はじめに
こんにちは。細々とプログラミングをしているsotanengelです。
この記事は以下の記事の連載です。
他の連載記事 (詳細)
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- Day 2:型システムを用いて共通の挙動を表現しよう
- Day 3:OptionとResultに対してはmatchを用いずに変換しよう
- Day 4:標準のErrorを使おう
- Day 5:型変換を理解しよう
- Day 6:newtypeパターンを活用しよう
- Day 7:複雑な型にはビルダを使おう
- Day 8:明示的なループの代わりにイテレータ変換を使用することを検討しよう
- Day 9:標準トレイトに習熟しよう
- Day 10:RIIパターンにはDropトレイトを実装しよう
- Day 11:ジェネリクスとトレイトオブジェクトのトレードオフを理解しよう
- Day 12:デフォルト実装を用いて、実装しなければならないトレイトメソッドを最小限にしよう
- Day 13:Don't panic
- Day 14:リフレクションを避けよう
- Day 15:可視範囲を最小化しよう
- Day 16:ワイルドカードインポートを避けよう
- Day 17:パブリックインターフェースのドキュメントを書こう
- Day 18:分別を持ってマクロを使おう
- Day 19:Clippyに耳を傾けよう
- Day 20:ユニットテスト以上のものを書こう
また本記事はEffective Rust(David Drysdale (著), 中田 秀基 (翻訳))を参考に作成されております。とてもいい書籍ですので興味を持った方は、ぜひ読んでみてください!
あと今回最終回です!
最後まで取り組んだ皆さん、本当にお疲れ様でした!!!
今日の内容
概要
Rustではユニットテスト以外にも様々なテストを実行することができます。
今回はいくつかのテストを実際に書いてみましょう。
書籍で紹介されていたテストの一覧
テスト名称 | 概要 |
---|---|
ユニットテスト | ある関数の動作をテストする |
結合テスト | クレート内部にアクセスせず、公開APIだけテストする挙動テスト |
ドックテスト | ドックコメント内部で公開APIをテストする |
サンプルコード | example配下のコードで公開APIをテストする |
ベンチマーク | コードの性能をテストする |
ファズテスト | ランダムな入力に晒すことでクラッシュなどを検知する |
色んなテストを書いてみよう
問(リンク)
ドックテスト、ベンチマークテストを書いてみましょう。
コード (詳細)
#![feature(test)]
// ↑ Nightly Rust のみで使用できる機能 (#[bench] などのため)
// Stable Rust ではこの行と benchmark 関連の箇所を削除するか、
// 代わりに Criterion などのベンチマーククレートを利用してください。
extern crate test; // Nightly Rust のベンチマーク用クレート
/// 2つの整数を足し合わせる関数
///
/// # Examples
///
/// ```
/// let result = add(2, 3);
/// // TODO: add関数を使った結果が5になることをassert_eq!でテストしてください。
///
/// ```
pub fn add(a: i32, b: i32) -> i32 {
a + b
}
/// メイン関数
fn main() {
let x = 5;
let y = 7;
// TODO: add関数を使って、xとyを足し合わせた結果をresultに格納してください。
let result;
println!("{x} + {y} = {result}");
}
#[cfg(test)]
mod tests {
use super::*;
use test::Bencher;
/// ユニットテスト
#[test]
fn test_add() {
assert_eq!(add(0, 0), 0);
assert_eq!(add(1, 2), 3);
assert_eq!(add(-5, 5), 0);
}
/// ベンチマーク
/// 実行コマンド (Nightly Rust):
/// `cargo +nightly bench`
#[bench]
fn bench_add(b: &mut Bencher) {
b.iter(|| {
// TODO: add関数を以下に記載し、ベンチマークテストを実行してください。
// aとbの値はどんな値でも構いません。
});
}
}
解答(リンク)
コード参照。
コード (詳細)
#![feature(test)]
// ↑ Nightly Rust のみで使用できる機能 (#[bench] などのため)
// Stable Rust ではこの行と benchmark 関連の箇所を削除するか、
// 代わりに Criterion などのベンチマーククレートを利用してください。
extern crate test; // Nightly Rust のベンチマーク用クレート
/// 2つの整数を足し合わせる関数
///
/// # Examples
///
/// ```
/// let result = add(2, 3);
/// assert_eq!(result, 5);
/// ```
pub fn add(a: i32, b: i32) -> i32 {
a + b
}
/// メイン関数
fn main() {
let x = 5;
let y = 7;
let result = add(x, y);
println!("{x} + {y} = {result}");
}
#[cfg(test)]
mod tests {
use super::*;
use test::Bencher;
/// ユニットテスト
#[test]
fn test_add() {
assert_eq!(add(0, 0), 0);
assert_eq!(add(1, 2), 3);
assert_eq!(add(-5, 5), 0);
}
/// ベンチマーク
/// 実行コマンド (Nightly Rust):
/// `cargo +nightly bench`
#[bench]
fn bench_add(b: &mut Bencher) {
b.iter(|| {
// ベンチマークしたい処理
// コンパイラーが最適化でループを削除してしまうため、「std::hint::black_box」という恒等関数を入力とする。
add(std::hint::black_box(1000), std::hint::black_box(999))
});
}
}
さいごに
もしも本リポジトリで不備などあれば、リポジトリのissueやPRなどでご指摘いただければと思います。