一人アドカレ 12日目: Beszelの紹介

イントロ

セルフホストといえば、マシンの監視って必要じゃないですか？！
とはいえ、有名どころ(DatadogとかPrometheusとか)は設定が複雑だったり、色々ハードルが高い・・・

ということで今回はBeszelというシンプルな監視ツールを紹介します！

シンプルなモニタリングツールです。特にDockerに特化していて、各コンテナのリソース使用率(CPU、メモリ、ネットワーク、ディスク)を表示できます。
もちろん、CPU監視からマシンが停止していないかまで監視できます。

通知ももちろん対応しており、Shoutrrrベースなので、Slackやメール、Discordなど様々な通知方法に対応しています。
当然ながら監視、という意味ではセルフホスト側にはエージェント、クラウドVM上でハブを立てる、といった運用でなければアクティブかの監視はできません。もしVMとかを持っていないのであれば、PikaPodsのようなサービスと組み合わせると良いかもしれません。

Beszelの使い方

環境情報

$ docker version
Client: Docker Engine - Community
 Version:           29.1.3
 API version:       1.52
 Go version:        go1.25.5
 Git commit:        f52814d
 Built:             Fri Dec 12 14:49:51 2025
 OS/Arch:           linux/amd64
 Context:           default

Server: Docker Engine - Community
 Engine:
  Version:          29.1.3
  API version:      1.52 (minimum version 1.44)
  Go version:       go1.25.5
  Git commit:        fbf3ed2
  Built:            Fri Dec 12 14:49:51 2025
  OS/Arch:          linux/amd64
  Experimental:     false
 containerd:
  Version:          v2.2.0
  GitCommit:        1c4457e00facac03ce1d75f7b6777a7a851e5c41
 runc:
  Version:          1.3.4
  GitCommit:        v1.3.4-0-gd6d73eb8
 docker-init:
  Version:          0.19.0
  GitCommit:        de40ad0

前提条件

• Docker がインストールされていること
• Traefik が導入されていること(リバースプロキシサーバー)
• 今回はVM側にハブとバイナリによるエージェントのステップです
  • 私自身の環境ではセルフホスト側にDockerコンテナのエージェントも建てています
  • ハブとエージェント、どちらもDockerコンテナで建てることも可能です

手順

1. compose.ymlを作成します

   domain.tldは自分の環境に合わせて変更してください。https://beszel.domain.tldでアクセスできるようになります。

   compose.yml

   services:
     beszel:
       image: henrygd/beszel:latest
       container_name: beszel
       restart: unless-stopped
       expose:
         - 8090
       volumes:
         - ./data:/beszel_data
       environment:
         APP_URL: https://beszel.domain.tld
         USER_CREATION: true # 初回はTrueでアカウント作成を実施
         DISABLE_PASSWORD_AUTH: false # OIDCを有効化したらパスワードは無効化していい
       labels:
         traefik.enable: true
         traefik.http.routers.beszel.rule: Host(`beszel.domain.tld`)
         traefik.http.services.beszel.loadbalancer.server.port: 8090
         traefik.http.routers.beszel.entrypoints: websecure
         traefik.http.routers.beszel.tls: true
         traefik.http.routers.beszel.tls.certResolver: cloudflare
         traefik.docker.network: traefik-network
       networks:
         - traefik-network
   
   networks:
     traefik-network:
       external: true
   

2. Beszelエージェントのバイナリをダウンロードして実行します

   curl -sL https://get.beszel.dev -o /tmp/install-agent.sh && chmod +x /tmp/install-agent.sh && /tmp/install-agent.sh
   

3. Beszelのハブを起動して、UIにアクセス

   docker compose up -d
   

   https://beszel.domain.tldにアクセスすると、Beszelの画面が表示されます。

認証の補足

バックエンドにPocketBaseを使用しており、初回のユーザー登録後、OIDC認証を有効化することも可能です。

Beszelの感想

• 良いところ
  • シンプルで見やすいUI
  • Dockerコンテナのリソース使用率が見れる
  • 通知方法が豊富(Shoutrrrベース)
  • OIDC認証対応
  • エージェントとハブの構成が柔軟(しかも軽い)
• イマイチなところ
  • 特になし
    • 最近までUIに少し不満があったのですが修正されました

以上、Beszelの紹介でした。

最近Systemdサービスの監視、S.M.A.R.T監視も対応しており、まだまだ発展途上かもしれません。