はじめに
この記事は、NTTテクノクロス Advent Calendar 2023 12日目です。
NTTテクノクロスの神長(ジンチョウ)です。社内では、モバイル向けアプリ開発・技術支援、技術ガイド執筆、社内研修講師を担当してます。
また、業務外では以下活動を行ってます。
- 学生向けプログラミング教育
- 川崎市立上丸子小学校(社外ブログ『エンジニアが本気で⼩学⽣向けプログラミング教育をやってみた』を参照)
- 都内高等学校
- 他県大学
- 技術書典へ技術書の出展(最新刊『ゼロから始めるFlutterアプリ開発入門 2023.11版』)
この記事では、2021年から取り組んでいる 『技術書典へ技術書の出展』 について書きます。これから技術書典に本を出展しようと思っている方、社内の研修資料や勉強会資料を有効活用したいと考えている方の一助になればと思い、執筆をしました。
活動のキッカケ
ここでは、 『技術書典へ技術書を出展するキッカケ』 を記したいと思います。
私は社内研修の講師や勉強会で登壇する機会が多く、それに向けて資料やサンプルプログラムを定期的に開発して、社内に公開していました。 公開直後は多くの社員に手にとってもらえるのですが、暫くするとそれが無くなり、稼働を要して作成しているにも関わらず、相応の効果が出せない・作ったものが無駄になっている問題を抱えてました。
そんな中で、同業他社の友人から所属する会社で 『技術書典に技術書を出展するサークル』 がある話を聞きました。話を聞いた時に 『自分の会社でもやりたい!』 と思い、その日から時間を見つけては『何を題材に…どうやって社内に展開してゆくか…』と考えを巡らせてました。
考え始めてから1ヶ月位経った時、同僚の@etctaroが講師を務める 『Flutterアプリ開発』 の研修に補助講師として参画することになりました。当時はFlutterを余り触っていなかったこともあり、講義内容がとても面白く、研修終了まで聞き入ってました。そして、研修が終わる頃には 『これを本にしよう!』 という思いが自分の中で固まってました。
数日後、上司の@korodroidと面談のタイミングで、 『社内研修や勉強会向けに作った資料とプログラムを元に技術書を作り、技術書典に出展する』 話を持ちかけました。1冊目は、『Flutterアプリ開発』 の研修を題材にし、私とFlutterの知識が豊富な@korodroid、@etctaroで3人で執筆したいと。
@korodroidからは、共同執筆の了承をもらい、面談時間を目一杯使って以下の議論を交わしました。
- 本のレベル感(初心者向け or 中上級者向け)
- 本のボリューム
- 本の形態(電子書籍 or 電子書籍+紙媒体)
- 本の価格(無料 or 有料)
- 何月の技術書典での出展を目標にするか?
- 社内調整をどう進めるか?
面談終了後、すぐに@etctaroに声を掛けて 『技術書典へ技術書を出展する』 プロジェクトがスタートしました。(イメージは、技術書典に最初に出展した『ゼロから始めるFlutterアプリ開発入門』の表紙です。)
活動の方針
プロジェクトのスタートにあたり、会社の技術力をアピールに加えて自分達なりの方針を考え、活動の方針としました。
- NTTテクノクロスの技術力をアピールする
- 人材育成・スキルアップ
- 知識・ノウハウをアウトプットする文化の醸成
人材育成・スキルアップは、1冊目のFlutterを扱う技術書を執筆する際、私自身がFlutterを殆ど触ったことが無く、勉強をしながら執筆する必要があったことと技術書を執筆する営みを利用して、有識者が若手社員を育成するといったこともできると考えて方針の一つとしました。
また、知識・ノウハウをアウトプットする文化の醸成は、私達と同じ社内で研修講師や勉強会に登壇する社員が技術書を出展したり、若手社員が技術書を執筆することをキッカケに社内の研修講師や社内外の勉強会等に登壇する様に成長することを願って方針に組み込みました。
2023年度の活動
2023年度は、以下2種の電子書籍を技術書典14、技術書典15で出展しました。
- 技術書典14:みんなではじめる 小中学生のためのITエンジニア体験教育
- 技術書典15:ゼロから始めるFlutterアプリ開発入門 2023.11版
『みんなではじめる 小中学生のためのITエンジニア体験教育』は、私、@korodroid、@etctaroの3人で2018年から取り組んでいる 『学生向けプログラミング教育』 で得た知見・ノウハウ、教育にしようしたプログラム等のコンテンツをまとめた本です。私達と同じ様に学生向けプログラミング教育に取り組んでいる方、これから取り組もうとしている方に読んで頂きたい1冊です。
『ゼロから始めるFlutterアプリ開発入門 2023.11版』は、技術書典に最初に出展した『ゼロから始めるFlutterアプリ開発入門』の内容を最新のFlutter、開発環境のバージョンに対応等、内容のバージョンアップした本です。Flutter初心者〜中級者向けの本です。
技術書典15では、@inoue-mnが技術書を出展しました。活動を始めて2年、とうとう私達以外から技術書を執筆する社員が誕生しました。 詳細は弊社アドベントカレンダー14日目に掲載されますので、読んで頂けると嬉しいです。
- 技術書典15:ゼロから始める AWS AppSync入門
活動を通して得られたモノ
活動を通して得られたモノは語り尽くせない程あるのですが、個人的に以下の3点が得られたモノのBest3です。
- 『社内研修や勉強会向けに作った資料とプログラムを元に技術書を作り、技術書典に出展する』 枠組を作り上げるあげ、他の社員にも普及することができた。
- 若手社員の育成や技術書のリリースに合わせて様々な社内イベントを企画・開催したことで 『社内コミュニケーションを活性化』 できた。
- 出展した技術書のDL数が1500DLを突破。技術書典(オンラインマーケット)を活用したことで 『継続的に多くの人達に手に取って頂いている』 。
今後に向けて
技術書典15では、久しぶりにオフライン会場にお邪魔して、気になっていた本を購入しました。技術書典11、14、15全てオンライン参加のみだったこともあり、会場の空気感や各ブースの楽しそうな姿を見ると、自分達も将来的に物理本を持って技術書典に参加したいと思いました。期待して頂けると嬉しいです。
最後に
最後まで読んで頂き、ありがとう御座います。
13日目となる明日の記事も楽しみにして頂ければと思います。