0
1

3つのELB特徴解説

Last updated at Posted at 2023-11-17

様々なELBの特徴解説

Amazon Web Services(AWS)は、負荷分散を実現するためのElastic Load Balancing(ELB)サービスを提供しています。ELBは、入ってくるトラフィックを複数のターゲット(例えば、EC2インスタンス、コンテナ、IPアドレス)に分散することで、アプリケーションの可用性と耐障害性を高めます。ELBには、主にApplication Load Balancer(ALB)、Network Load Balancer(NLB)、そしてClassic Load Balancer(CLB)の三種類があり、それぞれ異なる特徴と用途を持っています。この記事では、これらのELBタイプの特徴と使い分けについて解説します。

ELBの基本

負荷分散サービス

ELBは、AWSのスケーラブルな負荷分散サービスで、アプリケーションのトラフィックを効率的に処理します。このサービスを利用することで、高トラフィックの状況でもアプリケーションのパフォーマンスを維持し、システムのダウンタイムを減らすことができます。

Application Load Balancer(ALB)

アプリケーションレベルでの負荷分散

ALBは、特にHTTP/HTTPSトラフィックの負荷分散に適しており、リクエストの内容に基づいてトラフィックをルーティングできます。

特徴

  • コンテンツベースのルーティング: URLパスやヘッダー情報に基づいてトラフィックを異なるターゲットに転送します。
  • WebSocketsとHTTP/2サポート: モダンなアプリケーションプロトコルに対応しています。
  • 高度なリクエスト処理: セッションスティッキネスやSSL終端などの機能を提供します。

Network Load Balancer(NLB)

ネットワークレベルでの高性能負荷分散

NLBは、TCPトラフィックやUDPトラフィックの負荷分散に特化しており、低レイテンシで高いスループットを実現します。

特徴

  • 高いスループットと低遅延: インスタンスへの直接的な接続により、高速なトラフィック処理が可能です。
  • 静的IPアドレスの割り当て: 固定のIPアドレスを使用して負荷分散を行います。
  • 長期接続に適している: TCP接続やWebSocketの長時間接続に最適です。

Classic Load Balancer(CLB)

従来型の負荷分散

CLBは、ALBやNLBが登場する以前から利用されているELBの初期形態で、基本的な負荷分散機能を提供します。

特徴

  • シンプルな設定: 一般的な負荷分散のニーズに対して簡単に設定できます。
  • HTTP/HTTPSとTCPトラフィックのサポート: 基本的なプロトコルに対応しています。
  • 徐々に非推奨に: AWSではALBやNLBの利用を推奨

しており、CLBは徐々に古い技術と見なされています。

まとめ

AWSのELBは、アプリケーションのトラフィックを効率的に処理し、可用性とパフォーマンスを向上させるための重要なツールです。ALBはアプリケーションレベルでの高度なルーティング機能を提供し、NLBはネットワークレベルでの高性能なトラフィック処理に適しています。CLBは基本的な負荷分散機能を提供しますが、より高度な機能が必要な場合はALBやNLBの利用が推奨されます。これらのサービスを理解し、適切に選択することで、AWS環境下でのアプリケーションの信頼性と効率性を大幅に向上させることが可能です。

0
1
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
0
1