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RubyでQiitaの投稿をSlackに通知する

Last updated at Posted at 2019-06-14

概要

社内メンバーのQiita投稿をSlackに通知する仕組みをRubyとAWS lambdaで実装する機会があったので、その手順をまとめます。

おおまかな仕組みとしては、

  1. 会社のQiitaページのフィードを解析し、1時間以内の投稿を取得する
  2. Slackに通知する
  3. それを1時間ごとに実行する

という形式をとりました。

環境

Ruby 2.5
slack-notifier 2.3.2

ディレクトリ構成

.
├── Gemfile
├── Gemfile.lock
├── lambda_function.rb
└── vendor
    └── bundle

1時間以内の投稿を取得する

投稿の取得にはフィードを利用します。フィードには記事の著者や投稿日、更新日といった情報が記載されているので、フィードを解析することで、その投稿が1時間以内になされたものかを判定することができます。

フィードの取得

QiitaではAtomという形式でフィードを配信しており、Organizationのフィードは、OrganizationのURL に/activities.atom を加えることで取得できます。

http://qiita.com/organizations/<NAME_ORGANIZATION>/activities.atom

参考:Qiita 記事やユーザのフィード URL(フォローしたいユーザーやタグのXML/ATOMのURL)

フィードの解析

フィードの解析にはRubyの標準ライブラリであるrssライブラリが利用できます。
RSS::Parser.parseにパースしたいフィードを渡すことで、解析した結果のオブジェクトを返してくれます。

require 'rss'

atom_organization = "http://qiita.com/organizations/<NAME_ORGANIZATION>/activities.atom"
atom = RSS::Parser.parse(atom_organization, false)

parseメソッドの第二引数にfalseを指定していますが、これはパースする際にバリデーションを行わないことを意味します。現状Qiitaが提供しているAtomはAtomの構文に完全に即していないのかバリデーション付きでパースを行うとRSS::MissingAttributeErrorが発生します。

entriesにフィードの全ての投稿が入るので、eachで1件ずつ取り出し、投稿日時が1時間以内である記事のURLを全て取得します。

require 'rss'
require 'time'

links = []
current_time = Time.now

atom.entries.each do |entry|
  published_time = entry.published.to_s.gsub(/<.+>(.+)Z<.+>/, '\1')
  published_time = Time.parse(published_time)
  links.push(entry.link.href) if published_time >= current_time - 3600
end

entry.published.contentとしてやれば、gsubやTime.parseを使わなくても直で日時を取得できるのですが、タイムゾーンがUTCになります。そのため、正しい時刻から(日本の場合)9時間ずれることになるので、私は上記のよう方法をとりました。
(ここら辺に関してはもっとスマートな方法がありそうです…)

Slackに通知

slack-notifierというgemを使うことで、簡単にSlackへ通知をすることができます。
https://github.com/stevenosloan/slack-notifier

まずは事前準備として、以下の2つが必要です。

  • gem slack-notifierのインストール
Gemfile
gem 'slack-notifier'

下記のようにすることで、先ほど取得したQiita記事のリンクをSlackに通知することができます。

require 'slack-notifier'

notifier = Slack::Notifier.new('<取得したWebhook URL>')
notifier.ping('<Qiita記事のリンク>', unfurl_links: true)

unfurl_links: trueはリンクのプレビューを表示するための引数です。無くても問題ありません。
参考:slack-notifierでrailsアプリからslackへ通知

定期実行

ここまでで①会社のQiitaページのフィードを解析し、1時間以内の投稿を取得すること②その投稿のURLをSlackに通知することができました。最後に①と②を1時間ごとに実行できれば、社内メンバーのQiita投稿をSlackに通知する仕組みの完成です。

AWS lambda

定期実行の方法としては、概要でも述べたようにAWS lambdaを使用しました。AWS lambdaとは、関数を登録しておくことで、クラウド上で自動的にコードを実行してくれるサービスです。それ以上の深い説明は私にはできません...

関数の作成

まずは、ローカルでAWS lambdaに登録するSlack通知の関数を作成します。
関数を書くのはAWS lambdaのコンソールで行うこともできますが、Lambdaに標準でインストールされていないライブラリ(今回の場合slack-notifier)を使うには、ローカルでパッケージングしたものをデプロイする必要があります。

私の場合、以下のようなプログラムにしました。

lambda_function.rb
require 'slack-notifier'
require 'rss'
require 'time'

def get_recent_links(atom, current_time)
  links = []

  atom.entries.each do |entry|
    published_time = entry.published.to_s.gsub(/<.+>(.+)Z<.+>/, '\1')
    published_time = Time.parse(published_time)
    links.push(entry.link.href) if published_time >= current_time - 3600
  end

  return links
end

def slack_notifier(message)
  #環境変数SLACK_WEBHOOK_URLはlambdaのコンソールで設定します
  notifier = Slack::Notifier.new(ENV['SLACK_WEBHOOK_URL'])
  notifier.ping(message, unfurl_links: true)
end

def lambda_handler(event:, context:)
  #同じくTARGET_ATOM_URLはlambdaのコンソールで設定します
  atom_organization = ENV['TARGET_ATOM_URL']
  atom = RSS::Parser.parse(atom_organization, false)
  current_time = Time.now
  qiita_links = get_recent_links(atom, current_time)
  return if qiita_links.empty?

  message = <<~EOS
    [Qiita新着投稿]
    Qiitaに新着投稿がありました。
    #{qiita_links.join("\n")}
  EOS

  slack_notifier(message)
end

デプロイ

デプロイ方法については以下の2つが参考になりました。私と同じくAWSに慣れていない方は、zipに圧縮してコンソールからアップロードするというやり方が一番わかりやすいかと思います(以下はこの方法をとった前提で進めます)。
Ruby support for AWS Lambdaを使ってみる
AWS Lambda の Ruby ランタイムを試す

リンク先にも書かれていますが、AWS LambdaのRubyバージョンは2.5です(2019年6月現在)。開発側のRubyのバージョンが2.5でないとデプロイを行ってもrequireするときにエラーになります。

環境変数の設定

デプロイ後は環境変数の設定をします。
関数のエディタの下に設定できる欄があるので、プログラム中で用いている2つのURLに加え、タイムゾーンをJSTに変更するため、TZの値をAsia/Tokyoに設定します。
参考:AWS Lambdaのタイムゾーン変更
image.png

トリガーの設定

トリガーは画像中の左側のリストからCloudWatch Eventsを選択します。
image.png

すると下側にトリガーの設定が表示されるので、新規ルールの作成を選択し、1時間ごとに実行するよう設定します。
image.png
設定が完了したらトリガーを追加し、関数を保存して完成です。

参考
【AWS】lambdaファンクションを定期的に実行する

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