Microsoft が公開している Edit というターミナル上で動くテキストエディタがあります。
名前だけ見ると Windows 専用のように見えますが、GitHub リポジトリでは Windows だけでなく macOS や Linux での利用方法も案内されています。
この記事では、Microsoft Edit の特徴を軽く紹介します。
個人的に面白いと感じたのは、ターミナル上で動く TUI でありながら、UI/UX がかなり馴染み深い方向に設計されていることです。
先に、Microsoft Editの特徴をまとめると次の通りです。
| 観点 | 何が面白いか |
|---|---|
| 対応OS | WindowsだけでなくmacOSやLinuxでも使える |
| 操作感 | TUIだがメニュー、ダイアログ、マウス操作がある |
| 入力モデル | Vimのようなモード切り替えを前提にしない |
| ショートカット | WindowsやVS Codeに近いキー操作が多い |
| 使いどころ | リモート環境や軽量な編集で、Vimに慣れていない人でも入りやすい |
なお、この記事を書くにあたっては公式情報に加えて、PC Watch の記事と窓の杜の記事も参考にしています。
Microsoft Editとは
Microsoft Edit は、ターミナル上で動く軽量なテキストエディタです。
公式 README では、クラシックな MS-DOS Editor へのオマージュでありつつ、VS Code に近い現代的なインターフェースや入力操作を持つエディタとして説明されています。
edit
edit memo.txt
Windows 11 ではコマンドラインから edit を実行して使えます。環境によってはまだ入っていない場合があるため、その場合は winget などで導入します。
スクショを見ると分かる通り、見た目はターミナル上の TUI ですが、メニューバーやダイアログを持つ昔ながらのエディタに近い雰囲気です。
単に「Microsoftが作った新しいエディタ」というより、Windowsのコマンドライン環境で標準的に使える軽量エディタを用意する、という文脈がありそうです。
WindowsだけでなくmacOSやLinuxでも使える
Microsoft Learn では、Edit は Windows 11 向けのコマンドラインテキストエディタとして説明されています。
一方で、GitHub リポジトリの README では、Windows、Linux、macOS の導入手順が案内されています。
| OS | 導入方法 |
|---|---|
| Windows | winget install Microsoft.Edit |
| macOS | brew install msedit |
| Linux | インストールスクリプト、またはディストリビューションのパッケージ |
winget install Microsoft.Edit
brew install msedit
curl --proto '=https' --tlsv1.2 -sSf https://raw.githubusercontent.com/microsoft/edit/main/assets/install.sh | sh
実行ファイル名は環境によって edit ではなく msedit として提供される場合があります。
GitHub README では、canonical executable name は edit 、代替名は msedit と説明されています。既存の edit コマンドとの衝突を避けるため、パッケージ側では msedit が使われることがあります。
TUIだがマウスでも操作できる
Edit は GUI アプリではなく、ターミナル上で動く TUI です。
ただし、ターミナル上のエディタといっても、キーボードだけで頑張る前提ではありません。Microsoft Learn では、メニュー操作、テキスト選択、スクロールにマウスを使えることが説明されています。
この「TUIだがマウスでも操作できる」という設計は、ターミナルエディタに慣れていない人でも使いやすくするための重要なポイントだと感じます。
File Edit Selection View Help
このようなメニューを持つ TUI として使えるため、普段 GUI エディタに慣れている人でも入りやすい設計です。
TUI なのでターミナル内で完結しつつ、マウス操作もできます。
リモート環境や軽量な作業ではターミナル内で済ませたい一方、選択やメニュー操作はマウスで直感的に行いたい、という場面に合います。
モードレスなのでVimのようなモードを覚えなくてよい
Edit はモードレスなエディタです。
Vim のようにノーマルモード、挿入モード、ビジュアルモードを切り替えるのではなく、基本的にはそのまま文字を入力し、ショートカットキーやメニューから操作します。
| エディタ | 操作の考え方 |
|---|---|
| Vim | モードを切り替えて操作する |
| Edit | モードレスに入力し、ショートカットやメニューで操作する |
未保存の変更がある場合も、ターミナル上に確認ダイアログが出ます。こうした挙動も、一般的な GUI エディタに近い感覚です。
ターミナルエディタに慣れていない人にとって、モードレスであることはかなり大きいです。
i を押して挿入モードに入る、Esc で戻る、といった操作を覚えなくても、普段のテキストエディタに近い感覚で使えます。
ショートカットキーがWindowsライク
Edit のショートカットキーは、Windows や VS Code に慣れている人にとって見慣れたものが多いです。
| 操作 | ショートカット |
|---|---|
| ファイル切り替え | Ctrl+P |
| 検索 / 置換 | Ctrl+F |
| ワードラップ切り替え | Alt+Z |
Ctrl+P や Ctrl+F は VS Code でもよく使うキーです。ターミナルエディタではありますが、操作感は Vim よりも GUI エディタや Windows 系のショートカットに寄っています。
表示メニューにも、ファイル移動、行・列への移動、折り返しなど、テキストエディタとして期待する操作が並んでいます。
Vim を覚えたいわけではなく、ターミナル上で手早くファイルを編集したいだけなら、Edit はかなり素直な選択肢になります。
継続的に更新されている
Microsoft Edit は継続的に更新されており、v2.0.0 では構文ハイライトも追加されています。
軽量なターミナルエディタという立ち位置でありつつ、テキストをただ開いて保存するだけではなく、コード編集でも使いやすくなる方向に更新されているようです。
この記事のスクショは手元で確認したバージョンのものです。
最新バージョンでは表示や機能が変わっている可能性があるため、導入時は公式リポジトリの README やリリース情報も確認するのがよさそうです。
どこで使うと便利そうか
Edit は、次のような場面に向いていそうです。
| 場面 | 理由 |
|---|---|
| Windows Terminal から軽く設定ファイルを直す | GUI エディタを開かずに済む |
| SSH先で少しだけファイルを編集する | ターミナル内で完結できる |
| Vim 操作を覚えていない人がCLIで編集する | モードレスで入りやすい |
| macOS / Linux でも同じ感覚の軽量エディタを使う | GitHub READMEで導入手順が案内されている |
| ターミナル上で軽くコードを確認・修正する | 構文ハイライトなど、コード編集向けの更新も進んでいる |
一方で、普段から Vim や Emacs を使い込んでいる人にとっては、あえて乗り換えるものではないかもしれません。
まとめ
Microsoft Edit は、ターミナル上で動く軽量なテキストエディタです。
特に印象的なのは、次の3点です。
| 特徴 | うれしいこと |
|---|---|
| Windows / macOS / Linux で使える | Windows 専用ツールとして閉じていない |
| TUI だがマウス操作できる | ターミナル内で完結しつつ直感的に操作できる |
| モードレスでWindowsライクなショートカット | Vim よりも普段のエディタに近い感覚で使える |
ターミナル上で少しだけファイルを編集したいが、Vim のモード操作には慣れていない、という人にはかなり相性がよさそうです。




