はじめに
VIOS Performance Advisor ツールは、VIOS 環境から収集されるさまざまなリソースに関する主要なパフォーマンス・メトリックに基づくアドバイザリー・レポートを提供します。VIOS コマンド行で part コマンドを入力して VIOS パフォーマンス・アドバイザー・ツールを開始します。
VIOS Performance Advisor ツール
VIOS Performance Advisor ツールは、以下のモードで開始可能
- オンデマンド・モニター・モード
ツールがシステムをモニターする必要がある期間を分単位で指定します。指定する期間は必ず 10 から 60 分までとし、期間の終わりにこのツールによってレポートが生成されます。この期間中、サンプルが 15 秒間隔で定期的に収集されます。 - ポストプロセッシング・モード
事前に取得した nmon ファイルを入力としてレポートを生成します。
VIOS Performance Advisor オンデマンド・モニター・モード 実行例 (10 分間モニターしてレポートを生成する場合)
$ part -i 10
part: Reports are successfully generated in s9221_Permanent_VIOS_250919_16_06_52.tar
VIOS Performance Advisor ポストプロセッシング・モード 実行例 (xxx.yyy.zzz.nmon という名前で事前に取得された nmon ファイルを指定)
$ part -f xxx.yyy_zzz.nmon
いずれの方式でもレポートを含む tar ファイルが生成されます。tar ファイルには vios_advisor_report.xml という名前の XML ファイルがレポートとして生成され、XML ファイルを Web ブラウザーから照会することができます (Web ブラウザの仕様によってはデフォルト設定ではXML ファイルをそのままブラウザで開くことができないことがありますので、その場合は Web ブラウザの設定を変更する必要があります) 。なお、IBM マニュアルでは生成されるファイル名は vios_advisor.xml となっていますが、正しくは vios_advisor_report.xml となります。
VIOS Performance Advisor レポート出力例
生成される XML ファイルを Web ブラウザーで表示したレポートがこちらとなります。
以下のような項目が出力されます。
- 測定された値に対して推奨値
- 最初の測定タイミング
- 最後の測定タイミング
- 測定値に対するリスク、影響
また、それぞれの値に対して左側にアイコンが表示され、パフォーマンス上の重大度を示してくれます。
まとめ
VIOS Performance Adovisor ツールは今まで馴染みのない方が多いかと思いますが、システムのパフォーマンス問題が発生している際に VIOS のボトルネックが疑われる場合の問題切り分けの第一歩として利用してみてはいかがでしょうか?

