おさらい

　前回は、強調キーワードと正規表現キーワードを設定して、なでしこ用のシンタックスハイライトが出来るようになりました。
　ある種、私の当初の目標はクリア出来たのですが、折角なので、その他の定義ファイルも作成して、より便利で快適ななでしこ生活を目指します。

アウトライン解析ルールファイル

　「.rul」「.rule」という拡張子のファイルが、アウトライン解析用のルールファイルのようです。

タイプ別設定『スクリーン』プロパティ

(見出し文字列) /// (グループ名)

　基本的にはこんな単純な書式で、正規表現モードを使ってあれやこれやすると色々高度なことも出来るのでしょうが、とりあえず「● /// 関数」と登録するだけで、nakopadの「関数一覧を列挙」のように使用出来るようです。
　個人的に全角「＃」のコメントを、マークダウンのように見出しにすることにしてみます。（半角「#」は、普通にコメントとして多用するので）
　前回、特に全角「＃」を選んで、正規表現キーワードで対応する方に回したのは、見出しとして色を変えて表示することも出来るように、だったんですねー。結局、普通にコメント色にしてますけれどねｗ

//なでしこv3　アウトライン解析 ルールファイル
＃＃＃＃＃＃ /// 見出し,Lv=6
＃＃＃＃＃ /// 見出し,Lv=5
＃＃＃＃ /// 見出し,Lv=4
＃＃＃ /// 見出し,Lv=3
＃＃ /// 見出し,Lv=2
＃ /// 見出し,Lv=1
● /// 関数,Lv=7

タイプ別設定＞スクリーン＞ルールファイルにチェックを入れてファイル選択。

　これが、実際に使ってみると、予想以上に良きです☆
　ちゃんとツリー表示されて、そこにジャンプ出来るんですよ♪

入力補完機能

　別途補完用の単語ファイルも登録出来るようなのですが、強調キーワードが利用出来るようなので、命令も強調キーワードに入れてみます。
　450行もあるので、ここには掲載しませんが、命令の一覧は、ここのcommand.jsonから命令のトコを抜いただけのものです。各バージョンの命令文がジェイソンさんになっているので、大助かりです。
　前回の時と同様に設定し、ばっきり色が付くとさすがにうるさいので、ありかなしかくらいにうっすらと色づけしますｗ
　そして、

タイプ別設定＞支援＞強調キーワードにチェック。

　これで、例えば「DOM」などと入れて「ctrl+スペース」で、DOMなんちゃらというDOMを扱う命令がずらっと候補に出てきて、選んで入力出来るようになるんです！（喜）
　ひとまずブラウザ版もコンソール版も一緒くたに１ファイルにしてしまいましたが、使ってみて塩梅式が悪いようなら分割するかもです。使えない命令が一緒に候補に上がってきてしまうと、邪魔くさいかも知れないですよね。

　この機能は、カーソルの左側の文字を見て続きを補完、複数ある時はリストを表示するということで、命令文の後に括弧書きで引数を付ける形でなら、別途単語ファイルを作成して、付けるべき引数を含めた補完が出来そうなんですが、なでしこらしい「AにBを～～～」みたいな形では、補完出来ないようなんですよねぇ～。残念。

キーワードヘルプ

　「.khp」という拡張子のファイルが、キーワードヘルプファイルのようです。

キーワードヘルプ
タイプ別設定『キーワードヘルプ』プロパティ

　アウトライン解析と同様、

（単語） /// （説明）

　という簡単な書式ではあるんですけどもね。
　これも基本的にはcommand.jsonから取ったのですが、一部補完したり、手直ししたりと結構手作業が入りましたｗ
　何はともあれ、

タイプ別設定＞キーワードヘルプ
- キーワードヘルプを使うにチェック。
- 「辞書ファイル」のテキストボックスの横にある「...」というちっちゃいボタンを押し、ファイル選択して開く。（インポートでは無いのでご注意）
- 「挿入」を押して、辞書ファイル一覧に表示させる。（重要）
- キーワードも表示するにチェック。(個人的に)

　これで、命令文を選択すると命令文の説明と引数が表示されるようになりました。
　やったね！

　悩ましいのは、なでしこの命令は、助詞として設定された以外の平仮名を送り仮名として無視することになっていて、より日本語らしい表記が出来るようになってんですが、それゆえに、後に付く送り仮名はいいですけど、例えば「押されたキー」なんて登録は「押キー」なんですからね～。そうなると当然「押されたキー」上ではヘルプは出ないわけですよ。むむむ。
　しかし、力尽きたので取りあえずそのまま；
　ぼちぼちと、自分の欲しいやつからなおしていこうと思います（主に、引数につく助詞を確認したいやつ。よく書き間違いでエラー出すやつ）

エクスポート

　こうしてすべて良き感じに設定出来たら、

タイプ別設定一覧＞エクスポート

　「なでしこv3.ini」というのが出来て、次はこれをインポートすれば色々設定を元通りに出来るというわけなんですね。
　ならばなにも、こうしてちまちまと、あれやこれやの設定方法を個別に書き残さなくてもよかったようなものですけど、まあ、１００％どっかに見えなくするしね。あるいは、事件によってパソコンがどうかなったりとか；

　と、いうわけで、今回作成した定義ファイルはすべてGitHubに置いておくことにします。
　なでしこがバージョンアップして命令が増えたら、追加しないとならないかも知れないですからね。

ファイル置き場

https://github.com/snowdrops89/sakura_editor_nako3_highlight

　そんなに需要があるとも思いませんが欲しい人はどうぞご自由に。
　ほぼ単なる単語のリストと正規表現なので、他のエディタのなでしこ用のハイライトを作る際にも、役に立つかも知れません。

おわりに

　様々な面で、「これで完璧！」とまでは言えないかもしれませんが、概ね目標は達成出来たので、これからは快適ななでしこ生活が送れそうです。
　なでしこが、もっと流行るといいなぁ～☆

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