使っているなら、キーのプロジェクトが無料枠かどうかを見ます。会社のコードを渡す前に、この2つを確かめます。


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