はじめに
CAIプロセスは認証方法として匿名アクセス(認証情報なしの実行)と基本認証(BASIC Auth)をサポートしています。この記事では各認証方法別に次の実装・手順を確認します。
- クラウドサーバー上で動作するCAIプロセスの作成
- CAIプロセスをREST APIとしてcurlコマンドで実行する手順
なお、この記事は次の記事の内容を理解していることを前提としています。
匿名アクセス
CAIプロセス作成手順
次の手順では、認証情報を入力せずに実行可能なCAIプロセスを作成します。
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IICSにログインして アプリケーション統合 のページに移動、 ホームタブ に切り替えて プロセスの作成 をクリックします。
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開始ステップ を選択、全般タブ に切り替えて、名前プロパティ に recipe-pca-HelloWorld を指定します。
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開始タブ に切り替えて、匿名アクセスを許可します にチェックを入れます。
ランタイム環境 が クラウドサーバー となっていることを確認します(2024年12月時点では ランタイム環境 は日本語訳不具合により 実行日時 と表示されています)。
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CAIプロセス実行時する際に必要となる サービスURL をコピーします。
(サービスURL内の黒塗り箇所は利用している組織のOrgID)
命名規則を決めておくとサンプルアセットを探す際の参照性が向上します。
CAIレシピでは、次の命名規則を利用しています。
アセット | 形式 | 説明 |
---|---|---|
プロセス | recipe-p{1}{2}-{3} | {1}...実行環境, c=クラウド, s=Secure Agent {2}...認証, a=匿名アクセス, b=基本認証 {3}...プロセスの概要 |
アプリケーション接続 | recipe-a{1}-{2} | {1}...実行環境, c=クラウド, s=Secure Agent, b=両方 ...アプリケーション接続の概要{2} |
サービス接続 | recipe-s{1}-{2} | {1}...認証, b=基本認証, c=カスタム {2}...サービス接続の概要 |
プロセスオブジェクト | recipe-o-{1} | {1}...プロセスオブジェクトの概要 |
CAIプロセスの実行
確認したサービスURLを指定してcurlコマンドを実行します。
正常に実行できた場合、CAIプロセス実行結果として 出力フィールド で定義した値を得られます。
// curl コマンド
curl https://usw5-cai.dm-us.informaticacloud.com/active-bpel/public/rt/<---ご利用のOrg ID--->/recipe-pca-HelloWorld
// 実行結果
{"out":"Hello World"}
複雑な入力引数を必要としない場合、WEBブラウザで動作を確認することもできます。
基本認証
次に 基本認証 を利用するCAIプロセスの作成手順、実行時の動作を確認します。
CAIプロセス作成手順
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匿名アクセスのCAIプロセス作成手順 と同じ手順で新規にCAIプロセスを作成します。
(名前を recipe-pcb-HelloWorld として保存、パブリッシュをする前の手順まで進める) -
開始タブ に切り替えて、次の操作により指定ユーザーによる基本認証を有効化します。
● 匿名アクセスを許可します のチェックを外す
● 許可されたユーザー として利用しているIICSユーザーを指定
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保存 、 パブリッシュ を実行して、 サービスURL を確認します。
(基本認証を有効化している場合、サービスURLにOrgIDは含まれません)
CAIプロセスの実行
確認したサービスURLを指定してcurlコマンドを実行します。
基本認証が必要であるためcurlコマンドの -u オプションにて 許可されたユーザー に指定したIICSユーザーの認証情報を指定します。
正常に実行できた場合、CAIプロセス実行結果として 出力フィールド で定義した値を得られます。
// curl コマンド
curl -u username:password https://<IICS・CAIサーバー>/active-bpel/rt/recipe-pcb-HelloWorld
// 実行結果
{"out":"Hello World"}