はじめに
こんにちは!すぎもんです
現代ではAWS、Azure、GoogleCloudとメガクラウド環境が多くのお客様に利用されています。
またお客様によっては複数のクラウドサービス、いわゆるマルチクラウドを利用されているケースがあります。
今回はHULFT SquareがネットワークプラットフォームサービスであるATBeXとの連携によりマルチクラウド環境にてセキュアな接続を確立した上でデータ連携が実現できることを検証してみました。
サービス概要
ATBeXとは
ATBeX(AT TOKYO Business eXchange、アットベックス)は、「つながる、広がる」を実現するネットワーク接続を提供します。メガクラウドをはじめ、さまざまなITサービス、データセンター間接続を、お客さまの要件に合わせてオンデマンドで利用することを可能にするネットワークプラットフォームサービスです。
ATBeXとは
HULFT Squareとは
HULFT Squareとは、DX実現に必要な「データ活用するためのデータ準備」や「業務システムをつなぐデータ連携」を支援する日本発iPaaS(クラウド型データ連携プラットフォーム)です。オンプレミス・クラウド・SaaSなどの環境に分散し管理されているさまざまなデータを、業務システム間、業種、国・地域をまたぎデータを連携させることができます。
HULFT SquareとATBeXの連携の価値
ユーザーは複数の環境に分散するデータを連携し業務に活用するためには環境間でセキュアな接続を確立する必要があります。
本連携により、ユーザーは、セキュアな閉域接続でのデータ連携ネットワークが柔軟かつオンデマンドで構築可能となります。
HULFT SquareとATBeXの連携メリット
ATBeXと連携しなかった場合
①Azure環境とGCP環境を既にご利用のお客様は個別に回線を用意してAWSとのセキュアな専用線接続を構築する必要があります。
②オンプレミス環境からAWSへのセキュアな閉域接続を個別に用意する必要があります。
HULFT SquareはAWS基盤上にて構築されています。
HULFT Square外のお客様AWS環境へのプライベートな接続にはAWS PrivateLink 1を利用する必要があります。
ATBeXと連携した場合
①Azure環境とGCP環境を既にご利用のお客様はATBeX経由で1つの物理接続で複数の論理接続にてAWSとの専用線接続を確立できます。
②オンプレミス環境からもATBeXを利用してAWSへの閉域接続を確立できます。
検証について
概要
セキュアな接続を確立した環境間でデータ連携が実施できることの確認を目的に以下の検証を実施致しました。
①マルチクラウド環境でのデータ連携検証
②オンプレミス環境にあるHULFTとのデータ連携検証
環境準備
1.AWS PrivateLinkにはAWSのお客様環境のVPCが必要です。
2.マルチクラウド環境でのデータ連携検証のために、ATBeXの専用線接続経由で接続するAWSとAzureの環境を使用します。
ATBeXの接続申し込みとAWS、Azureの接続設定が完了していることが必要です。
ATBeXのサービス詳細については下記リンクを参照して下さい。
AWS Direct Connectとは
Azure ExpressRouteとは
実施手順
検証実施手順は以下をご参照下さい。
①マルチクラウド環境でのデータ連携検証
[HULFT SquareとAzureをATBeX経由で連携してみた]
(https://qiita.com/sugimon/items/e98bc4f057b4ca5f0e5c)
②オンプレミス環境にあるHULFTとのデータ連携検証
[HULFT Squareとオンプレミス環境をATBeX経由で連携してみた]
(https://qiita.com/sugimon/items/593dec9e548883dc1c63)
おわりに
いかがだったでしょうか。
ATBeXとHULFT Squareの連携によってマルチクラウド環境、オンプレミス環境とのセキュアな接続を確立し、データ連携を実現できることが確認できました。
本記事がネットワークプラットフォームサービスとiPaaSの連携の実現の一助になりましたら幸いです。
ここまで読んでいただきありがとうございました。それでは、また!
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AWS PrivateLinkとは
インターネットを経由せず、VPCやサービス間のやりとりをAmazonネットーワーク内で完結させる仕組みのこと。利用するには、どのエンドポイントサービスに紐づけるかを指定するVPCエンドポイントと、接続したいサービスの指定元となるVPCエンドポイントサービスの作成が必要です。 ↩