はじめに
Azure Synapse Analyticsの専用SQLプール(Dedicated SQL Pools)の諸々の容量制限は、理解しておいた方が良いです。
そして、本記事は特にシステム動的管理ビューの最大行数について言及したい。
システム動的管理ビューとはなんぞや?
動的管理ビューと動的管理関数では、サーバーの状態情報が返されます。返された情報は、サーバー インスタンスのヘルス状態の監視、問題の診断、パフォーマンスのチューニングに使用できます。
要するに、問題を特定したり、パフォーマンスチューニングに使えるビューですね。
クエリが遅かったりとか、原因究明する際に使います。
システム動的管理ビューの最大行数(注意喚起)
驚くべきことに、 sys.dm_pdw_exec_requests(リクエスト・クエリの情報)
の最大行数は 10,000
です。
クエリを大量に投げていたら、この最大行数の 10,000
なんてあっという間です。
さらに、クエリの詳細を追っていきたい場合は sys.dm_pdw_request_steps(リクエスト・クエリを作成するすべての手順に関する情報)
でクエリのステップごとの情報をを見ていくのですが、なんと、 sys.dm_pdw_exec_requests
の最新の1,000個の要求に対するステップしか確認できません…
原因究明なんて、とてもじゃないができません…
そして、これは Azure Synapse Analytics
の仕様です…
結論
大量のクエリを投げたら、原因究明できなくなるから、注意が必要です。
みなさま、気をつけましょう。