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子育てしながらAWS全冠達成した話

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はじめに

2025 Japan All AWS Certifications Engineersに選出されました!
初めて資格を取得したのが2019年だったのでそこから考えると5年以上かかってしまいました。全冠を目指そうと思ってからも1年程かかりました。

新卒Xか月で全冠達成!
2か月で全冠達成!

など世間には情熱にあふれた素晴らしい方々がたくさんいるなと思います。

私は現在2児の父です。育児をしながらの自己研鑽はどうしても時間との闘いになります。
育児をしながらでもこんな方法で全冠達成をしたよという内容を頑張るパパママの方々に共有できればと思います!
パパママでない方でも将来的に子供が欲しいと思っている方は是非読んでみて頂ければと思います。

目次

前提

各資格の難易度の所感や受験順序のロードマップ等は色々な方が投稿されているので触れません。
勉強時間の確保やモチベーションの維持等を中心に記載します。

遍歴

初めてAWSに携わってから現在までの遍歴は以下となります。
2020年度に初めてAWS案件に関与してから現在まで実務でAWSを利用しています。基盤やセキュリティ部分を中心に、Webシステムの構築やCodeシリーズを用いたパイプライン構築等を行ってきました。

  • 2019年度
    • AWS Certified Solutions Architect – Associate (AWS SAA) を取得

  • 2020年度
    • AWS Certified Solutions Architect – Professional (AWS SAP) を取得
    • 初めてAWS案件に従事

  • 2021年度
    • 👶 第一子が誕生
      ※年度的には2021年度ですが、早生まれなので実際は2022年生まれです。

  • 2022年度
    • AWS Certified Security – Specialty (AWS SCS) を取得

  • 2023年度
    • 空白の期間(後述)
       →ここで過去に取得したSAA,SAPは失効・・・

  • 2024年度
    • 有効期限内だったSCS以外の全ての資格をこの年度にまとめて取得

  • 2025年度
    • 👶 第二子が誕生
    • :congratulations: AllCert認定

上記を踏まえて第一子の年齢に沿って勉強時間を確保した方法を共有できればと思います。 多くの資格を取得した2024年度(第一子が2歳の頃)が本題となりますので、お急ぎの方は以下に飛んで頂ければと思います。

📣 一番伝えたい事はこちら

勉強時間の確保

子供の年齢が0歳~1歳(2022年~2023年)

まず最初に謝らなければいけません。
勉強時間の確保と記載しておきながら、この時期に私は資格取得まで行う時間的/精神的余裕は正直ありませんでした。

自己研鑽ができない期間が続くと漠然とした焦りが生まれるかと思います。ですが子育て期間、特に保育園入園前で常に子供が家にいる時間はかけがえのない時間です。その期間に無理に自己研鑽に時間を割く必要はないと私は思います。

育児中のパパママが焦る感覚を持っているとしたらその期間に自己研鑽ができないのはあなただけではありません。私もそうでした。他の人もそうなのかと知れたら少し安心して頂けるかもしれない事、及びまだ子供のいない方で将来何故時間確保が難しくなるのかのイメージアップの為に、
何故時間を確保する事が難しかったのか、以下セクションに記載します。

時間捻出が難しかった理由

なんせ初めての子供です。赤ちゃんのいる生活に慣れる事に一苦労でした。
育児休暇を一か月ほど頂きましたが正直全然足りなかったなと思います。

一か月の期間で一通りの育児をこなせるようになっただけでも大きな意味がありましたが、数時間おきのミルクや夜泣きの日々はまだまだ続きます。それどころか新生児の頃は小さかった声がどんどんと大きくなり、あれほど可愛かった泣き声が大人を呼び寄せるのに十二分な効力を持つ咆哮へと進化を遂げてきます。

妻は子供が一歳になるまで育児休暇を取っていました。
では妻が休暇を取っていれば夫は勉強時間の確保ができるかというと我が家の場合はNoでした。

育児休暇が終わってからはもちろん日中仕事は真剣に向き合いますが(当時1LDKに住んでいてテレワークで会議している際しょっちゅう子供の泣き声が拾われていました。温かく受け入れて頂いた同僚やお客様には感謝しかないです。)、
妻には体の回復と日中の育児を優先的に対応してもらっていたので買い物や洗い物等の家事は仕事が終わった後や休日の私の務めでした。育児ももちろん一緒にやります。

一歳になると妻も時短勤務で職場復帰をして、子供は保育園に入園しました。しかし、一歳の頃の保育園、びっくりするほど子供が体調を崩します。

これまで家族と中心に過ごしていたところから一気に集団生活にシフトするので当然といえば当然かもしれません。朝は元気でも保育園に行って一時間もしたら急に熱が出ることも何度もありました。(本当に具合が悪い時ももちろんありますが、お迎えに行って家に着くころにはケロッとしていて元気な事もあり、なんでや!笑、とツッコみたくなることもしばしばありました。)

そして私はどちらかと言えば体は頑丈な方で、あまり風邪を引いたり体調を崩すこともなかったのですが子供が保育園に通うようになってからは体調を崩すことが定期的にありました。
子供の体が菌やウィルスの養成所となって、ウィルスがフルパワーを得て満を持して大人にも降りかかってくるようですので皆さまお気を付けください。。。

子供を病院に連れていくのも時間がかかります。勤務時間をずらしてその分夜に働いたりもしていました。

そうした状況から私は十分な試験対策時間を0歳~1歳の間は取ることが難しかったなと思います。

唯一SCSはこの時期に取得しているのですが、これについては実案件で対応している内容と試験範囲が大きく被っていたこともあり特段の試験対策を行わずに合格できたもので説明は割愛します。

本当に時間捻出ができなかったのか?というと休日とか本当にやる気があればできなくはなかったと思います。ただ自分としてはこの時期は自己研鑽に時間を使うよりも子供との時間を大切にしたいという思いの方が強かったです。ごはんをあげる、おむつを替える等だけでなく一緒にお出かけする、家でボールを転がして遊ぶ、そんな時間がとても有意義だと思います。資格取得はいつでもできます。この時期でしかできないことをぜひ皆様にも大切にして頂きたいなと思います。

子供の年齢が2歳以降(2024年以降)

2歳を超えてくると子供の体もだいぶ頑丈になり、病気になることも一気に減った様に感じます。夜も途中起きることなくぐっすり眠ってくれる確率が高くなってきました。

ようやく本腰を入れて資格取得を行える様になったと思った事と、二人目の子供を考えていた事もありこのタイミングで一気に全冠取得を目指そうと思いました。目指す理由はより体系的な知識吸収と対外的な客観的価値向上の為でした。もちろんカッコイイ称号が欲しいという気持ちもありました。

平日と休日に分けて勉強時間の確保の仕方を紹介します。

平日

平日は以下の流れで過ごしています。
18時から21時頃までは仕事を中抜けして育児をしています。(もちろん定時で仕事が終わっていればその時点であがります。)

残作業があれば寝かしつけた後に対応を行い、その後ようやく自由時間という名の勉強時間になります。

休日にも同様の事が言えますが、意識しているのは子供が夜寝る時間、朝起きる時間をなるべく統一してサイクルを崩さない様にすることです。そうすることで子供の体内時計が整い、既定の時間になったら自然と眠くなり規定の時間に自然と目覚める様になります。朝は起きてすぐ太陽の光を浴びせてあげましょう。子供の睡眠サイクルが整うと大人の自由時間の確保が飛躍的にしやすくなります。

時間帯 活動内容
07:00-08:30 起床・朝食・保育園の準備・シャワー(自分の)
08:30-09:00 保育園に送り届ける
09:30-12:00 仕事(午前)
12:00-13:00 昼食・休憩
13:00-18:00 仕事(午後)
18:00-19:00 夕食
19:00-20:30 お風呂前に子供と遊ぶ・子供をお風呂に入れる
20:30-21:00 寝かしつけ
21:00-22:00 仕事(残作業)
22:00-24:00 自由時間
24:00-07:00 睡眠

睡眠サイクルについては我が家は以下を参考にしています。
※この本の要求レベルは非常に高いので考え方だけ参考にして無理しない範囲で実践しています。

📖 赤ちゃんもママもぐっすり眠れる魔法の時間割

休日

休日は以下の流れで過ごしています。
平日と同じ時間になるべく起きて、妻と協力して家事を済ませてから活動を開始します。

時間帯 活動内容
07:00-08:30 起床・朝食・シャワー(自分の)
08:30-10:00 平日に溜まった洗い物や洗濯等の家事
10:00-11:00 子供を連れて買い物へ
11:00-12:30 昼食作り・昼食
12:30-14:00 子供と公園に行ったり全力で遊ぶ
14:00-17:00 子供は昼寝、大人は自由時間(時間帯は割と変動)
17:00-18:00 夕食準備、子供が早く目覚めたらお散歩など
18:00-19:00 夕食
19:00-20:30 お風呂前に子供と遊ぶ・子供をお風呂に入れる
20:30-21:00 寝かしつけ
21:00-24:00 自由時間
24:00-07:00 睡眠

📣【重要】一番伝えたい事

大人の自由時間(勉強時間)が欲しければ子供と全力で遊べ!

子供と遊ぶことと勉強時間を確保することは一見すると相反している様に見えるかもしれません。しかし私は逆だと思っています。

子供にパパは暫くお勉強するからママと遊んでてねとか、このおもちゃで遊んでいてねと言っても2分後には忘れて「パパ遊ぼう!」と無邪気に声をかけてくれます。愛らしく嬉しい一方で、とても集中して勉強ができる状況ではありません。

ではどうするかと言うと、(当たり前かもですが)寝かせてあげるのが集中できる時間を確保する為の一番の方法です。

寝る子は育つと言いますが、子供は実際よく寝ます。夜も寝ますがお昼寝もします。ですが無条件にたくさん寝る赤ちゃんの頃と比べて2歳を超えてくると少しずつ体力もついてきてお昼寝の時間は徐々に短くなってきます。なんならお昼寝しない時もあります。

そこで全力で遊んであげる事で子供には目一杯疲れてもらいます。
そうすることでぐっすりとお昼寝をしてくれて、勉強時間を確保することができます。どれだけ時間を確保することができるかは、どれだけ子供が疲れるまで遊んであげたかにかかっています。

これには色々な利点があります。

  • :family_mmb: 子供との時間を大切にできる
    子供も嬉しい、妻からも喜ばれる、自分も子供と過ごせて嬉しいし勉強時間を確保することもできて3方良し!

  • :muscle: 体力が付く
    子供と全力で遊ぶと以外と大人も疲れます。特にテレワークが中心で日中座っている私の様なエンジニアには最初は結構響きます。その為、初期の頃は子供のお昼寝時間に私も一緒に爆睡していました笑
    徐々に慣れて体力が付いてくると子供だけ寝かしつけて自分は自由時間を過ごせるようになってきます。

基本的には上記で勉強時間を確保していますが、試験直前等でより時間が必要な場合は子供を妻に連れ出してもらって自身は集中して試験対策を行う勉強デーを設けたりもしていました。
ただし、パートナーから快く了承をもらう為には日頃の行いが何よりも大切となりますので基本行動の徹底と、ここぞという時に使うことをお勧めします。

モチベーションの維持

自由時間(勉強時間)を確保したとしても、アニメを見たり漫画を読んだりもしたいです。私ももちろん全ての日を勉強に捧げたわけではなく疲れて寝る日もあればダラダラ過ごしてしまう日もあります。そんな中少ない自由時間を有効に活用するために思っていたモチベーション維持について以降は記載します。

期限意識

AWS全冠の判定期限が3月であることは皆さまご存知かと思います。このタイミングを逃すと認定までが一年遅れる事に加えて、対応も長期化してしまってモチベーションを維持しにくいので3月までに取り切ろうという事は常に頭にありました。

加えて私の場合は2人目の子供を考えていたのでこの年を逃したら更に暫く難しくなるぞ!と考えたら頑張れました。
これから子供を考えている方は子供ができたら暫く自由時間は無くなると思って、今の独身時間をぜひ有意義に活用してください。

ゲーム感覚

試験勉強ではありますが、私の場合はスタンプラリーの様な感覚が強かったです。合格する度に貯まっていくバッジを眺めると、おっ増えてきたな!もっと増やしたい、と自然に思えてきました。

職場の同僚も全冠を目指していた事を知り、自分が先に達成しようと自分の中で勝手にレースをしていました。相手が大先輩だったので競争しましょう!とかは言っておらず自分の心の中でやっていました。(3月までデットヒートを繰り広げましたが、数日の差で敗れたのは内緒です笑。)

自身の価値向上

資格を取得しても実務での効力は薄いと言われていますが、実際その通りだと思います。手を動かす技術力や応用力は資格だけでなく実務を通じて養われるものだと思います。

とはいえ、それでも資格取得することは以下の2つの意義があると思います。
こうした意義があるという事を頭の隅に入れるだけでも頑張ろうと私は思えました。

知識の土台形成

断片的な知識から知識同士の関連性を理解して、手を動かして技術として使えるようにするまでを実務の中で一気に学ぶことは多くの苦労を伴います。断片的な知識でも点をたくさん作っておけば実務では腰を据えて結びつきを理解していく事で実務対応がスムーズになります。

以下のイメージ図で言うと実務で必要なレベルの技術力を身に付ける為に、①のルートで行けると手っ取り早いですが、②のルートで予め知識を断片的にでも持っていればスムーズに実務に入っていきやすくなるイメージです。

学習.jpg

資格取得で得た知識が全て断片的であると考えているわけではありません。AWSのベストプラクティスの理解等重要な要素も多々あります。あくまで「断片的」というのは机上で得た知識と、手を動かして得た技術力を書き分ける為の便宜的な表現となります。

私の場合はWeb系のAWS案件を通じてSAPやSCS等はある程度経験を元に受験することができましたが、一方で機械学習系はこれまで全く触れていない分野でした。学習時に苦労はしましたが、知識が必要になるかもしれない未来の自分の為と思って学習しました。

自走力の醸成

AWSは資格数が多いこともあり最低でも数ヶ月は全種類取得する為に期間が必要です。その間継続的に学び続ける事は自走力や集中力があるという事の証明であり、自身にその力を着けるための訓練にもなります。

AWS全冠達成した人はそこで終わりではなく勉強方法を発信したりLTに出てみたり、継続して次の行動を取ろうと試みている人が多いように思います。例に漏れず私もその1人でこうしてQiitaに初めて記事を投稿してみています笑

AWSに限らず、エンジニアとしてキャリアを歩む為に必要な力を養える事、そうした力がある事を証明できる事が全冠達成する意義の一つかと私は思っています。

最後に

現在・未来問わず子育てを頑張りたい、でもAWS全冠取得などエンジニアとしても頑張りたい、そんな思いを持つ方に向けて私の考え方を共有させて頂きました。
自分が子供を実際に授かって分かりましたが、働きながら子育てをされている方はみんな素晴らしいです、本当に大変です。毎日お疲れ様です。両立を目指してこれからも一緒に頑張りましょう!

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