JavaScript、TypeScript、およびJSX用のツールチェーンであるBiomeを実際のプロジェクトで試しました。Biomeは、高性能なフォーマッター、リンター、およびその他の開発者向けツールを提供します。本稿では、Biomeの特徴、インストール方法、設定ファイルのカスタマイズなどについてのレポートを書きます。
Biomeの特徴
- 高性能なフォーマッターとリンター
- Prettierとの97%の互換性
- CLIおよびLSPを介した利用可能性
- コミュニティ駆動の継続的な改善
インストール
yarn add --dev --exact @biomejs/biome
プロジェクトのpackage.json
ファイルがあるディレクトリで上記コマンドを実行します。
設定ファイルの初期化
yarn biome init --jsonc
このコマンドにより、biome.jsonc
設定ファイルが生成されます。デフォルトの設定ではインデントがTABになっていますが、これをスペースに変更することを選択しました。(Prettierの設定がそうだったため)
設定変更
インデントスタイルを「スペース」に変更するため、biome.jsonc
ファイルに以下の設定を追加しました:
"formatter": {
"enabled": true,
"indentStyle": "space"
}
実行
以下のコマンドでとりあえずディレクトリ内のすべてのファイルをフォーマットしてみました。
yarn biome format . --write
Biomeを使用して、以前Prettierを使用していた126ファイルが含まれるプロジェクトディレクトリをフォーマットしてみました。結果は非常に印象的で、Biomeは1ファイルを除く全てのファイルで問題なくチェックを通過しました。互換性すごい!
特に注目すべきは、Prettierを使用した場合の処理時間が2秒であったのに対し、Biomeではわずか34ミリ秒で処理が完了したことです。速すぎて正直おどろきました。
おわり
Biomeはその高速性とPrettierとの高い互換性で、JavaScriptプロジェクトのフォーマットにおいて非常に優れた選択肢です。今回のお試しを通して、Biomeの潜在能力と効率性を実感しました。今後はリンター機能も試してみたいと思います。