この記事は ゆっくりテックウォッチ Advent Calendar 2025 の 5 日目の記事です。
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TL;DR
- Claude CodeのAPI費用を最大90%以上削減可能
- タスク別に最適なモデルへ自動ルーティング（DeepSeek、Gemini、Ollama等）
- Web UI・CLIで直感的に設定管理、GitHub Actions連携もサポート
このリポジトリについて
Claude Codeの公式CLIに透過的に接続し、タスクの種類に応じてDeepSeek、Gemini、Ollama等の異なるLLMプロバイダーに自動ルーティング。API費用の大幅削減とローカルモデル活用を実現する開発者向けツールです。
Claude Codeは便利だけど、毎日使うとAPI費用がかさむ問題がありますよね。このツールを使えば、タスクに応じて安いモデルに自動振り分けし、費用を大幅に削減できます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| リポジトリ | musistudio/claude-code-router |
| スター数 | ⭐ 22,835 |
| 言語 | TypeScript |
| ライセンス | MIT License |
| 作成日 | 2025-02-25 |
なぜ今注目されているのか
Claude Codeは便利だけど、毎日使うとAPI費用がかさむ問題がある。とくに個人開発者やスタートアップにとって、月額5万円を超えることもあるAPI費用は利益を圧迫する大きな課題です。
Claude Code Routerは、タスクに応じて安いモデルに自動振り分けし、費用を大幅削減するという明確なソリューションを提供します。
スター推移
2025年2月に公開後、6月から急成長を開始。とくに7月〜8月にかけて急激にスターが増加し、わずか4か月で20,000スターを突破しました。Claude Codeユーザーの間で口コミで広がり、現在も毎日数十〜数百のスターが増え続けています。
主な機能・特徴
1. Claude CodeのAPI費用を最大90%以上削減可能
DeepSeekやGeminiなどの安価なモデルにタスクを振り分けることで、API費用を大幅に削減できます。日常的なコーディングタスクは安いモデルで十分対応でき、複雑な推論が必要なときだけ高性能モデルを使う、という賢い使い分けが可能です。
2. タスク別に最適なモデルへ自動ルーティング
設定ファイルで以下のようなルーティングを定義できます：
- default: 通常のタスク用モデル
- background: バックグラウンドタスク用（軽量モデル）
- think: 推論が必要なタスク用
- longContext: 長文コンテキスト処理用（60K+トークン時に自動切替）
- webSearch: Web検索タスク用
トークン数に応じた自動切り替えも行われるため、ユーザーは何も意識せずに最適なモデルが選ばれます。
3. OpenRouter、DeepSeek、Gemini等を簡単切替
10以上のLLMプロバイダーに対応しています：
- OpenRouter
- DeepSeek
- Gemini
- Ollama（ローカルモデル）
- Volcengine
- SiliconFlow
- Dashscope
- ModelScope など
ローカルで動作するOllamaを使えば、ほぼ無料でClaude Codeのワークフローを維持することも可能です。
4. Web UI・CLIで直感的な設定管理
# Web UIで設定
ccr ui
# CLIでモデル管理
ccr model
JSON設定ファイルを直接編集することもできますが、Web UIを使えばブラウザから簡単に設定を変更できます。CLIのccr modelコマンドでは、インタラクティブにモデルを切り替えられます。
技術スタック
TypeScript + Fastifyで構築されたCLI・プロキシサーバーです。
| 分類 | 技術 |
|---|---|
| 主要技術 | TypeScript, Node.js |
| フレームワーク/ライブラリ | Fastify, esbuild, inquirer, tiktoken |
| インフラ | npm/pnpm, Docker |
| 連携サービス | Claude Code CLI, GitHub Actions, Anthropic Agent SDK |
tiktokenでトークン数を計算し、transformerシステムで各プロバイダーのAPI形式に変換します。
ユースケース
ユースケース1: フリーランスのWebエンジニア
背景: Claude Codeを毎日の開発で愛用しているが、月額費用が5万円を超えることも
課題: クライアントに請求できないAPI費用が利益を圧迫
解決策: Claude Code Routerで日常タスクはDeepSeekに振り分け
結果: 月額費用が8割減、品質は維持できている
ユースケース2: スタートアップのテックリード
背景: エンジニア5人のチーム全員がClaude Codeを使いたいが、予算制限がある
課題: 一人当たりの利用量を制限せざるを得ない
解決策: Claude Code Routerを社内プロキシとして導入、GitHub Actions統合で自動化フローにも組み込み
結果: チーム全員が気兼ねなく使えるようになった
ユースケース3: 趣味でAIアプリを開発する大学院生
背景: 研究の傍ら個人開発もしたいが、API費用は最小限にしたい
課題: Claude Codeは高機能だが学生には高い
解決策: OllamaでローカルLLMをメインに、必要時だけクラウドモデルを使う設定
結果: ほぼ無料でClaude Codeのワークフローを維持
競合との比較
LiteLLMとの違い
| 観点 | Claude Code Router | LiteLLM |
|---|---|---|
| Claude Code統合 | ネイティブ対応、シームレス | 汎用的、手動設定が必要 |
| タスク別ルーティング | background/think/longContext等を自動判定 | 手動でモデル指定 |
| 対応プロバイダー数 | 10+（主要なものに特化） | 100+（幅広い） |
| 学習コスト | Claude Codeユーザーなら低い | 汎用的だが設定が複雑 |
Claude Code Routerを選ぶべきとき: Claude Codeをメインで使っていて、費用削減とモデル使い分けを自動化したい場合
Claude Code直接利用との違い
| 観点 | Claude Code Router | Claude Code直接 |
|---|---|---|
| 費用 | 大幅削減可能 | Claudeモデルの正規料金 |
| モデル選択 | 複数プロバイダーから選択可能 | Claudeのみ |
| 設定の手間 | 初期設定が必要 | 設定不要 |
| 品質の安定性 | モデルにより変動 | 常に高品質 |
始め方
1. インストール
# Claude Codeがインストールされていることを確認
npm install -g @anthropic-ai/claude-code
# Claude Code Routerをインストール
npm install -g @musistudio/claude-code-router
2. 設定ファイルの作成
~/.claude-code-router/config.jsonを作成：
{
"Providers": [
{
"name": "deepseek",
"api_base_url": "https://api.deepseek.com/chat/completions",
"api_key": "sk-xxx",
"models": ["deepseek-chat", "deepseek-reasoner"],
"transformer": {
"use": ["deepseek"]
}
}
],
"Router": {
"default": "deepseek,deepseek-chat",
"think": "deepseek,deepseek-reasoner"
}
}
3. 起動
ccr code
詳細は公式リポジトリを参照してください。
まとめ
Claude Code Routerは、Claude Codeの費用問題を解決する強力なツールです。
- 費用削減: 最大90%以上のAPI費用削減が可能
- 自動化: タスク種別に応じた自動ルーティング
- 柔軟性: 10以上のプロバイダー、ローカルモデルも利用可能
- 信頼性: 306コミット、活発な開発が続いている
MITライセンスで商用利用も可能なので、ぜひ試してみてください！
動画で解説しています
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