何これ?
Obsidian君はVimだった!! ネットに書かれていたことは本当だったんだ!!
何の記事?
この記事は鎮宮'sアドベントカレンダー2025の5日目の記事です。
技術書典19でもObsidian本を買ったので、久々に自分の情報ネットワークを構築したい欲が湧いてインストールしたらVimでした(意味不明
そんなわけで、VimmerでiPadで日本語入力したい人はObsidianおすすめだよ!……という記事になります。
誰向け? どんな役にたつ?
- Vimを使っている人で、ObsidianのVimモードに興味がある人
- iVimを使っている人で、日本語入力がうまくいかなくて困ってる人
- Obsidianに興味があるVimmer
- Obsidianを今まで通常モードで使っていたけど、Vimモードって何?……って興味が湧いた人
書いたこと
- ObsidianでVimモードをONにして便利だった機能
- 意外と使用できなかったコマンドについてなど
ObsidianのVimモードをONにして使ってみた結果、私がいいなと思った機能を抜粋しました。
なので、まぁ、「Vimのアレが使えるのか。そりゃ便利だよね」……ということを語ります。
書かなかったこと
-
Vimとはなんぞやという話
語ると長いんじゃ……。
端的に書くと、キーボードショートカットがめちゃくちゃ設定されているエディタです。なので、マウスに触れずにテキスト編集をしていられます。
他のエディタだとマウスや矢印キーを駆使しながらテキストの中を移動するところ、Vim使いは魔法のじゅうたんに乗っているかの如く「シュンッ」と移動したりします。
目的の場所を画面で視認した次の瞬間にはもうテキスト変更してる。そんな民族のエディタです。
……あれ、結局語っちゃった。まあいいか。
そんなわけで、Vimを使ってテキスト移動ができるようになると、ずっとキーボードから手を離さずにテキスト編集ができるので、慣れると他のエディタでは生きていけなくなります。Vim最高。 -
ObsidianのVimモードでできること全てを網羅するような説明
逆に、ObsidianのVimモードで「これはできるけど、これはできない」と網羅していく内容にはしませんでした。
主要コマンドは大体使えるなー……と触っていますが、全コマンド試そうとすると大変なので、使えなかったコマンドについてもあくまでも私が観測した限りでは……というものになります。
あらすじ
今までiVimでQiita記事の執筆もしていたのですが、日本語入力のテキストについてはObsidianを今後は使っていくことになりそうです。
……と言うのも、私は去年子育ての抱っこ痛によって腱鞘炎になりかけ、物理的なタイピング数を減らすため、かな入力使いにクラスチェンジしました。
そうしてiPad Proと同時に購入したMagic KeyboardでiVimを使ってかな入力を試したところ──

えええぇ……どうして……orz
iVimの予測変換窓は入力中の行とは少しずれた行に出るとは前々から言われていて、確かにズレつつもまぁ、表示されるならいいか……と使っていたのですが、かな入力にしたところ、とうとう変換確定前の日本語が表示されなくなってしまいました。
typoしないこと前提で変換して入力することもできなくはないのですが、タイピングハードモードすぎる……。
しかし、だいぶかな入力の経験値を得て、たかたかと日本語が生成されていくのに慣れてしまったので、今更ローマ字入力に戻る気にもなれず……。
そのため、iPadで日本語入力をしやすいエディタを探す旅に出ることになりました。
以前はscrapboxを使っていたものの、本当はvimのキーバインド使って入力したいんだよな、何かないかな……。でも、iVimを諦めるなら、それっぽいメモアプリならなんでもいいよな……と妥協しようと思ったり、でもでもVim位手に吸い付くエディタがいいよなぁ……やっぱりタイピングハードモードに慣れるか……?……と思っていた頃。
Obsidian……一時期使ってたけどもう一回使ってみるかー……。
Vimモードがある。ナニコレ。
えっ、Vimコマンド使える。ナニコレ。
これはもはや日本語入力ができるVimでは???
今更ながらの使用環境
- Obsidian iPadアプリ
- Magic Keyboard
- iPad Pro ver
- ObsidianはiCloud連携済
- なので、iPadで編集したりiPhoneで編集したりしていたが、最近iPhone側で開けなくなってしまったので、そちらは調査中
重宝している機能
そんなわけで、普通にVimできるよ楽しいよ!……ということを書いていきます。
Vimって結局何ができるのか知らないから普通にObsidian使ってるよという方も是非チラッと見てみて、こういう移動ができるのかー……を知っていっていただければ。
行ジャンプができる
15G って打つと15行目に飛べます。
ちなみに、vim上でここ何行目?……を表示するための :set number はコマンドモードで入力するのではなく、オプションから行表示するかどうかを選択します。
:set number できるのかと思ったらそんなコマンドないよって怒られちゃった。
Ctrl+F/B、Ctrl+U/D、z-Enter/./-……で画面移動もできる
Vimというエディタは、2つのモードを切り替えて編集を進めます。
キーボードを打った通りに入力できる挿入モードと、キーボードショートカットで縦横無尽に移動/編集ができるコマンドモードです。
なので、ObsidianのVimモードも、モードが切り替わるようになっています。
コマンドモードでは、Ctrl+F で画面を下にスクロールできます。
逆に移動する場合はCtrl+Bでスクロールできます。
これだと画面飛びすぎてびっくりするよって方にはCtrl+U 、逆方向はCtrl+D があります。
そんなショートカットキー覚えられないよ!……と言う方へ。
forwardとback、 upとdownで覚えるといいですよ。
ちなみに、カーソルの位置を固定で画面をスクロールするキーもあります。
z Enter でカーソル位置を画面の一番上へ
z . でカーソル位置を画面の真ん中へ
z - で一番下へ。それぞれスクロールできます。
ヤンク、行削除、やり直しが捗る
yy での行コピー、dd での行削除。
直後のp での挿入がめちゃくちゃ楽です。
他のエディタだったらCtrl+cでコピーして……とちょっと考えてキーを押さないといけませんが、Vimのコマンドモードなら、yy でその行をコピーできます。
貼り付けをしたい行の上にカーソルがある状態でp と押すとペーストできます。
Ctrl+Xで切り取りした後、他の場所に貼り付けたい場合はdd でその行を削除できます。
で、削除したテキストは切り取りと同じで記憶されているのでyyの時同様、貼り付けを行うことができます。
ちなみに、vimでのやり直しはCtrl+zではなく、uと打てば直前の変更が元に戻ります。
行頭/行末からスッと入力に入れる
Vimでは、Iと押すと、カーソルがある行の先頭から入力ができます。
他のエディタだと、Ctrl+<- とか、ホームポジションから指を動かしつつの動作で行頭に移動するかもしれませんが、VimだとIだけです。
ちなみに、行末から入力をする場合はAで入力できます。
Vimでは入力をやめてコマンドモードに戻る場合、Escで戻れます。
oとShift+oも活躍する
Vimでは、コマンドモードでoと押すと、カーソルがある行の下に1行追加して、入力モードに移ります。
Oと大文字で入力すると、カーソルがある行の上に追加できます。
狙った場所にサクッと文章を追加するのに、地味に便利な機能です。
マークダウンプレビューをしながら打てる
これはVimの機能というよりもObsidianの機能ですが、便利です。
文字入力中は素のマークダウンテキストが表示されますが、入力箇所を離れるとマークダウンとしてプレビューされます。
Obsidianはマークダウン記法をベースにしたエディタなのでmarkdownで日本語入力して蓄積していける、Qiitaと相性がいいエディタと言えるのです。
意外とできなかった機能
行入れ替えのmoveができない
:1 move 2 と入力したところできなかったので、ちょっと驚き。
ただ、行移動についてはObsidianの編集パネルで1つ上/下の行と入れ替えするボタンがあるので、大移動するわけでなければあまり気になりませんでした。
テキストの折りたたみ
コマンドモードでテキスト入力位置をタップすると折りたたみカーソルが出て折り畳みができるので、zcやzo、:1,2foなど試しましたがダメでした。
あくまでも見出しで降りたたみができるのはObsidianの機能のようです。
結論
Qiita記事など、マークダウン前提の記事作成に最適のエディタとしてレギュラーメンバーになりました。
本当に日本語入力ができるVimだ……。
そしてVimの話になると結局はVimはいいぞと語ってしまいますね……。でも、Vimはいいんですよ……。
何がいいかって、ここまでObsidian上で書いやつをG->$->v->ggで全選択できるので、後は選択箇所をちょんとさわれば、「copy」とか出てきて、全文コピーできます。Qiitaに移動してホイっで記事完成です。
やったー! iPadでもVimで編集してQiita記事が書けたー!
クリップボードとレジスタの共有設定をしてなくても大丈夫だよ!
Obsidian本来の、wikiリンクやグラフビューなどの機能も便利なので、その辺りは使い込んでいったら記事にできればなと思います。