1. はじめに
皆さん、LT会(Lightning Talk会)に参加してますか?
LT会で話したいことがあったのに、スライド作るの面倒で参加しなかったことはありませんか?
本記事で紹介する Marp, github.dev, GitHub Actions を活用した効率的なスライド作成方法で、気軽にLT会の準備をしませんか
2. LT会でのスライド作成の課題
2.1. 時間的制約
- LT会まで時間が限られているため、スライド作成にかけられる時間が短い
- 短時間で内容をまとめ、分かりやすくスライドに落とし込む必要がある
2.2. ソフトウェア・環境
- スライド作成ソフトの操作に不慣れな場合、作成に時間がかかる
- 共同作業の場合、ファイル共有やバージョン管理が煩雑になる
2.3. デザイン・レイアウト
- 短時間で聴衆の興味を引くスライドを作成する必要がある
- デザインの知識やセンスが求められる
3. Marp, github.dev, GitHub Actions を使うことのメリット
3.1. Marp
- Markdown 形式でのスライド作成: Marp は Markdown 形式でスライドを作成できるため、テキストエディタで手軽にスライドを作成できます
- シンプルな操作性: Markdown 形式での記述に慣れていれば、直感的にスライドを作成できます
- 豊富なテーマ: 多様なテーマが用意されており、デザイン性の高いスライドを簡単に作成できます
- ソースの挿入が楽: スライドにシンタックスハイライト付きソースコードを挿入するのが楽
3.2. github.dev
- ブラウザ上で開発可能: github.dev はブラウザ上で VS Code を利用できるため、場所を選ばずにスライド作成・編集作業を行えます
- GitHub との連携: GitHub リポジトリと連携できるため、スライドのバージョン管理や共同作業が容易になります
3.3. GitHub Actions
- スライド作成の自動化: GitHub Actions を利用することで、スライドの PDF 変換を自動化できる
- PDF 変換に必要なソフトウェアのインストールをしなくても、ブラウザからの指示で変換できる
3.4 組み合わせによる効果
これらのツールを組み合わせることで、スライド作成から PDF 生成、そして共有までの一連の作業を効率的に行えます。
- 場所を選ばないスライド作成: github.dev,GitHub Actions により、どこでもブラウザさえあればスライド作成が可能になります
- 共同作業の円滑化: GitHub を利用したバージョン管理や共同編集により、複数人でのスライド作成がスムーズに進みます
これらのメリットを最大限に活かすことで、LT 会に向けたスライド作成をより効率的に、そして質の高いものにすることができます。
4. テンプレートリポジトリの紹介&使い方説明
私が作成した Marp スライド作成 テンプレートリポジトリを紹介し、その使い方を説明します。
4.1. テンプレートリポジトリのリンク
4.2. テンプレートリポジトリの内容
├── .devcontainer
│ └── devcontainer.json # GitHub Codespaces設定ファイル
├── .github
│ └── workflows
│ └── marp.yml # GitHub Actions設定ファイル
├── .vscode
│ └── settings.json # VSCode設定ファイル
├── LICENSE
├── README.md
├── pdf # GitHub Actionsで変換したPDFファイルの出力先
│ └── .gitkeep
├── target.txt # GitHub Actionsで処理するMarpファイルのパスを指定するためのファイル
├── サンプルスライド
│ ├── sample.md # サンプルスライドのMarpファイル
│ └── サンプルイラスト.png # サンプルスライドで使うイラスト
└── ロゴ画像 # サンプルスライドで使うロゴ画像
├── サンプルロゴ.png
├── サンプルロゴ_small.png
└── サンプルロゴ_タイトルスライド用.png
4.3. テンプレートの使い方
4.3.1 テンプレートを元にリポジトリを作成
Use this template
→ Create new repository
でリポジトリを作成
4.3.2 Marpフォーマットの.mdファイルを編集してコミット
4.3.2.1 (パターンA)github.devを利用
作成したリポジトリのページを開いた状態で .
キー
4.3.2.2 (パターンB)GitHub Codespacesを利用
<> Code
→ Create codespace on main
4.3.3 GitHub ActionsでPDF変換
4.3.3.1 target.txtにMarpフォーマットの.mdファイルの相対パスを記載
target.txt の内容を 変換したい .md ファイルの相対パスに書き換えてコミット
4.3.3.2 GitHub Actionsを実行
リポジトリのトップページ → Actions → Convert Marp Markdown to PDF → Run workflow
→ Run workflow
実行した GitHub Actions ワークフローが終了するまで待つ
GitHub Actions ワークフローによってコミットされたPDFをダウンロード
5. まとめ
この記事とテンプレートリポジトリが皆さんのLT会用スライド作成に役立てば幸いです。
今回は記載しませんでしたが、Marpによるスライド作成は、LLMとの相性も良いです。LLMと組み合わせることで更にスライドの作成が楽になります。
紹介したツールのもっと良い使い方や、もっと良い組合せのツールがあれば教えてください。
また、テンプレートリポジトリに改善すべきところがあればpull requestやissueをお願いします。
6. 参考リンク
感銘を受けた、本記事書こうと思う切っ掛けになったスライド
Marpに関するQiita記事でとても良いと思ったもの
github.devを知る切っ掛けになった記事
GitHubActionsでPDF化 参考にした記事
ちょっとMarpを試してみるのなら MarpWebEditorがおすすめ