#はじめに
こんばんは。師走もしはすって書くとロハスみたいなだと時折思うGunosyの石橋です。恣意性のスキマに生まれる一つのドラマに出会えたことを感謝したいです。
お陰様でシステムも拡大一直線で邁進しておりますが弊社にとってAWS元年であった2013年(正確には2012年12月からですが)と異なり本年はまた異なったサービスが活躍する一方でコスト面でも存在感をアピって来ました。
計算に使うインスタンスが多めなサービスではありますがEC2+RDSを超えた先でどんなとこが膨らんでくるのかの参考になれば幸いです。
(※以下円グラフではAWSで弊社がよく使っているサービスについて、特定の月での料金構成比を記載しています)
#振り返り 2012年~2013年
Gunosyは2012年11月に法人化し、2012年12月からAWSを使っています。さくらVPSの単一VPSで動いていたところからAWS移設にあたってまず気をつけたのはデータベースの安全で快適な運用でした。
MultiAZはもとよりストレージサイズもインスタンスタイプも背伸びしつつ構成したため、RDSが費用の中で一番存在感がありました。
2013年1月末にアプリをリリースし、Webサーバやスクレイピング、推薦処理でEC2インスタンスが増え程なくRDS料金を上回るようになり、年末ぐらいには「だいたいEC2」ぐらいになっていました。
データ転送(Data Transfer)については少しですが成長しています。
#2014年・春
春ごろのトピックとしては2013末から立ち上がっている広告システムのウェイトが増してきていました。
EC2とRDSについても勿論台数は増えたのですが、データを分析し続けるようになりそれまで存在感の薄かったRedshiftがあっという間にRDSを上回りました。
性能担保とコストで悩んだ末でしたがRedshiftをローテート運用するようにし、保管するデータについては一定期間に留めるようにしました。増やし続けないと辛いような運用をさけ、かつチューニングもやりやすいサイズにしています。
また2013年末にかけて成長を見せていたデータ転送(Data Transfer)についてもさらに順調に育っており、毎月無視できないウェイトになってきているのがこのあたりです。
#2014年・夏
夏ごろにはコンテンツパートナ様から記事データをお預かりできるようになり、それらのデータについてはGunosyから配信するようになったためそれまで影を潜めていたCloudFrontがEC2を追い越しそうな勢いで伸びてきました。Data Transferと合わせて相当なウェイトになっています。
この時期は配信+転送についていかに無駄を減らすかが課題だったのでシンプルな送信データの圧縮や効率化、CloudFrontのリザーブドキャパシティ、CDN移転検討などをしていました。
#2014年・秋
CloudFrontを使ったコンテンツ配信についてはボリュームの増加も計画を立てやすかったのでリザーブドキャパシティ適用で早期に抑えこむことができました。ただ依然として配信+転送のウェイトが多くを占めています。また見え方としては小さいですがMobilePush本格運用によりSNSが伸びているのも見逃せません。
#これから
EC2/RDS/Redshiftは増えるときは増えるので適切にリザーブドインスタンス等で運用
というシンプルな解になると思いますが、問題は配信+転送にかかるコストの方です。CloudFrontには使う量をコミットすることで価格を下げることができるオプションこそありますが、それを踏まえてもデータのスリム化や余計な転送の除去については常に注意を払わないとがっつり費用に乗ってくるのがAWSでの留意点です。
来年はLambdaがシステム内に出張ってくる(希望)はずなので、EC2で動いているインスタンスいくつかの役割を奪いつつ新たな用途も含め動きを与えてくれると思います。