1
1

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

要件定義書からWBSを作る方法:AIで作業を分解して、ガントチャートまで通してみた【ウォーターフォール】

1
Posted at

はじめに

ウォーターフォールで進めるプロジェクトの、最初の山。要件定義書が固まって、さあ計画を、というところです。

  • 要件定義書を読み返しながら、作業を1行ずつ書き出す
  • 「この作業、どの要件から来たんだっけ」が、書いているうちに怪しくなる
  • 日程を入れる段になって、Excelの表をガントチャートに作り直す

WBS(Work Breakdown Structure、作業分解構成図)は、プロジェクトでやる作業を、細かい単位まで分解して一覧にしたものです。ここが固まっていないと、ガントチャートも工数の見積もりも、土台がぐらつきます。

この記事では、ONES Wikiに置いた要件定義書をONES Assistantに読ませて、WBS案を作ってもらい、そのままONES Projectの課題にして、ガントチャートに並べるところまでやってみた記録です。途中で一度、思い切り外しました。

最初の依頼は、こう外しました

デモ用に、「日程管理アプリ」の要件定義書をONES Wikiに書きました。機能要件が4つ、非機能要件が2つ、受け入れ基準が2つ、外部依存が2つ。リリースは12月末です。

このページを開いたまま、ONES Assistantに最初に頼んだのがこれです。

この要件定義書をもとに、ウォーターフォール開発のWBSを作ってください。

・工程(要件定義・設計・実装・テスト・リリース)を第1階層、作業を第2階層の2階層です
・各作業に「どの要件から来たか」を添えてください
・工期は2026年10月から12月末、作業の開始日と終了日も入れてください
・ページに書かれていないことは補わないでください。未確定の点は「記載なし」としてください
・まずは表で見せてください。課題やページは作らないでください

はい、返ってきたのがこの画面です。

01_最初の依頼は表に並べ直しただけ.jpg

……あ。

要件の10行が並んでいるだけで、開始日も終了日も、全部「記載なし」です。分解も、日程の割り当てもされていません。

理由は、依頼文にありました。「補わないでください」と「日付を入れてください」を、同じ依頼に書いてしまったんです。要件定義書に日付は書いていないので、ONES Assistantは「補わない」を優先して、正直に「記載なし」を返してくれました。間違っているのはAIではなく、こちらの依頼です。

依頼文を直して、もう一度

直したのは、「補わない」のかかる範囲です。分解と日程の割り当ては「目安として」やっていい、と言い直しました。

この要件定義書をもとに、ウォーターフォール開発のWBS案を作ってください。

・工程(要件定義・設計・実装・テスト・リリース)を第1階層、作業を第2階層にしてください
・作業は要件を分解して構いません。各作業に「どの要件から来たか」を添えてください
・工期は2026年10月から12月末。各作業の開始日と終了日は「目安」として入れてください
・要件にはないが必要そうな作業は、「追加案」として分けてください
・まず表で見せてください。課題やページは作らないでください

ポイントは、「追加案」として分けてもらうところです。要件に書いていない作業が、本編に混ざらないようにしました。

で、結果がこちら。

02_WBS案が表で返る.jpg

今度は「本編」の表に10件の作業が並んでいて、右には、作業ごとの「起点となる要件」と、目安の開始日・終了日が入っています。

「タイムゾーン対応」という機能要件が「タイムゾーン対応の設計」になり、「締切リマインダー通知」は、非機能要件の「通知はユーザーのタイムゾーン基準」とも結びついて、1つの作業に。要件がちゃんと作業に分かれて、元の要件もたどれます。

そして、その下に「追加案」の表。ページには書いていないけれど、必要そうな作業が7件、理由つきで並んでいます。移行リハーサル、バックアップ・ロールバック手順の整備、性能テストなど。

……これは、うれしい。要件定義書に書いていない作業は、あとから抜けに気づいて慌てる定番です。本編に混ぜず、「追加案」として別の表に出してくれるので、採用するかどうかは、こちらで選べます。

課題にして、ガントチャートで見る

ここからは軽い話です。本編の10件を、ONES Projectの課題にします。同じパネルでこう頼みました。

本編の10件を、プロジェクト「JP-DEMO」(キー JPDE)に課題タイプ「タスク」で作成してください。
各課題の開始日と終了日は表の目安の日付を設定し、説明に「起点となる要件」を書いてください。
追加案は作らないでください。

03_課題が10件作られる.jpg

JPDE-3からJPDE-12まで、10件。表の日付が、そのまま開始日・終了日に入っています。追加案は作られていません。

では、ガントチャートを開きます。

04_ガントチャートに並ぶ.jpg

階段状に並びました。左上のiCal提供元の仕様確認から、右下のリリースまで。Excelで作り直さなくても、課題に日付が入っているだけで、ガントチャートになっています。一番上の2行は、別の検証で作った日付なしのタスクなので、バーは出ていません。

この画面を自分のデータで触ってみたい方はこちら → ONES.com

この記事に出てきた製品

  • ONES Wiki:要件定義書を書いて貯めておく、ナレッジベース管理のツールです。
  • ONES Project:課題と日程を管理して、ガントチャートで見られるプロジェクト管理のツールです。
  • ONES Assistant:ONESの画面に組み込まれたAIアシスタントです。ページを読み取って、表を作り、課題の作成までします。

ここは、人が見ないといけません

試してみて、そのまま使えない点もありました。

  • 工程の階層は、返ってきませんでした。 「工程を第1階層、作業を第2階層に」と頼みましたが、返ってきたのは、工程の欄がない1枚の表でした。課題にしたあとも、親子関係はなく、ガントチャートには10件が横並びです。工程ごとにまとめたいなら、親課題を人が作って、つなぎ直すことになります
  • 日付は、あくまで目安です。 要件定義書に日付がないので、ONES Assistantが期間を割り当てています。実際の工数を見積もったわけではありません。ガントチャートの先頭2件には、赤い「期限超過」のバッジも付いています。工期を「10月から」と頼んだのに、記事を書いている日はもう10月26日だった、というだけの話ですが、実際に使うなら、開始日を今日以降にして頼む必要があります
  • 作業どうしの依存関係は、引かれていません。 階段状に見えるのは、日付をずらして割り当てた結果です。「この作業が終わらないと、次を始められない」という線は、ここから人が足していきます
  • 要件定義書の書き方が、そのまま出ます。 今回の要件定義書は、10行ほどの短いものです。実際のプロジェクトで、要件が数十行ある場合は、同じ精度で分解されるとは限りません。ここは試していません

AIがやったのは、要件定義書を作業に分けて、課題とガントチャートの形にするところまでです。工程の構造と、依存関係と、日程の妥当性は、人が見て決めるところです。

おわりに

WBSを作る作業で重いのは、書き出すことより、「この作業は、どの要件から来たのか」をつなぎ続けることだと感じました。起点となる要件を作業ごとに添えて、追加案を別の表に分けてもらえるだけで、レビューのときに見る場所が決まります。

あなたのチームでは、要件定義書からWBSに落とすとき、どこで一番時間を使っていますか。

試すなら ONES.com から。導入のご相談は support@ones.com で受け付けています。

1
1
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
1
1

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?