何の記事?
この記事は鎮宮'sアドベントカレンダー2025の1日目の記事です。
先月 2025.11.15 - 2025.11.30 に開催された技術書典19の感想と、購入した本の感想を書きました。
誰むけ?
- 技術書典に興味がある方
- 技術同人誌を手に入れたいけれど、地方在住で即売会に参加しづらい方
- 「技術書典って実際どうなの?」というイベントの特徴を知りたい方
- 気軽に技術書を買いたい方
まえがき
前回に引き続き、技術書典(オンライン)にて今回もまた素敵本と出会うことができました。
今回も楽しく本探しができたので、実際に参加してみて感じた「技術書典の好きなところ」と、購入した本の感想を書いていこうと思います。
技術書典とは?
エンジニアを中心として、自分たちの知識や経験をまとめた「技術同人誌」を頒布するお祭りです。
オフラインでの開催が1日ある他、オンラインで半月ほど開催しています。
また、春と秋、年2回開催が続いています。
技術書典の好きなところ
1. 地方在住でも気軽に参加できる
オンライン開催があるため、居住地に関係なく半月程度の期間でゆっくり本を選べます。
2. 気軽に購入できるシステム
何冊買っても送料無料のおかげか、購入時にはほしい本をまとめて決済……ではなく、1冊ずつ決済できます。なので、欲しい本を一冊から、欲しいタイミングで購入することができます。
「送料がかかるから最低でも何冊/いくら買わないと……」といった縛りがないので、本当に欲しいものを欲しい分だけ選べて助かっています。
また、単価についても500円台からと手頃な本が多いため、気の赴くままに購入していくと、簡単に予算オーバーします(笑)
自分も普段、知見をドキュメントとして誰かが読める形にまとめることにはなかなかの労力をさいているので、誰かの努力の結晶がこの価格で読めてしまうのは本当にありがたい限りです。
3. 「とりあえず」 で回れる便利な機能
お気に入り機能やサークルのフォロー機能に助けられています。
とりあえずで本をお気に入りに登録しておいて、購入は後からじっくり考える……といった、隙間時間を生かした参加も可能なのが嬉しい。
そして大体が、最終日に「書い忘れはないかな?」と見て購入する本が数冊増えます。デスヨネー。
なお、お気に入りにした本が予算オーバーで買いきれなくても、大丈夫です。
お気に入りした本はその会期が終わっても残り続けるので、次の技術書典が来たときに買うこともできます。もちろん、サークルさんが販売をオープンしていて、物理本が欲しい場合は物理販売をしていればなので、基本的には欲しいと感じたら買ってしまえ!……ではあるのですが。
また、好きな本を出してくれたサークルさんはぜひフォローしておくことをお勧めします。
なぜなら、次の技術書典で新刊特集を見ても、気になる本をクリックすると、前回の技術書典で購入した本を書いていたあなたか……!!……ということが割とあるからです。
そしてそういう本は、前回の本と同じく、自分の好みの文章で技術説明をしてくれることが多いので、買って期待を裏切ることがありませんでした。
また、フォローすると「今期は新刊出してるかな?」と見たり「他にはどんな本を出してるのかな?」と過去の本を購入したりも楽しいのです。
4. 決済の選択肢が助かる
技術書典の決済はAmazonPayが使えます。
つまり、アマギフで同人誌が買えます。
あの、ネットとかでたまーに流れてアンケート協力するともらえるアマギフを、貯めておくと技術同人誌が買えるのです。オカイモノガハカドル。
5. 電子版ですぐ読めるのが嬉しい
保管用に紙の本が欲しい場合でも、「電子+紙セット」を選べば、購入後すぐに電子版(PDF)をダウンロードすることができます。
届くまでの待ち時間を考えず、読みたいと思ったら買えて、すぐ読めるシステムなのでとても助かっています。オカイモノガハカドリスギル。
ちなみに私はPDFをiPhoneでダウンロードしたら、それをブックアプリに送って、電子書籍のように読めるようにしています。
もはや電子書籍となんら変わりませんし、「この知識、この本に載ってたような……」をすぐにスマホで確認できたり、隙間時間で少しずつ読めるのは本当に助かっています。
6. 他人の購入ログを見てまた買いたくなる
サイト内の検索語句でも同人誌を探せるほか、新刊特集や物理特集もあります。
ただ、それでも膨大な量の技術書から、買いたい本をどう探せば?……となることもあるでしょう。
そんな時は、#技術書典で刺さった本 というタグでXを検索すると、他の方の購入報告が出てきます。
この購入報告、本の説明概要と本の表紙が画像リンクとして出るほか、その本の購入ページのリンクもあるので「こんな本があったんだ、いいな」と思ったらすぐに買えてしまいます。
また、自分の購入報告もしやすい仕組みになっているので、購入したよ!と報告ツイートをすると、作者さんが光の速さで飛んできていいねをしてくれます。エゴサすごい。
でも「素敵本をありがとうございます!」が届く時代、届けられるシステムなのは本当にいいなぁと思います。
感想
買った本
今回、溜め込んでいたアマギフがあったため、気軽に購入していった結果、最終的に12冊の技術同人誌を購入しました。たくさんの知識と幸せを得た……!
どの本もとても印象に残っているので、1冊ずつご紹介できればと思います。
[技術書典19]むずかしい子と学ぶAI時代のネットリテラシー 〜「寛容な管理」ではじめる実践ガイド〜
子どもにこれからネットリテラシーを教える立場になるにあたって、参考にしたく購入しました。
PySimpleGUIではじめる Pythonデスクトップアプリ作成レシピ
業務でPythonに触れるようになったので「そもそもPythonって何ができるの?」を知りたく、購入しました。
画像もたくさん、丁寧に解説してくれているので、「こんなの作れるかな?」が思いついたら、自分でも実際に手を動かしてみようと思えました。
Python リファクタリング実践記 SymPy をリファクタリングしてみた
こちらもPythonの参考にと購入した一冊です。
リファクタリングもプルリクもまだまだ別世界の話と思っていたのですが、必要に応じて、ルールに則ってどんどんやっていいものなのだなぁ……と思えました。
GitHubも読めるようになりたいなぁと勉強欲も強まりました。
わたしのすごいAI活用技術大全 #WAKECareer_技術書典19
AI活用を進めたく購入。
色々な人の活用事例だけでなく、何をどう判断してその活用を選んだかを知ることができたので、とても参考になりました。
全てを手作業でやるには人間と人間の手が足りなくなってくるだろうと思うので、この事例を参考に、AIと上手く生きていきたいなと思いました。
自分の本当の願いに気づくための対話型AIタロット占い〜パーソナルリーディングbotの作り方〜
以前、chatGPTに西洋占星術の情報を記憶させて、自分の性格についてわかった状態で相談に乗ってもらったりがあったので、興味が湧いて購入しました。
内容としては、サポートしてくれる存在が周りの人間に見つからなければ、上手くAIに頼んで助けてもらってもいいよね、というもの。
プロンプトさえ操れれば、ちょっとしたアドバイザーが手のひらの上に召喚できるのはいい時代だなと思いました。
実際、生成AIとチャットしていると、自分の考えが整理できる部分が大きいので、自分でも色々カスタマイズをしてみようと思いました。
知的生産を加速するメモの整理と活用 Obsidian x LLMで試行錯誤
Scrapboxから他のメモツールを探していたところ、そういえばObsidianってツール、聞いたことがあったな、と購入。
実際に使っている人の生の意見が手に入って良かったです。
ちなみに、使ってみてVimライクな入力ができることが判明したので、Obsidian君はレギュラーになりました。
拡張機能でThunderbirdライフを楽しもう
Thunderbirdも業務で触れる機会があり、アドオンに興味があったので購入。
作成ハードルは決して低くないのですが、色々とカスタムできるのだなぁとわかって、開発欲が湧きました。
ないなら作ればいいじゃない!……となったら、自分で色々作ってみようと思います。
Scratchでタイピングゲームを作ったら、小1がタッチタイピングが出来るようになった件
かな入力のタイピングサイトが少ないのと、Pythonの練習がてらタイピングゲームを作るか……と思っていたら見つけたのがこの一冊。
Scratchもいいなぁ……となりました。
この本にもあるように、親の手作りは子どもも楽しく遊ぶのはわかりますし、楽しくなった延長線上に「自分でもカスタマイズできるよ」は嬉しいと思うんですよね。
プログラミング教員の一環として、作ってみようと思いました。
あと、画像をふんだんに使った丁寧な本だったので、「技術書でも、画像をふんだんに使って説明していいんだ……!確かに……!と驚きました。
すごくわかりやすくて助けられました。
Anyway, Keep Writing! vol. 1
何期か前から推しているサークルさんの本なので買いました。
「テクニカルライティング」や「技術を伝えるテクニック」なんて本を出すくらい、伝わる文章を書くのが上手な方なのですが、本当に抵抗なくスッと読める文章しか書いてないので、エッセイだろうが、自分が今ほしい分野の知識とは離れていようが買いだ!……と購入。
実は滑り込みで購入したのでまだほとんど読めていないのですが、前書きを読んだだけで「あっ、これは楽しく読めるやつだ……」と勝利を確信しています(笑)
わかる!ソフトウェア設計トレーニング
業務において、ソフトウェア設計についての知識が必要になってきたので購入。
初心者向けに、丁寧に説明を進めてくれる一冊だと感じました。
サッと読んだだけではわからない部分もあるので、何度かじっくり読み直して理解出来ればと思います。
「設計書って何を書いたらいいの?」と思ったときに読む本
こちらも設計の勉強用に購入。
読んでみると図がとても多く、読みやすく説明してくれる本で助かりました。
なんというか、図と文章のバランスがすごく好みでした。
難しい話題を文章だけで理解するのって結構大変なのと、図でのインプットの方が好みなので、買って良かった!……となりました。
【ギャグ漫画】告白に学ぶHTTPステータスコード 〜エラー編〜(わかばちゃんと学ぶシリーズ)
わかばちゃん本はGit本からお世話になっていて、最近Docker本を購入し、HTTPエラーもずっと気になっていたので購入に至りました。
ネタ本ではありますが「そっか、単なるエラーでも、色んなエラー要因あるよなー」と勉強になったので、エラーコードからスムーズに原因を予測できるようになっていければなと思います。
読んだ本(無料配布分)
また、技術書典では無料配布されている本も多くあり、今回は4冊ほどダウンロードして読みました。
ヤバい住所 改訂版
正規化が沼以上に、日本の住所は本当に沼なんだな……と思いました。
業務で外国製のソフトに触れる際は「日本の住所処理大丈夫か?」……は見ようと思いました。
Pythonで始めるテストツール製作 Menu Based CLI編
テストコードについての知識を得たかったのでダウンロードしました。
色々なテスト例が載っているので、ここから勉強していければと思います。
AIに攻略本を作らせたい!〜Wikipediaゴルフ編〜
まだほとんど読めていませんが、気になったのでダウンロード。
AIに頑張って執筆させる作業、人間の苦難が詰まってて結構好きなんですよね……。
金欠エンジニアのための予算1000円でウェブサイトを作る本
なんだその本は??……と言うのと、表紙が可愛かったのでダウンロード。
Gitのサブモジュールで困ったら読む本
mochikoさんの本で無料のやつだ……!とダウンロード。
まだ困ってないとはいえ、これからGitを触っていくので、困る前に読めればと思います。