テストコードなどにダミーのユーザ名を書くことがある。ダミーの単語としてはfoo
やbar
、日本語圏だとhoge
やfuga
が業界的に有名だが、人物名にも業界的によく使われるものがある。アリスとボブだ。
アリスとボブは、暗号通信などの説明に登場人物名としてよく使われる。一般的に、アリスが送信者でボブが受信者、そしてキャロルがそれを傍受するといったシナリオが扱われる。
アリスとボブが暗号通信の説明で使われる例: 楽しく学ぼう公開鍵暗号方式
暗号通信とは関係なくても、単体テストのテストケースでユーザ名にalice
やbob
を使うと、foo
やhoge
よりもテストコードより現実っぽく表現できるし、イニシャルがABCで覚えやすいし、業界でよく使われる架空の人物名なので、僕は好んで使っている。たとえば、PHPUnitでテストを書くときはこんな感じにする:
final class EmailBuilderTest extends TestCase
{
public function test_build_email(): void
{
$email = (new EmailBuilder())
->setFrom('alice@example.com')
->setTo('bob@example.com')
->setCc('carol@example.com')
->setSubject('Hi')
->setBody('Hi there')
->build();
self::assertSame('alice@example.com', $email->getFrom());
self::assertSame(['bob@example.com'], $email->getTo());
self::assertSame(['carol@example.com'], $email->getCc());
self::assertSame('Hi', $email->getSubject());
self::assertSame('Hi there', $email->getBody());
}
}
イニシャルがD以降の架空の人物名を含めると、僕は次をユーザ名に使うことが多い。
- alice
- bob
- carol
- dave
- eve
- frank